こぎなきのオフィスラブ

リーマン小狐丸とSE鳴狐の無理矢理オフィスラブから二人がくっつくまでのまとめ
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ぐりこ @okojo69

@toto_tkn 「嫌じゃ、ない…」電車の音に紛れてしまいそうな、か細い声。「でもここじゃ、嫌だ…」羞恥に負けて尻すぼみになった言葉に、小狐丸が小さく頷いてくれる。手早く身なりを整えさせられると、降りた事もない駅で引きずり降ろされた。「いいのか…?」そう問い掛けてくる不安げな目

2016-03-01 19:43:28
とと@ @toto_tkn

@okojo69 不安で仕方ないのは自分もそうなのに、鳴狐は小狐丸に小さいが確かに頷いてみせた。握ってくる手に力が入る。強く、そして熱い手だった。この手が欲しかった。小狐丸のこの手が欲しくて仕方なかった。そしてそれが今自分のものだという充足感。はやる思いで足が縺れそうになる。

2016-03-01 19:57:32
ぐりこ @okojo69

@toto_tkn 「……小狐丸…」恐る恐る名を呼ぶと、車のライトに照らされた柘榴色がじっと見つめている。「……おれ…」「好きじゃ」言葉をかぶせるように言われ、ぐっときつく抱きしめられた。「どうしたらおぬしを繋ぎとめておけるか…分からなかった…」その言葉に、じわりと視界が滲む。

2016-03-01 20:12:29
とと@ @toto_tkn

@okojo69 「おれ…お、おれ…」肺が震え、声帯を揺らすばかりでまともな言葉が出てこない。まるで声の出し方を忘れてしまったかのように嗚咽ばかりが溢れる。怒られる、と反射的に思ったが小狐丸の抱きしめる腕に力が入っただけだった。小狐丸の打つような心臓の音だけがうるさい。「すき…」

2016-03-01 20:23:23