鯨野雑貨店

空を旅するクジラのお話、鯨野雑貨店に関するツイートのまとめです。
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空に浮かんだクジラの旅

2015の秋頃からぼんやりと形ができてきた空想世界、鯨野に関する一連のつぶやきのまとめです。

初めのころは本当にぼんやりと、空を飛ぶクジラに乗って旅をしたいなあ、そこで扱われている紙ものとかがあったらいいなあ……と考えたのがきっかけだったと思います。

空魚 @shanachie

クラーケンとか亀の背中の上に街を作ってしまったとかいう昔話があるなら、鯨の背中に街を作ってしまって空を飛んでしまってもいいじゃない(・∀・)

2015-09-30 14:49:30
空魚 @shanachie

@shanachie 気がついたら空飛んでいたけど、住んでいた人達は気にしないという(´ω`) たまに地上に降りてくることもあるらしい。

2015-09-30 14:51:00
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨の背中の上にできた土地だから鯨野。鯨野にはどの国にも属さない小さな自治区があって、人々は普通の生活してる感じ。鯨が気まぐれに地上に降りたときにその土地その土地との交流をはかるのが楽しみの一つ、みたいな(´ω`)

2015-09-30 14:57:12

鯨野での生活

鯨野の人々やその生活、地上の人々との関わり合い、空の浮島で採掘される飛翔鉱や、それらの活用法など。

今のところ細部をゆっくり掘り起こしている最中です。
思考が飛ぶので話が前後しているところもありますが、あえてこのままで。

空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野空想。後に鯨野を研究している学者が鯨の航路を書きだしてわかったのは、遙か昔にも巨大な生物が鯨野降り立った地に現れた記録が散見されたこと。そして、どうやら鯨は何かを探して世界のあちらこちらを転々としていたらしいこと。

2015-10-21 00:12:25
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野では鯨が地上へ降り立つと市がたつ。そこには古い切手だとか空のインク瓶のほか、空の浮島で採取した飛翔鉱などの様々な物が街中から集まる。地上の人々との交流が終わり、市をたたむ頃合いになると鯨は再び空の旅を再開する。

2015-10-27 21:18:31
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野には古い駅が一つある。かつて鯨野が地上にあった頃に他の街とつながっていたものだけど、今は鯨野の博物館になっている。そこには浮島の植物の種子のサンプルだとか、採掘してきた鉱物標本だとかが展示されていて誰でも好きなときに見に来ることができる

2015-11-13 11:49:51
空魚 @shanachie

@shanachie 採掘された鉱物の中でとりわけ人気があるのが飛翔鉱だ。それ自体浮力を持つ不思議な鉱物だが、厳重に保管していても一年も経てば空中に霧散してしまう。霧散した飛翔鉱は風に乗り、再び浮島で結晶すると言われている。

2015-12-14 20:22:45
空魚 @shanachie

@shanachie かつて空の浮島から飛翔鉱の採掘が大々的にされたとき、一部の島の高度が下がったことから採掘量が制限されることになった。が、その採掘されたと言われている鉱物の塊すら今や跡形もない

2015-12-14 20:27:02
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野には猫の事務所と呼ばれる空き家がある。ある作家の作品が好きな少女が名付けたのだが、その名の通り夜になると猫が集まってくるのだという。時折ぼんやりと光が漏れていることがあるらしいのだが、その光を灯しているのが誰なのか誰も知らない。#鯨野雑貨店

2016-01-16 01:50:14
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野の駅舎から右翼側に道なりに歩いて行くと小さな図書館がある。収められているのは鯨野の住人が書き記した日々の記録や物語などの様々な書物だ。鯨が地上に降りるとき図書館は地上の人々にも解放される。人々はそれらの書物のことを鯨野文庫と呼んでいる。 #鯨野雑貨店

2016-01-17 17:41:04
空魚 @shanachie

@shanachie 地上には人跡未踏と思われてきた広大な樹海がある。最近、ある探検家の一行がその奥地で巨大な竜の抜け殻を発見した。そこには小規模の街の痕跡があったが、既に人影はなかった。抜け殻からこぼれ落ちる光だけが、主の消えた街を虹色に染め上げていた。 #鯨野雑貨店

2016-01-29 21:44:01
空魚 @shanachie

@shanachie 探検家一行の報告を受け、一部の学者が調査団を編成して街を探したが、幾ら探しても竜の抜け殻は見つからなかったという。探検家が街から持ち帰った神話の織られたタペストリーと竜の抜け殻の欠片だけが街が実存したことの数少ない証となった。 #鯨野雑貨店

2016-01-29 22:27:58
空魚 @shanachie

@shanachie 空の浮島は天候悪化のせいで地上に落下することがある。大抵は海の藻屑となるが、ごく稀に浮島の飛翔鉱が変成し二次鉱物が岸辺に漂着する。その結晶は浮力は失うが、空の粋を凝固させたような素晴らしく深い青色インクの原料となり、幻蒼石と呼ばれている。 #鯨野雑貨店

2016-01-30 00:30:08
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野は街が丸ごと空へ浮かんでしまった特異性から地上のあらゆる人に認知されたが、他にも空を泳ぐ水生生物は観測されている。鯨野文庫の中にはそれらの生物を描き留めた博物ノートがあるが、それが空を泳ぐ生物だと認識されたのは随分後になってからだった。 #鯨野雑貨店

2016-02-01 00:59:35
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野では星空の中を泳ぐシーラカンスの煌めく鱗を眺めるのは夏の楽しみの一つだった。夕焼けの中をマンタが群れを成して飛ぶのは秋の風物詩。地上からは姿をまともに確認できないため、それらの飛行体は鳥と混同されていた。 #鯨野雑貨店

2016-02-01 01:05:01
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨が空の旅をはじめた頃、いつ鯨が落下するかわからないため、住人の中には地上に降りることを望んだ者もいた。そのため、最初に鯨が地上に降り立った時、その半数は鯨野を後にした。だが、空の世界に魅了された者は鯨と運命をともにすることを選択した。 #鯨野雑貨店

2016-02-01 01:13:49
空魚 @shanachie

@shanachie 地上に降りた者の一部は他の街へ移り住んだが、一部は鯨の後を追って旅をする流浪の民となった。鯨野が地上に降り立つ時、市を開き、空の旅への物資の補給が円滑に行われるのはこの流浪の民の貢献が大きい。流浪の民の中には鯨野と地上を行き来する者もいる。 #鯨野雑貨店

2016-02-01 01:21:18
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野雑貨店の主人も地上と鯨野を行き来する者の一人だ。放浪好きのこの主人は一所にとどまることが苦手なため店を留守にすることが多い。この店に並ぶのは紙製品や筆記具を中心とした雑多な物だが、鯨野の人々は空を旅する間にそれらをほぼ消費してしまうという #鯨野雑貨店

2016-02-01 21:00:12
空魚 @shanachie

@shanachie 飛翔鉱は一定の熱を発している鉱物だ。空にあるときは適度に冷やされ結晶する。そのため地上の温度では個体を保つことができず、気化してしまうのだという。空の浮島が特異の生態系を形作っているのは、飛翔鉱の熱が作用していると考えられている。 #鯨野雑貨店

2016-02-08 01:17:10
空魚 @shanachie

@shanachie 鯨野駅舎から左翼側に道を歩いて行くと小さな港が見えてくる。桟橋には小型の飛行船が三艘横付けされており、鯨から空の浮島への交通手段となっている。飛翔鉱はこの飛行船の燃料としてごく少量使われているが、その機構は飛行船技師のみが知る重要機密である。 #鯨野雑貨店

2016-02-08 01:27:51
空魚 @shanachie

@shanachie 飛翔鉱を利用した飛行船が開発される前は、鯨がごく稀に浮島へ上陸する時にしか浮島の調査を行うことが出来なかった。食べることが出来そうな植物があるか。生活に使える素材はないか。空で生きることを選択した住人にとって、空の浮島を調べることは急務だった。 #鯨野雑貨店

2016-02-08 01:43:25
空魚 @shanachie

@shanachie 浮島から少量ずつ持ち帰った植物の種や家畜に出来そうな生き物、採取できる鉱物について、鯨野に住んでいた博物学者や研究者は黙々と記録をつけていった。その記録を元に各方面の職人が知恵を絞った最初の成果が小型飛行船である。 #鯨野雑貨店

2016-02-08 01:59:08