ある日の２人　信五大阪編

あみ @ami_qitt25

1 《兄貴、いつまでこっちに居るん？》 久しぶりに弟から連絡が来た 『お、どないしたん？飯か？』 《ああ、それもやけど、、 合わせたい人が居るんよ》 『はあ？合わせたいって、、』 #ある日の2人 pic.twitter.com/mroXepxunj

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2 《ん、俺な...まあ、ええわ、、 合った時に話すわ、オカン今日行く 言うてたから日にち合わせて...》 『ああ、分かった、、』 電話を切ってから考えた... そんな歳になったんやな、あいつも... #ある日の2人

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3 舞台が終わり、楽屋に戻るとオカンが自分の部屋の様にお茶を飲んで居って 『なにしとんねん』 [あら、お疲れさん、、 お茶飲んでんやけど] 『そらぁ、見たら分かるやん』 [そりゃそうや、、] #ある日の2人

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4 『なあ？あいつから電話あったで、、なんか合わせたい人が居るって、、』 [ああ、あの子やね、、結婚したいんやと] 『はあ、、やっぱり』 [お兄ちゃん聞いたん？] 『詳しくは聞いてへん、、 飯食いに行く時連れて来るらしいで』 #ある日の2人

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5 [ほんま、、 家族だけやのに...全くあの子は] 『なんなん？反対なん？』 [そら、反対やんか、、 年上やで...騙されとるんよ] 『年上なんか？』 [お兄ちゃんと同じ年の筈よ、、] 『それ以外はなんなん？ 反対の理由、、』 #ある日の2人

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6 [別にあらへんけど...] 『ん？、、俺の事か？』 [ああ、あんたの事は内緒にしとるから、、] 『へ？内緒なんか...』 [そりゃそうやろ、お兄ちゃんがあの 村上信五やって分かったら...] 『確かにな、、』 #ある日の2人

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7 [ほな、お母ちゃん帰るわ] 『ああ、連絡するわ』 オカンはそう言って帰って行った 翌日... 舞台が掃けてから家族で食事会が 行われた そこに弟が連れてきた女は... #ある日の2人 pic.twitter.com/moVLGazfE3

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10 『あき...』 口の中で声は噛み殺した 高校の時から付き合って、、 俺が東京に出る迄 一緒に付いて来てくれると思っとった でも、、好きな男が出来たからと 言われ別れたのが最後... その後一旦大阪に帰って来た時に連絡しょうとして...辞めた、、 #ある日の2人

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11 やって、 夢を叶えられずに戻ったんやから... あいつはあいつの思いがあって別れを選んだ それは分かっておったから... いつか、 何処で又会えたら、お互いの幸せな話が出来ればええと、、 まさかこんな形で合うなんて #ある日の2人

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12 《兄貴、こちら彼女のあきさん、、 あきちゃん、兄貴の、、》 ｢村上信五さん、、｣ 《知ってるよな、そりゃそうか、 有名やからな》 『いやいや、まだまだやんか、、 初めまして、兄の村上信五です』 ｢初めまして、あきです｣ #ある日の2人

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13 初対面の振りをして挨拶をして 装いながら食事を終えて 『ん、俺明日もあるから行くわ』 そう言って席を立ち店を出て... 携帯の電話帳を探す、、 かけてみようか？ 携帯を握りしめ画面を見つめる #ある日の2人

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12 その瞬間着信が鳴る ｢もしもし？｣ 電話の声は... 『あきか？』 ｢信五？ 良かった、番号変わって無かったんだ｣ 『ああ、変えてへんよ、、』 ｢元気そうだね、、｣ #ある日の2人 pic.twitter.com/egr4E6rCRf

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13 『ああ、あいつは？』 ｢ん、先にお暇したから、、｣ 『そうか、、』 ｢少し話出来ない？｣ 『ええよ...外はあかんから、、 俺の部屋でええ？』 ｢邪魔じゃない？｣ 『ああ、あきがええなら』 ｢ん、今から行くね｣ #ある日の2人

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14 部屋に戻り... 落ち着かへんのは何でやろ？ 今、俺には先を考えてるあいつが居るし仕事もあの頃より夢に近づいてる筈 あきが弟の彼女になってたからやろか... 部屋の中を歩き回る... やっぱり落ち着かん 酒でも飲めば少しは落ち着くやろか？ #ある日の2人

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15 冷蔵庫からビールを出してグラスに 注ぎ喉に流し込む 『ふぅ...』 息を吐いて、、部屋のチャイムが鳴る ｢びっくりした、、 彼のお兄さんが信五だったなんて｣ ソファに座って、俺に笑いかけながら 『いつ聞いたんや？』 #ある日の2人

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16 クスッと笑う... 俺の好きやったあきの笑顔 ｢信五、凄いね、、｣ 『何がや、、』 二本目のビールを取り出しグラスを 1つ持って彼女に手渡しビールを注ぐ グラスを持つ手に指輪が光る ｢ありがとう、、 だって...夢に近づいたでしょ？｣ #ある日の2人

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17 『あきは...、、』 ｢ん？、、｣ 『あん時言ってた、男が...』 ｢違うよ、、 彼とは3年前に知り合って、、｣ 『知り合って？』 ｢...信五に似てたから、、｣ 少し俯きがちに呟いてから振っきた様に顔を上げると #ある日の2人

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18 ｢信五は？ 綺麗な女優さんとか周りに居るから、、｣ 『普通やで、、一般人、、』 ｢ああ、そうなんだ...｣ 『な、なんやねん、、 お前やって...結婚するんやろ？』 残ってたビールを飲み干し ｢うん...｣ 『迷ってるんか？』 #ある日の2人

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19 ｢...｣ 『なあ？なんで、、』 顔を上げた彼女と視線が絡まる 『一緒にこうへんかったんや、、』 ｢東京？｣ 『ああ、なんでや？』 ｢だから、好きな人が出来たから｣ 『相変わらず、嘘が下手やな』 フワッと笑うと #ある日の2人

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20 ｢全部、分かってたの？｣ 『分かってへんかった... あの時は、、 でも、1度こっちに戻った時に 分かったんよ、あれは... あきの想いやったんやって、、 ガキやったからな...あの頃は』 #ある日の2人 pic.twitter.com/rP2qULgbSF

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21 ｢そんな事無いよ、 信五は仕事も夢も...あたしの事も、、一生懸命だったから... 重荷になりたく無かった...｣ 『あき...』 気付けば、抱き締めてた... あの日... あきに別れを告げられた日から 終わったと思って居った感情が溢れ出した #ある日の2人

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22 ｢しん...、、｣ 言いかけた言葉を塞ぐ様に唇を重ね 懐かしい変わらない香りに酔いそうや... そのまま深い口付けをして 彼女の上に重なる あの頃と同じ...変わらん 敏感に反応する、彼女の身体を夢中で愛していく...余裕なんかあらへん、、 #ある日の2人

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23 彼女の事も考えずに、、 ただ、自分の欲望のままに... 彼女の口から時々聞こえる、 俺の名前... それだけであの頃に引き戻される 好きやったのにどう伝えたらええのか 分からなかった、、 今と同じ...自分の欲望のまま、、 #ある日の2人

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24 それでも、それを受け入れ... 俺の事だけ思ってくれた、、 あいつも...あいつだって、、 【信ちゃん...】 一瞬、あいつの声が聞えた...気がした 『あかん、、俺...、、』 動きを止めて彼女を見下ろす ｢信五、、｣ #ある日の2人

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25 彼女が下から手を差し伸べて 俺の頬に触れる ｢...｣ 『すまん、』 彼女の上から降りて背中を向けて、、 背後で身支度を整える気配を感じる ｢信五、、大丈夫？｣ 『いや、お前こそ...すまん、』 #ある日の2人 pic.twitter.com/kwg5hV0DLV

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