『アルバート片道冒険記』 片道勇者オンライン
【決戦8】 神器は首元を貫き、黒竜が断末魔を上げた。それが戦いの最後だった。闇の竜の姿勢がゆらいだと思うと、竜はそのまま倒れていく。 俺はヤツの最期を見届けることはなかった。俺は暗黒の炎に焼かれ、その場に倒れた。最後に聞こえたのは、激しい地響きだけ……。#片道勇者ONLINE
2016-07-27 16:08:32【決戦9】 暗黒に閉ざされた中、誰かの祈りの声が聞こえた。勇者候補の声……そうだ、まだ死ぬわけには……。 意志を振り絞って目を開けると、目の前にあったのは俺を治療してくれているコナ王女の顔だった。その顔には涙の跡があった。 #片道勇者ONLINE
2016-07-27 16:11:16【決戦10】 「アルバート様……? アルバート様! よかった……」 「俺は……生きてるのか」 コナ王女が覚醒した力で俺を治療してくれていた。周りには、共に戦ってくれた勇者候補たちがいた。みんなのおかげで、俺はまだ生きている。 「みんな……ありがとう……」 #片道勇者ONLINE
2016-07-27 16:14:52【決戦11】 見れば黒竜は地に伏し、闇の障気は霧散しつつあった。長く苦しめられた闇の脅威が、ついに世界から取り払われたのだ! こうして、俺たちの世界を救うための旅は終わりを告げた……今はただ、休みたかった。俺は戦友たちに感謝を告げ、街へと帰還した。 #片道勇者ONLINE
2016-07-27 16:22:37【最終状態】アルバート 海賊 人間 <南大陸> LP:44→11 DK:7 伝説P:0 《仲間:優しき癒し手+1》=コナ王女、《エルザイト爆弾》、《覚醒の石》 - 総勢10名の支援を受けLP軽減25、癒し手+1でLP+2。合計LP-33で生存! みんな、支援、本当に感謝する!
2016-07-27 16:24:48【俺の冒険】 こうして、俺の『片道勇者オンライン』の冒険は終わりを迎えた。エンディングはまたいずれツイートすると思うので、気になる人は待っていてくれ。40日以上に渡った『片道勇者オンライン』の旅、それなりに楽しんでもらえたなら幸いだ! それでは皆、元気でな!
2016-07-27 16:32:06【次なる世界へ!】 片道勇者の世界をより楽しみたいなら、以下もおすすめだぞ! ◆君の作ったキャラで冒険できる『片道勇者TRPG』、好評発売中だ!→amazon.co.jp/gp/product/404… ◆原作PCゲーム『片道勇者』もぜひ!→silversecond.net/contents/game/…
2016-07-27 16:37:07エンディング
【『アルバート片道冒険記』 エンディング】 さて、あの戦いが終わってから、この世界を離れるまでのことを語ろうと思う。これが、この世界での俺の最後の記録だ。 ※全エンディングツイートは、このツイートを開けばレスとして全て見ることができるぞ! #片道勇者ONLINE
2016-07-30 19:23:21【エンド1】 あの黒竜を倒した後、俺はコナ王女と二人で再び旅を続けた。俺は不運な事故によって元の世界から飛ばされ、異世界を次々に渡り歩いている身だ。俺は『時の扉』を探し出し、また元の世界への道筋を探さなければならないのだ。 そしてコナ王女との別れのときは、意外にも早く来た。
2016-07-30 19:24:28【エンド2】 ほんの数日後、俺たちは『時の扉』を発見してしまったのだ。ある法則に従って円形に配置された石柱群。ここで待っていれば、いつか扉は開かれるはずだった。 そして、その時はあっという間にやってきた。着いた途端、まるで俺を待っていたかのように石柱群の中央が輝き出したのだ。
2016-07-30 19:25:49【エンド3】 「この『時の扉』にはすでに十分な力が溜まっていたのかもしれんな……コナ王女、前も言ったが、俺には帰るべき世界がある」 「……はい、分かっています」 「だが、もし帰る手段が確立できたら、世話になった人々に礼を言いに来るつもりだ……もちろんコナ王女にも」
2016-07-30 19:26:37【エンド4】 「……はい」 いつものコナ王女と比べると、驚くほど素直な対応だった。だが俺でさえ、彼女が無理しているのがよく分かった。 「あの、アルバート様……これを」 彼女が渡してくれたのは、中にコナ王女の細密な肖像が細工されたペンダントだった。ふたができるようになっている。
2016-07-30 19:27:32【エンド5】 「アルバート様は私からあげられるものを何もお受け取りになりませんでしたけど……肖像画だけは『いいかもな』と言って下さったでしょう?」 「ああ、言っていたな」 「これならきっと、お邪魔にならずにおそばにいられると思いますから」 ペンダントにしたのは俺への配慮らしい。
2016-07-30 19:30:37【エンド6】 そして同時に、俺はコナ王女からの要求をほとんどいつも断ってしまっていたことを思い出した。 「思い返してみれば、色々拒否ばかりしていたようですまないな、コナ王女」 「そうですよ。私にもヒーローしていただきたいとか、アルバート様を隅々まで分析したいだとか――」
2016-07-30 19:31:08【エンド7】 「――アルバート様をなめまわして癒してさしあげたいとか、洗っていただきたいとか、私を食べていただきたいとか……どのお願いも、とても真剣だったんですから」 「すまん、やっぱり全部断る」 と言いながら、このやりとりもこれでもう最後なのだと思うと、どこか寂しかった。
2016-07-30 19:31:37【エンド8】 俺はこの旅で、たくさんの思い出やその品を得た。 砦で戦った父親たちの家族の肖像。凍ってしまった癒し手の青年の形見の指輪。マッチョにもらった木彫りの像。アイドル雪原熊に渡し、悲しくも形見になってしまった魔王の髪飾り。そしてコナ王女の肖像が描かれたペンダント……。
2016-07-30 19:32:05【エンド9】 そして、得たものがあれば、渡すものもあった。 「……実は、俺からも渡すものがある」 俺は懐から、俺の似顔絵が書かれた小さな紙を取り出した。実は俺も、肖像画を描いてもらっていたのだ。これには予想外だったようで、コナ王女が口を押さえて言った。 「えっ、これは……」
2016-07-30 19:32:43【エンド10】 「ペンダントに比べると、気がきかなくてすまないんだが……」 「いいえ……私、本当にうれしいです! 額に入れてかざっておきますから!」 コナ王女がこれほど喜ぶ顔は初めて見た気がする。本当の意味で彼女に必要な、初めてのまともなプレゼントだったのかもしれない。
2016-07-30 19:33:04【エンド11】 「そろそろ行かねば。『時の扉』が閉じると最悪数年単位で待たされるからな……」 「はい、アルバート様、お元気で……あっ」 きっと、ずっとこらえていたのだろう。涙が一粒、コナ王女の目からあふれ出した。 「いけませんね……笑顔でお見送りしようって、思っていたのに……」
2016-07-30 19:34:02【エンド12】 「いや……そこまで思っていてくれたこと、感謝している。ありがとう、コナ王女」 そう言って俺はコナ王女を抱きしめた。この場合セクハラじゃないよな!? と一瞬心配になったが、コナ王女も俺に腕を回してくれた。 「楽しい旅の思い出……ありがとうございました……」
2016-07-30 19:34:29【エンド13】 「……ああ、俺もだ。コナ王女のことは死ぬまで忘れん」 体を離し、コナ王女を最後に目に焼き付けると、俺はうなずいて言った。 「では行ってくる。もし会いに来られるようなら、また戻ってくる。でも待たなくていいからな」 振り返って、俺は光り輝く『時の扉』へ足を進めた。
2016-07-30 19:35:07【エンド14】 「待っています……とは言いません。アルバート様が無事に元の世界に帰れるよう、祈ってますから!」 「ああ! コナ王女も健勝でな!」 段々と別れが辛くなってきた。俺も涙をこらえなければならなくなってきたので、少しだけ横目で見ながら手を挙げて、勇気を出してこう言った。
2016-07-30 19:35:35【エンド15】 「コナ王女! 今だから言うが、ちょっとだけ愛していたぞ!」 「もう! 私はアルバート様をすごく愛していましたから!」 「ああ、感謝してる! では、またいずれ!」 『時の扉』の中央に行くと俺の体が輝き出した。振り返ると、コナ王女が控えめに手を振っているのが見えた。
2016-07-30 19:36:05【エンド16】 「次にいらしてくださるときは、アルバート様の世界のおみやげをお願いします!」 「ああ! 覚えておくぞコナ王――」 そこまで言ったところで目の前が完全に光に包まれ、己の声も聞こえなくなった。 俺は次の世界へ運ばれていくのだ。俺の体が、光の奔流の中を流されていく。
2016-07-30 19:36:49