【普天間返還】福岡高裁判決文の報道が事実ならばそれが司法判断の範疇を超えている理由

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まとめ 美鈴さんこと @misuzusakurai1 さんが解き明かす『砂川判決』の背景と本当の意味+69年目の憲法記念日に.. 「美鈴といいます。沖縄の基地問題や原発問題に関して猛勉強中です。」という美鈴さん、本当によく勉強しておられて、海兵隊に関連するツイートにはとくに感心しました)いつかまとめたいくらいです)。そんな聡明な美鈴さんが今度は砂川事件を語ります。 ほぼリアルタイムでまとめました。 6708 pv 154 1 user 41

最高裁最終判決の内容

misuzu sakurai @misuzusakurai1

ですが、1959年12月16日、最高裁大法廷は砂川事件の裁判において米軍駐留は合憲とする判決を下します。15人全員の裁判官が米軍駐留は違憲ではないとします。岸首相がワシントンでハーター米国務長官と新安保条約・地位協定に調印したのは、翌60年1月19日、最高裁判決の1ヶ月後でした。

2016-05-03 23:25:56
misuzu sakurai @misuzusakurai1

最高裁砂川事件 大法廷判決 courts.go.jp/app/hanrei_jp/… 判決は、米軍の駐留が「違憲無効であることが ¨一見極めて明白¨ であるとは、とうてい認められない」というものでした。

2016-05-03 23:27:22
misuzu sakurai @misuzusakurai1

その論拠としたのは、憲法第9条第2項が禁止する戦力の中には日本政府に ¨指揮権・管理権のない外国軍隊は含まれない¨ というものです。

2016-05-03 23:31:51
misuzu sakurai @misuzusakurai1

1951年9月8日、日本はサンフランシスコ平和条約と同時に旧安保条約にも調印、1953年4月に発効しました。旧安保条約には「日本を守る義務」は明記されていませんでした。また日本の内乱や騒じように際して米軍が軍事介入出来るという「内乱条項」は独立国とは言えないとの批判がありました。

2016-05-03 23:38:09
misuzu sakurai @misuzusakurai1

そこで岸首相は旧安保条約の改正を米国に打診します。当初、米国は消極的でした。ですが、日本では反基地闘争、「内灘事件」や「砂川事件」など日本本土で反米基地運動、反安保運動が激化しており、米国政府も無視できず日米安保条約の改正交渉に応じます。

2016-05-03 23:40:38
💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

ここから先が、司法が政治と癒着しつつも、憲法の定めを守ろうと奮闘した結果、やむなき判断として米軍駐留を【日本国の個別的自衛権の行使として合憲】と認めた最高裁判決の全文である。

2016-09-18 13:44:00

高度な判断を要した最高裁判決主文

misuzu sakurai @misuzusakurai1

1959年12月16日午前10時、最高裁大法廷で砂川裁判の判決が言い渡されました。その主文は「原判決を破棄する。本件を東京地方裁判所に差し戻す」伊達判決をくつがえす逆転判決でした。判決の概略は長くなりますが、非常に重要な内容なので読んで見てください。

2015-06-15 18:10:08
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 「憲法9条は、わが国が敗戦の結果、ポツダム宣言を受諾したことにともない、軍国主義的行動を反省し、政府の行為によって再び戦禍が起こることのないよう決意した、憲法の平和主義を具体化した規定である。

2015-06-15 18:12:15
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 憲法9条は戦争を放棄し、戦力の保持を禁止しているが、主権国家としてもつ固有の自衛権は否定されていない。憲法の平和主義は決して無防備、無抵抗を定めたものではない。

2015-06-15 18:14:11
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 わが国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の機能の行使として当然のことである。

2015-06-15 18:16:31
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 日本国民は憲法9条2項により、戦力は保持しないが、わが国の防衛力の不足は、憲法前文で言われているように、平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼することによって補い、安全と生存を保持しようと決意した。

2015-06-15 18:20:03
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 そして、それは必ずしも原判決の言うように、国連の安全保障理事会などの軍事的安全措置などに限定されたものではない。憲法9条は、わが国がその平和と安全を維持するために他国に安全保障を求めることを禁ずるものではない。

2015-06-15 18:22:27
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 憲法9条2項がその保持を禁止した戦力とは、わが国が主体となって指揮権・管理権を行使し得る戦力を意味する。つまり、それはわが国自体の戦力を指す。だから、わが国に駐留する外国の軍隊は、憲法9条2項が保持を禁止した戦力には該当しない。

2015-06-15 18:27:00
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 日米安保条約はわが国の存立の基礎にきわめて重大な関係をもつ高度の政治性を有するものだ。だから、その内容が違憲か合憲かの法的判断は、その条約を締結した内閣と、それを承認した国会の高度の政治的、自由裁量的判断と表裏一体をなしている。

2015-06-15 18:33:41
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 それゆえ、違憲か合憲かの法的判断は、純司法的機能をその使命とする司法裁判所の審査には、原則としてなじまない。だから、一見極めて明白に違憲無効であると認められないかぎりは、裁判所の司法審査権の範囲外のものである。

2015-06-15 18:38:35
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 第1次的には、条約の締結権を有する内閣と、それに対して承認権を持つ国会の判断に従うべく、終局的には、主権を有する国民の政治的判断にゆだねられるべきものだ。米軍は外国軍隊であって、わが国自体の戦力ではなく、わが国には米軍に対する指揮権・管理権もない。

2015-06-15 18:47:18
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 米軍の駐留は憲法9条、98条2項、前文に適合こそすれ、これらの条章に反して違憲無効であることが一見極めて明白であるとは、到底認められない。

2015-06-15 18:50:19
misuzu sakurai @misuzusakurai1

@misuzusakurai1 原判決が米軍の駐留は憲法9条2項前段に違反し、許すべからざるものと判断したのは、裁判所の司法審査権の範囲を逸脱し、同条項と憲法前文の解釈を誤ったものである。したがって、それを前提にして、刑事特別法を違憲無効としたのは誤りであり、破棄する」

2015-06-15 18:54:50

福岡高裁判決文は司法の範疇を逸脱

💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

砂川事件での伊達判決及び最高裁判決からも見れるように、最終判決までの経緯とその是非はともかくとして、かつての司法は 国家安全保障事案に対して一線を引く姿勢を見せ、あくまで憲法及び国内の法制に照らして司法判断を行った。事の軍事的有効性に意見するなどあってはならない風潮があった。

2016-09-18 14:03:04
💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

この多分に司法の範疇を逸脱した政治的発言は、行政の政治的立場を司法が擁護するという、本来あってはならない三権の癒着があることを示す。この裁判で司法が下すべき判断は、あくまで『適法性』についてであって政治的『適合性』はその範疇にない。 pic.twitter.com/RBmEdBD0Ip

2016-09-18 14:11:50
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💫T.Katsumi📢 #FreePalestine 🇵🇸 @tkatsumi06j

【普天間返還】「普天間の代替施設の移転先は他になく、普天間の被害を除去するためには辺野古に新施設を建設する以外にない」という、普天間返還を巡る辺野古訴訟の福岡高裁判決文の報道内容が事実なら、それは司法判断の範疇を超えている。 togetter.com/li/1025875

2016-09-18 15:11:33