確率的因果論の物理学・法学・社会学への継受関係:KriesからPlanck、Radbruch、Weberへ

佐藤俊樹氏の一連の投稿が興味深かったので、備忘にまとめました
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佐藤俊樹 @toshisato6010

率直にいって、ウェーバーがこの箇所を正確に理解できていたとは信じがたい。けれども、一つの結果に多数の原因が関連しているなかで、特定の原因候補が有意かどうかを識別する上で、確率的因果論は不可欠な考え方になる。

2016-08-28 05:02:25
佐藤俊樹 @toshisato6010

したがって、例えば「J・S・ミルの理論とv・クリースの理論との対立点は、クリース自身が、私の考えでは、完全に納得できるやり方で説明している(前掲書一○七頁)」(GAzWL S.270)というウェーバーの注記は、現在の科学論からみても全く正しい。

2016-08-28 05:02:55
佐藤俊樹 @toshisato6010

たしかにウェーバーにとって、ここは特に重要な箇所だった。それこそ、くり返し言及するに値するくらいに。 したがって、数理の部分はともかく、基本的な論理において、何が問題になっておりそれにどう答えられるかに関しては、ほぼ理解できていたと考えざるをえない。 やれやれ……。

2016-08-28 05:03:41

【以下、補足】

森 洋介 @livresque2

しかしウェーバーのマイヤー批判は歴史研究を主題とする歴史學者との論爭であったし邦譯書も『歴史は科学か』と題するにも拘らず、史學に受容されたやうには見えない謎。@toshisato6010 Weberによって(歴史学と)社会学に導入されtogetter.com/li/1017460

2016-08-29 11:34:00
Hemmi Tatsuo @camomille0206

このあたりの議論、ナーゲル『科学の構造』3「歴史研究の論理の諸問題」が上手に整理しているように思う。

2016-08-29 14:44:47

国立国会図書館デジタルコレクション - 科学の構造. 第3 (社会科学編)

  • 15 歴史研究の論理の諸問題
    -- I 歴史研究の焦点
    -- II 蓋然論的説明と発生論的説明
    -- III 歴史研究において繰り返される論点
    -- IV 歴史における決定論
リンク Wikipedia Ernest Nagel Ernest Nagel (November 16, 1901 – September 20, 1985) was an American philosopher of science. Along with Rudolf Carnap, Hans Reichenbach, and Carl Hempel, he is sometimes seen as one of the major figures of the logical positivist movement. Nagel was bor