キングスピードのヨタ

宿題でしたの
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霧島 那司 @kirishima_naji

本日のヨタ:キングスピードのおはなし #競馬ヨタ

2016-05-02 20:16:03
霧島 那司 @kirishima_naji

馬名指定でヨタを敢行するキングスピードは、1966年産の馬である。 父オートキツについては以前にも少しヨタったけど、名牝トキツカゼの仔。 父父月友は下総御料の持ち込み馬で有名であるが、Man o'War直仔である。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:19:41
霧島 那司 @kirishima_naji

トキツカゼの牝系はフラストレート系であり、小岩井農場基礎輸入牝馬の一族だったわけだ。 要は下総御料系と小岩井農場系の合作血統であり、戦前~戦争直後では配合自体がとてもロマン溢れるものである。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:23:36
霧島 那司 @kirishima_naji

さて、オートキツの種牡馬成績であるが、活躍馬としてはアオイライコウとキングスピードくらいである。 何だ少ないじゃないか、と思う向きもあるかもしれないが、現代の(というよりサンデー以降の)馬産と違って、父内国馬は手荒く冷遇されていた時代なのだね。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:26:16
霧島 那司 @kirishima_naji

さて、翻って牝系である。 母クインダービーの父はフルブルームで、ハイペリオン系である。 フルブルームの牝系はフランス系であり、英仏系の母父を持っていたわけだ。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:31:26
霧島 那司 @kirishima_naji

クインダービーの牝系がこれがかなり面白いところで、九州馬なのだけれど、母父、母母父と内国産馬なのである。 この時期に父内国産というところからして、半ば馬匹改良を目指してかけられたのではないか、と思える節すらある。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:34:08
霧島 那司 @kirishima_naji

ところがである。牝系を更に深く深く掘ると、8代母はSandarling。 日本名をサンダーという牝馬であるが、持ち込まれたのは1901年のことで、どえらい古い血筋なのである。 Sandarlingの父はあのSt.Simonである。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:37:28
霧島 那司 @kirishima_naji

SandarlingはGallinuleの仔を宿して来日したわけだが、生まれた牝馬が第一サンダー。 GallinuleといえばPretty Polly(英国三冠馬の牝馬)の父としても有名な種牡馬である。 要はご先祖様は「牝系に入ると強い」血統なのだ。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:41:14
霧島 那司 @kirishima_naji

Sandarlingさんについて、ゐきぺぢあさんあたりはSt.Simonの項目で「馬匹改良に使われ~」なんて言われているが、ちょっと扱いが酷いと思う。 第一サンダーの仔である加茂は、父がラシカッター。Persimmonの直仔で種牡馬としても一流である。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:46:28
霧島 那司 @kirishima_naji

父系に造詣の深い方であれば、Persimmonの直仔、と聞いて、St.Simon系じゃねーか、ということに気付かれるだろう。 キングスピードの6代母はSt.Simonの3×3なのだ。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:48:56
霧島 那司 @kirishima_naji

6代母である加茂にゼヴァイキングを付けた5代母の菅薦であるが、Hampton系であり、かつゼヴァイキングの母父父はSt.Simonである。 作図は省くけれども、菅薦はSt.Simonの4x4x4なのだ。 つまり3x4と血量おなじ。 #競馬ヨタ

2016-05-02 20:55:51
霧島 那司 @kirishima_naji

菅薦にはオールグリーンが付けられた。 オールグリーンはオールグリーンで、St.Simonの3x4を持つ血統である。 生まれたタイエーはSt.Simonの3x4と4x4x4である。 ここまでされてしまうと、狙っていないとは言わせない配合である。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:00:08
霧島 那司 @kirishima_naji

タイエーまで遡ると、ゐきぺさんなどのキングスピード自身の血統表にも名前が出てくる。 そう、「なんかよくわからん九州馬」と思われている牝系なのだが、なんのなんの名家の出なのである。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:03:08
霧島 那司 @kirishima_naji

キングスピード自身の実績としては、アカネテンリュウらを千切った京都杯、障害競走10連勝の記録があるのだが、重い馬場で大勝利した京都杯は父譲りとして、障害競走の強さの秘密は何だったのだろうか。 ここで、もう一度牝系を遡ってみよう。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:05:37
霧島 那司 @kirishima_naji

6代母の加茂は、下に第一サンダーノ三という全妹がいる。 こいつにアスフォード(大種牡馬Primeroの全兄)を付けたサンダーリングという牝馬がいるのだが、現役時代の成績が 中山農林省賞典障害(春) 古呼馬障害特別(京都(秋)) 古呼馬障害特別(東京(秋)) である。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:10:46
霧島 那司 @kirishima_naji

今で言う中山大障害である中山農林省賞典障害やらの、当時の障害レースでべらぼうな強さだったのだ。 ちなみに、サンダーリングの牝系からは七夕賞と関屋記念勝ち馬であるサンヨウコウがでている。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:14:22
霧島 那司 @kirishima_naji

正直なところ、「九州出の重馬場と障害に強いスタミナ馬?」というイメージが強いキングスピード。 しかし、牝系を丹念に追ってみると、ラシカッター×第一サンダー、という牝系に障害適正が潜んでいたのかしらん、という気配が見られたのである。 #競馬ヨタ

2016-05-02 21:16:55