血液専門医枇杷先生と炎のラボテクひよさんがフローサイトメトリーを語る(枇杷先生特別講義 番外編)

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枇杷 @loquat_priest

以上がソーティングの主な原理でした。ふつう、細胞を選り分けるのには蛍光抗体法を用いた免疫染色を行うので、fluorescence-activated cell sorting (FACS)と呼んでいます。

2016-12-10 23:16:07
枇杷 @loquat_priest

FCMによる測定だけを行う装置をアナライザー、ソーティングもできる装置をソーターと呼んで区別することもあります。

2016-12-10 23:17:13
枇杷 @loquat_priest

あとの話は、実際にFCMやFACSを動かすときに問題となる蛍光色素の性質や測定時の蛍光補正などの技術的な話になります。ここまで書いていて、途中で強調しておきたいと思うことが出てきました。

2016-12-10 23:22:20
枇杷 @loquat_priest

FACSが可能とした「1つの細胞の光学的性質を瞬時に解析して、その細胞を分取する」というミクロのテクノロジーは、およそ生物学とは縁のなさそうな流体力学、光学、工学の技術に支えられています。

2016-12-10 23:29:00
枇杷 @loquat_priest

ここでは詳しく触れませんでしたが、ノーベル賞を受賞したオワンクラゲのGFPは、生体自身に蛍光物質を作らせて解析の手がかりとする点で、FACSにも欠かせない技術になっています。

2016-12-10 23:30:49
枇杷 @loquat_priest

「ある研究が何の役に立つか」はある程度予想できることもありますが、全く予想されないところで大きな進歩をもたらすことがしばしばあり、応用研究が別分野の基礎的な技術に役立ったり、当然その逆もある、ということの実例としてもFACSの技術は示唆的だと思います。

2016-12-10 23:39:05
枇杷 @loquat_priest

今日はこのへんでおしまい。おっぱい

2016-12-10 23:41:05
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