テロ屋の飯小説

逆説
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神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

そろそろさ、飯テロ小説にも飽きが来てるやろ???? これからはテロ屋のメシ小説はどうだろう

2016-04-18 17:08:04
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

今日も今日とて、上からの指示は来ない。だから私はこの国の料理に舌鼓を打っている。アパルトマンから10分ほどの距離にある市場で食品を贖うのが無類の贅沢で、このお金がどこから出ているのかを考えると罪深い。さりとてこのような事をしているのに何の気晴らしがないのもまた病んでしまうのだ。

2016-04-18 17:11:58
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

テロ屋のメシ小説、ヒロインは現地人の女の子で、毎回、変わるのでは

2016-04-18 17:15:06
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

こんな生活を続けて3か月ほどになる。ニュースでは世界各国で連続テロでもちきりで、一見平和に見えるここらでも、だんだんとよそ者に対する目線がきつくなっている中で、ようやく指令が来た。罪深い生活が終わる。最終調整を終えた爆発物を丁寧に詰めて、私は最後の晩餐を楽しむことにした。

2016-04-18 17:21:24
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

アパルトマンが立ち並ぶ通りを抜け、鳥の囀りを聞く。この国はのどかで、ここには地獄がない。硝煙の臭いも、鉄錆の臭いも、こびり付く様な悲鳴も、何もかもがない。市場では活気に満ち溢れ、笑い声や人々の喧騒がさざ波のように私に叩き付けられる。痛みと衝撃がフラッシュバックから私を引き戻した。

2016-04-18 17:37:17
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

「あ、ごめんなさい!前見てなくて」 「イエ、ダイジョウブデスヨ、ワタシモボンヤリシテマシタ」 「大丈夫?何も落としてない?」 「キミガピックポケットジャナキャダイジョーブ」 「ひどっ!?私はそんなことしないわよ。ロマじゃないもん」 「ソウ、ジャアワタシハイクヨ」 「またね!」

2016-04-18 17:42:48
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

かわいらしい少女を見送って、彼女がもし生き残ったらどう思うのだろうか考えようとして辞めた。理解なんてなんの意味もないのだ。行きつけの店で、最期の晩餐に、ドゥ・リーブルを買った。きっと、こんなことをしなければ一生味わうこともできやしない味。無知の味。人の死の上の美味。

2016-04-18 17:48:34
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

アパルトマンに戻って、ドゥ・リーブルの芳醇な香りが部屋に広がっていく様子は、数少ない幸せな思い出として残していかなければならないものだろう。ナイフで切った薄いブラウンは、まるではじけるかのようにパリパリと音を立てる。やがて柔らかな白が見えると、途端胃袋から救難信号が発せられた。

2016-04-18 17:59:44
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

口の中で蕩けるような内側の柔らかさと、噛むほどに塩気がにじみ出るような皮の食感が、こんな畜生仕事をしなければ得られないような対価であると思えば悪くないかもしれない。きっと、私の国では何年経っても食べれないのだから。なぜか涙とともにぶつかった少女のことを思い出した。

2016-04-18 18:04:59
神殿娼婦マリナ♥4歳ロリ幼女 @marinaresca0928

それはきっと断絶なのだろう。少女と私と。この国と私の。丁寧に、舐めるようにして指についた欠片を取りきると、数瞬前まであれほどに満ち足りていた心が乾いていた。夜の砂漠のように凍てついていた。そこには、朗らかな笑みを浮かべた少女の姿はどこにもなかった。

2016-04-18 18:10:28