Carlos Rodriguez(@fever7777)による「歴史【各論】」

Carlos Rodriguez @fever7777 による「歴史【各論】」をトゥギャりました。 【参考】Carlos Rodriguezによる「歴史【総論】」http://togetter.com/li/103350 【参考】Carlos Rodriguezによる 「戦後政治史」【第一章】日本の独立前夜(1945~48)東久邇宮内閣から芦田内閣まで http://togetter.com/li/108740
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fever7777 @fever7777

前回、歴史は「哲・軍・商・農」の時代に大別できることを示した。それでは歴史が、哲・軍・商・農の輪廻を繰り返すものとして、そのサイクルに何か規則性はないのであろうか? この法則さえ発見できれば、歴史もサイエンスとなる。(続く)

2011-02-15 09:58:29
fever7777 @fever7777

日本史の年表をご用意頂きたい。20世紀の日本のキーワードが、前半の50年は戦争・帝国主義、後半の50年は経済至上主義であることは、誰にも疑いの余地はなかろう。しかしながら、もう少し細部に亘って検討すると、やはり4つに分類できることが分かる。(続く)

2011-02-15 09:59:49
fever7777 @fever7777

最初の25年は、黒船来襲→明治維新→富国強兵・殖産興業と連なる19世紀末の歴史に対するアンチテーゼから、自由民権運動が顕在化、大正デモクラシーが展開されてゆく。この間、欧米流の自由平等思想と帝国主義思想が並立しながら熟成されてきている。(続く)

2011-02-15 10:00:35
fever7777 @fever7777

1925年にはその結実たる普通選挙法と治安維持法が同時に制定されるのである。したがって、この時代は「哲人」の25年であり、上からの思想(帝国主義)と、その反動たる下からの思想(自由民権思想)とが微妙なバランスを保ちながら形成された。(続く)

2011-02-15 10:01:26
fever7777 @fever7777

その後の天災(関東大震災)および人災(世界大恐慌)によって、歴史は次のステージに進んだものと分析される。(続く)

2011-02-15 10:02:03
fever7777 @fever7777

それに続く1926年以降の25年は、国土・国民経済・国際的地位の荒廃から、貧困を窮めた民衆の力と較べて政治権力が相対的に強まり、帝国主義思想(ファシズム)が台頭、その実践者たる「軍人」が実権を掌握した。それが1945年まで続く。文字通り「軍」の時代である。(続く)

2011-02-15 10:03:25
fever7777 @fever7777

敗戦後は、東久邇宮、幣原、吉田、片山、芦田、吉田茂と政権が変わり、漸く日本は独立を果たす。その後1951年以降は、朝鮮特需を経て、池田勇人が所得倍増をスローガンに高度成長政策をとると、国民経済は飛躍的に向上、ドルショック・第1次石油危機までの「商人」時代へと突入した。(続く)

2011-02-15 10:04:52
fever7777 @fever7777

実は、この25年の間には日米安保体制に反対した学生運動、新宿西口フォーク集会、浅間山荘事件、よど号事件、三里塚闘争など、次の時代の到来を暗示する事件(大衆によるムーブメント)が並行して多発したことも見逃せない。(続く)

2011-02-15 10:05:30
fever7777 @fever7777

1975年以降は、社会的事件としては水俣病・イタイイタイ病・新潟水俣病・四日市ぜんそくの四大公害病の顕在化、2回のオイルクライシス、変動相場制へのシフトなどが掲げられる。(続く)

2011-02-15 10:06:31
fever7777 @fever7777

政治的には三角大福による権力闘争の熾烈化に伴う政治権力の弱体化、加えてロッキード疑獄事件など、軍・商の力が弱まりマス=メディアないしは「群衆(農民)」のパワーが結果として強大化した。(続く)

2011-02-15 10:07:11
fever7777 @fever7777

1970年代後半からは、群衆の中流意識が生まれ、横並びの金太郎飴スタイルが定着、1980年代後半にはマスコミに躍らされた一般大衆があまねく財テクに奔走し、バブル経済(にわか商人による衆愚経済)を惹起させたのである。(続く)

2011-02-15 10:08:01
fever7777 @fever7777

1990年代に入ると、政治的無関心層が拡大、自民党への反対票に加えて、何とその無関心層が無作為(投票しないこと)により細川連立政権を作ってしまい、55年体制をいとも簡単に破壊してしまった。このようにマスコミを頂点に抱いた群衆パワーは、侮れない力を時に発揮する。(続く)

2011-02-15 10:08:40
fever7777 @fever7777

しかしながら、バブル崩壊に連なる景気低迷、あるいは阪神・淡路大震災、異常犯罪(地下鉄サリン事件、神戸小学生殺人事件、和歌山カレー事件など枚挙にいとまない)の増加は、群衆をして不安感・不信感を募らせるには充分だった。(続く)

2011-02-15 10:09:31
fever7777 @fever7777

それらの不安感もあって、1990年代は新興宗教への入信者が増加したりインターネットで海外へのパーソナルな拠り所を作ったりと、精神ないしは「哲人」の時代の到来を予感させるものがあった。(続く)

2011-02-15 10:10:24
fever7777 @fever7777

このようにわが国の20世紀史を俯瞰してみると、約25年ごとに時代は転換していることが窺えよう。(続く)

2011-02-15 10:10:58
fever7777 @fever7777

ただし、一つの時代(例えば軍人の時代)にも様々な要素(例えば商的文化や精神文明)が混在しており、ここに挙げた哲・軍・商・農の切り口は、その時代をもっとも顕著に表現する象徴の名称であることを付記しておく。(続く)

2011-02-15 10:11:23
fever7777 @fever7777

事例をもう一つ。今度はヨーロッパ史の1000年を、大胆に切ってみる。忙しくて恐縮であるが、西洋史年表を準備されたい。(続く)

2011-02-15 10:12:08
fever7777 @fever7777

11世紀から13世紀中頃までは、中世封建時代でローマ教皇の権力が絶大な「哲」の時代であり、ローマカトリック思想を軸に社会は司られていた。また、スコラ哲学が誕生したのもこの期間であり、ギリシア哲学・キリスト教誕生以来の「哲」の時代だったものと見られる。(続く)

2011-02-15 10:12:47
fever7777 @fever7777

次に13世紀にコンスタンティノープル陥落(東ローマ分裂)、モンゴルなど異民族の進入を受けると、武力を背景とした国家権力が強大化し15世紀までの「軍」の時代に突入する。王権は強大なものとなり、この専制絶対主義は市民革命の時代まで存続する。(続く)

2011-02-15 10:13:36
fever7777 @fever7777

ただし、この時期は宗教改革やルネッサンスなど「哲」の色彩も極めて強いが、やはり時代の支配者は王侯である。(続く)

2011-02-15 10:14:15
fever7777 @fever7777

16世紀から18世紀中盤までは「商」の時代となる。絶対君主は相変わらず君臨し、スペイン・ポルトガル・オランダ・イギリス・フランスなどの国家が、大航海時代を経てAAA地域の植民地化にしのぎを削ったが、これは16世紀以前の専制主義とは目的の点で一線を画する。(続く)

2011-02-15 10:14:56
fever7777 @fever7777

すなわち大航海時代以前の君主は、形而上的な権力・領土などの獲得に重きを置いたのに対し、この時代は海外の財宝・資源(富)という物質的な略奪がその行為の本質である。(続く)

2011-02-15 10:15:43
fever7777 @fever7777

そういった、海外から獲得した金銀・香辛料・茶などの一次資源は、王侯貴族などの間で取引され、東インド会社など貿易会社(?)が誕生したのもこの時代で、これはまさに「商」の営みに他ならない。(続く)

2011-02-15 10:16:22
fever7777 @fever7777

18世紀からは、市民革命を発端とした「農=群衆」の時代で、途中ナポレオンの登場、産業革命・資本主義の発展、近世哲学の誕生、社会主義国家の樹立、二度の世界大戦、AA地域独立、東西冷戦と緊張緩和、民族紛争など様々な出来事を経由しながら、市民の開放が進んだ。(続く)

2011-02-15 10:17:06
fever7777 @fever7777

さらに1990年代に入ると、世界史は先進地域以外のものにも着目する必要性が生じる。つまり、ソ連崩壊と東西ドイツ統一、東欧諸国の路線転換、天安門事件以降の中国の市場経済導入など、マスコミ・識者をしてあたかも社会主義思想の終焉を思わせるような事件が頻発したのである。(続く)

2011-02-15 10:17:50