バングラデシュ・ダッカ襲撃事件に関してOVERSEAsの声明文。 1)7/1におきたバングラデシュ・ダッカでの襲撃事件にて、日本人7人を含む23人の方々がお亡くなりになられたという訃報に接し、慎んで哀悼の意を表します。 facebook.com/permalink.php?…
2016-07-10 11:26:382)私たちOVERSEAsは、日本の安保法制が世界の平和に貢献しないばかりか、海外にいる日本の人びとの安全を危険に晒すと考える、海外在住者・海外関係者の集まりです。バングラデシュはもちろん、世界各地で心を痛めておられる方々の哀しみや不安は、他人事ではありません。
2016-07-10 11:27:043)今回の事件が起きたバングラデシュは、アジア最大のムスリム人口を抱えながらも、比較的穏健なイスラム教の国だとされていました。人びとは親日的で、社会は経済成長のまっただなか。それを背景に、日本企業も数多くバングラデシュへ進出していました。
2016-07-10 11:27:204)優しく素敵な人々が暮らす日常の営みではなく、この悲痛な事件によってバングラデシュが伝えられることになってしまったこと、残念でなりません。そして、安保法制の成立を強行した現政権により、私たちの懸念が杞憂でなく現実となってしまった事態に、嘆きと落胆を覚えます。
2016-07-10 11:27:415)途上国だけでの話ではありません。難民の排斥、ヘイトスピーチ、差別や偏見の問題は今日、世界各地でひろがっています。バングラデシュではこの6月、当局がイスラム過激派への取り締まりを実施。わずか3日で8000人もの人びとを逮捕しています。
2016-07-10 11:28:486)振りかえって日本でも、大きな変化が続いています。「ISと戦う周辺各国に総額2億ドルの支援を約束します」と、約1年前に安倍首相が演説で表明して以降、世界のなかで中立とみなされてきた日本が、連合国側(アメリカ側)とみなされ始めました。
2016-07-10 11:29:057)昨秋の安全保障法制の成立によって「日本は戦える国になった」と、IS側のさらなる反発を招いたことも否定しがたいでしょう。ISを名乗る組織は、ISとたたかう有志連合の一員である日本への報復を発表。ISの攻撃ターゲット国リストに、日本は加えられたのです。
2016-07-10 11:29:238) 残念ながら日本のパスポートは、もはや、かつてのように安全を保証するものではなくなってしまいました。海外で身を守る手立てを、具体的に皆さんと共有する(必要がある)時代になりました。
2016-07-10 11:29:389)貧困、差別、失業、空爆、紛争,,その不条理な現実を前にした若者たちがやり場のない怒りや哀しみを持っていく先としてナショナリズムと過激思想が台頭しつつあります。今回の事件を起こし最後は自ら命を落とした人たちも20-30代の若者。何が彼らを暴力という手段に向かわせたのでしょうか。
2016-07-10 11:31:0310)アフガン戦争やイラク戦争で命が奪われ続けてきたことが、ISの誕生と急成長の根元にあると言われます。途上国のみならず先進国からも、ISに参加する人は後を絶ちません。
2016-07-10 11:31:2911)憎悪と暴力の連鎖を、どうしたら止められるでしょうか。もちろん、罪のない人の命を奪うことは許されることではありません。同時に、暴力で暴力を止めることができないことは、過去の歴史から明らかです。国家間の外交努力と、市民同士の理解の努力こそが、いま求められています。
2016-07-10 11:32:0912)どうか思いを馳せてください。あなたや私と同じように家族や友達と食事を楽しみ、笑い、歌い、生きている人たちが、バングラデシュにもいることを。そして彼ら彼女らもまた今回の事件に深く心を痛めていることを。外国人を狙った無差別の殺人はこれまでバングラデシュでは起きていなかったのです
2016-07-10 11:32:5413)今回の事件で亡くなられた人、警察官、そして事件を起こした人の命は、世界が外交と対話で理解の努力を尽くしていれば、もしかしたら救えたのかもしれません。誰の命をも尊び、他者への想像力を働かせて違いを許容し、暴力によらず争いを解決する未来を築きたい。
2016-07-10 11:34:3414)その先にある真の平和に向かって、私たちはこの哀しみを抱えながら、これからも努力を続けます。 2016年7月10日 OVERSEAs発起人一同
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