Carlos Rodriguez（@fever7777）による「歴史【各論】」

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しかしながら、それでマルクス=レーニン思想が終わったと裏付けるだけの論理的根拠は乏しい。旧ソ連・東欧・中国でとられていた制度は、レーニンの理想としていた社会主義（ひいては共産主義）とは全く異質のものであり、言わば官僚による強権政治（スターリニズム）である。（続く）

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これは思想的背景を別とすれば、18世紀までの西欧の絶対君主制=「軍」の時代と同じようなもので、中国・ソ連・東欧諸国にとって、ようやく「商」「群衆」が入り混ざった短い時代を迎えただけのことである。中国・東欧の歴史の回転軸が西欧・アメリカ・日本と同じように回り始めたということだ。（続

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また、アジア諸国についても同様で、ガンジー・ネルーなどの指導者が独立を勝ち取った後、1980年代後半から日本等の外資導入により、工業化・高度成長を達成、やはり「商」「群衆」混交の時代に変わってきた。（続く）

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ところが、1997年からアジア通貨危機、香港の本土復帰、世界的民族紛争の激化、インド・パキスタンの核兵器保有、エルニーニョ現象などは、日本における世紀末現象と並んで、時代の変調を強く暗示するもので、新しい精神文明や科学技術の到来を渇望しているのとさえも思われる。（続く）

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これらの考察の通り、20世紀の日本、中世以降の西欧のように極めて「成熟した社会」では、歴史は「哲・軍・商・農」の順に周期的（y = sin x）に繰り返す。人間にも周期的なバイオリズム（PSIの3波）がある如く、社会・歴史にも複数の波動が存在する。（続く）

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その波動を制御するものこそ「宇宙のメカニズム」であり、これのサイエンスについては既に別途述べたものを参照されたい。（続く）

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歴史は複雑系ではなく、総括すれば極めて単純なエレメントから構成される。それが、100年、1000年という波動であり、とりあえずこの2つの波（1万年という波動もあるかもしれないが、論証できない）を考えれば、未来を簡単に予測することが出来よう。（続く）

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ただここで注意したいことが二つ。先ず、100年の波（A波としよう）と1,000年波（B波）は同時的に進行しており、例えばB波のなかの一時代（約250年間）にA波が2.5周期分（一時代25年分×10=10時代）存在することになる。（続く）

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すなわち、B波で哲にあたる時代中にもA波で軍・商・農に相当する時代があり、結局はAB両波のバランスで特徴付ける必要があろう。B波では哲の時代なのに、軍・商・農を象徴する出来事が起こるのはこのためである。（続く）

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また、先に述べた「成熟した社会」というのも大きなポイントであり、国家や文明の揺籃期には一律の周期リズムは刻まない。これは一種の社会の生理作用、すなわち体内時計のようなもので、新生児には大人のように昼夜の認識がなく、子供にとっては相対的に夜が長いものである。（続く）

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だから、中近世の日本史のように、極端に軍の時代が長く、その合間に商とも農とも哲とも分類し難い期間が、短期間あるようなケースも散見できるのである。そのように歴史年表を読むと面白いですよ。（続く）

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そろそろ結論を書く。この予測は、インターネットや移動体通信など情報通信技術におけるイノベーション、航空・鉄道などの高速交通網の拡大に伴い、世界全体が均質化・一体化し、21世紀初頭にはほぼ全地球規模で「成熟した社会」となることを前提とする。（続く）

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20世紀末の25年が「群衆=農民」の時代なので、2001～25年頃は「哲人」の時代になる。また、1751～2000年の250年間もやはり「群衆=農民」の時代であるから、2001～2250年は「哲人」の時代だ。（続く）

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おそらく今後、世界の至る所で、哲人が現れ優れたリーダーシップを発揮してくれると思われる。但し、この期間に地球が衰退・崩壊、あるいは人類滅亡などの事件が起これば、この予測は保証の限りではない。（終了）