茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1738回「創造性のツールとしての、doodle」

脳科学者・茂木健一郎さんの3月7日の連続ツイート。 本日は、感想です。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1738回をお送りします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

2016-03-07 06:45:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日の午後、いくつかのヘンテコな絵をこのアカウントで「配信」(笑)したことに気づいた方々もいらしたろう。「なぜ、今、こんな?」と思われたかもしれない。実は、大学関係のシンポジウムに参加していたのである。

2016-03-07 06:46:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

絵が「配信」されていたのは、パネルディスカッションの時で、私もパネリストの一人だったが、みなさんのお話を聞き、自分も話しながら、手元にあったメモ帳に、ついつい、猫や、きりんや、鯨の絵を描いていたのである。

2016-03-07 06:47:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日のパネルディスカッションは、私を含め7名の方がいた。そうなると、普通に考えて、発言する時間は、7分の1になる。そうなると、7分の6の時間は、ただ、人の話を聞いているだけ、ということになる。

2016-03-07 06:48:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

ここからは全く私自身の問題なのだが、ただ人の話を聞いているだけだと(特にパネルディスカッションの時は、パワーポイントなどの視覚情報もないわけだから)、なんというか、脳への負荷が小さすぎるのである。それで、退屈してしまう。それで、手元で絵を描くことになる。

2016-03-07 06:49:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

もちろん、お話はちゃんと聞いている。その証拠に、昨日のシンポジウムにいた方は、私がちゃんと受け答えして発言しているのを見たはずである。また、絵を描いていると、客席からは、メモをとっているように見える。結果として、ちゃんとシンポジウムに出席しているように見える。

2016-03-07 06:50:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

ところで、英語にはあるが日本語にはない概念というのが時々あって、doodleもそうだと思う。「落書き」などと訳されるが、doodleのポイントは、他のことに注意を向けている間に上の空で描く絵、ということで、電話をしながら描くのが典型的なdoodleである。

2016-03-07 06:51:40
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨日の私のdoodleも、シンポジウムで他の先生の話を聞きながら描いているので、まさに定義どおりのdoodleである。そして、doodleは無意識を解放することが多い。昨日の眠っている猫ちゃんシリーズや、月で遊ぶ猫の絵は、自分でも「へえ〜」と驚いた。

2016-03-07 06:52:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

意識的に思いつこうと思っても、なかなか思いつけないようなものが、他のことに注意を向けながらの、上の空のdoodleだと、出てくることがある。doodleが、創造性のツールとして注目される所以である。

2016-03-07 06:53:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1738回「創造性のツールとしての、doodle」をテーマに、8つのツイートをお届けしました。

2016-03-07 06:54:09