Twitter紙芝居「魔王のメイド」

バリキオス @Barikios

① セラは魔王直属のメイドである。無感情で主人の命令を淡々とこなすだけだった彼女の様子が変わり始めたのは、数日前から城に監禁されている人間の少女、ルーンの世話係を任されてからのことだった。 pic.twitter.com/Jt0W2kKJOh

拡大

バリキオス @Barikios

② ルーンの世話をするうちにセラの中に湧き上がる欲求。魔族社会で暮らしてきたセラにとって、生きた人間と接するのはこれが初めてだった。本人も無自覚なままにいつしか欲求は衝動に変わり、それは日増しに強くなっていった。 pic.twitter.com/xvuc8L1juO

拡大

バリキオス @Barikios

③ 深夜、ルーンの部屋を訪れるセラ。衝動に突き動かされ部屋まで来たものの、何をしたいのか自分でも分からず途方にくれる彼女に、ルーンは自身の境遇を語る。行方知れずの双子の姉のこと、自分たち姉妹が魔王の計画にとって重要な存在らしいこと。 pic.twitter.com/s6LKR2F5vi

拡大

バリキオス @Barikios

④ 会話するうちに落ち着きを取り戻し、立ち去ろうとするセラ。しかし些細な事故で怪我をしたルーンの血を見た瞬間、理性は吹き飛んでしまう。セラは吸血鬼だった。 pic.twitter.com/YayEDq0CJv

拡大

バリキオス @Barikios

⑤ 直接嚙みつけば吸血鬼化させてしまうことは本能的に分かった。それはダメだ。ならば予め身体の一部を切断しておけば？そうだそれを噛めばいい。乏しい理性が脳内を高速で回転する。 pic.twitter.com/WQnS3Bsa4m

拡大

バリキオス @Barikios

⑥ 「」 pic.twitter.com/2jHoJGBYnt

拡大

バリキオス @Barikios

⑦ 失態を報告し、如何なる処罰も甘んじて受けると平伏するセラ。しかし魔王は意外にも寛大な態度をとる。セラの行動は想定外の事態を引き起こしており、魔王はそれに研究価値を見出していた。 pic.twitter.com/BYoKC7BXGU

拡大

バリキオス @Barikios

⑧ セラが切り落とし血を吸ったルーンの腕。その腕を培養槽に漬けてみたところ、吸血鬼の不死性を発揮し再生。もう一人のルーンが生まれようとしていた。 pic.twitter.com/GE52hWoYka

拡大

バリキオス @Barikios

⑨ 結論から言えば、その分身に特に利用価値はなかった。魔王直属のメイドは2人に増え、セラは初めての眷属を得た。自我の大半を欠損した無表情な眷属にミラという名を与え、今は2人でルーンの世話をしている。 第一部END pic.twitter.com/65EYLonHLl

拡大

バリキオス @Barikios

「魔王のメイド」togetter.com/li/959848 キャラ紹介まとめ。 pic.twitter.com/jMtBCgPepM

拡大

拡大

拡大

拡大

バリキオス @Barikios

① 人類解放戦線の一員として魔族との戦いに身を投じる少女、リーン。支配力の衰えた魔王政権を打倒すべく各地で戦火が上っていた。彼女の目的は生き別れた双子の妹、ルーンを見つけ出すこと。 pic.twitter.com/OGdZmxHwfS

拡大

バリキオス @Barikios

② ある日、魔王の使者と名乗るメイド=セラが現れる。魔王の計画遂行のため身柄を拘束するというセラの言葉は、しかし全くリーンの耳に入っていなかった。彼女の視線はセラの横に従うもう1人のメイドに釘付けになっていた。 pic.twitter.com/urwolHrcWV

拡大

バリキオス @Barikios

③ 「ルーン！」ミラに駆け寄るリーン。僅かに残った記憶が蘇り、ミラの顔に生気が宿る。セラが見たことのない笑顔を浮かべ「お姉ちゃん」と口にした。 pic.twitter.com/i8uvMfKGfe

拡大

バリキオス @Barikios

④ 瞬間、セラの中で猛烈な嫉妬と支配欲が爆発する。ミラは私の眷属、私のもの。元は腕一本にすぎなかったおまえは断じてこいつの妹などではない。激情のままに剣を振り抜いた。 pic.twitter.com/gIMNPVB8iq

拡大

バリキオス @Barikios

⑤ リーンを拘束し、事情を説明するセラ。本物の妹は魔王の城にいると言われ、混乱しながらもリーンはセラの後に従った。 pic.twitter.com/5MMlSTb3eo

拡大

バリキオス @Barikios

⑥ 魔王の城の中で本物のルーンと再開するリーン。しかしリーンは違和感に気付く。「あなた…誰？」 その正体はルーンの人格を乗っ取った魔王だった。魔王が呪文を唱えると、2人の身体は融合し始める。 pic.twitter.com/wdMaztEEJj

拡大

バリキオス @Barikios

⑦ 古い預言が成就しようとしていた。使徒たる双子の融合によって顕現する大天使。魔族を滅ぼし人類を救済するはずだったその力は今、奪われようとしている。魔王の預言阻止計画は最終段階を迎えた。 pic.twitter.com/ALgbPwEhHZ

拡大

バリキオス @Barikios

⑧ しかし計画は最後の最後で失敗する。拒絶反応が起こり、魔王ルーンは弾き出されてしまう。代わりにリーンの元に引き寄せられたのは、あろうことかミラだった。 pic.twitter.com/LuuPDLPXqJ

拡大

バリキオス @Barikios

⑨ 本来なら大天使になるはずだった双子は、結局吸血鬼とも天使ともつかない存在となり、今は気ままに世界を飛び回っている。もっとも、人間の少女の体から戻れなくなった魔王が実権を失ったことで人類は解放された。預言は何も間違っていない。 pic.twitter.com/tGMG7HZlwb

拡大

バリキオス @Barikios

⑩ 今、セラは魔王と共に逃亡の旅路を歩んでいる。眷属は失ったものの、外見はルーンの魔王に仕えることになった彼女は、総合的には幸福そうに、魔王との旅路を楽しんでいる。 END-A pic.twitter.com/jQwdIyo436

拡大

バリキオス @Barikios

⑩(分岐) 融合に失敗した魔王の魂は双子の聖なる力によって浄化され、今は空っぽなルーンの身体だけが残されている。誰もいない魔王城の寝室で、セラはルーンの世話係を務めている。これからもずっと。 END-B pic.twitter.com/8bMhJXIkHP

拡大