不完全版 自律的言語能力の問題から記述と説明の関係まで #gengo
自然言語というものを認知言語学の人たちがどのようなものと捉えているかということについてはお時間をくださいと申し上げたままにしておりましたが,満足ゆく答がだせそうにありませんということをお伝えしておきたいと思います。ただ,見通しとしては,自然言語とはこれこれこういう特性をもつ
2011-03-19 07:22:00【気まぐれ用語解説】NPI 2: 英語のanyは弱いNPI、日本語のNPシカは強いNPI。 問1 日本語に弱いNPIはあるか、問2 현만 하는 사람 없다.のNP만かNPIか、NPIならば強さは。(Twitter自由言語大学認知科学学科意味論・統語論専攻 2012試験問題)
2011-03-19 07:22:24という述べ方をするのではなく,これこれこういう特性をもつのが自然言語であるというかたちで述べるような特徴づけを行うことになるのではないかと思います。分けがたく結びついている形と意味(記号)を基本的な単位とし,それを組み合わせることによって意味構築を行うという点と,
2011-03-19 07:28:46外界の事象に対する捉え方が慣習に組み込まれているというような点は,多様にみえる認知言語学ですが,多くの人が共通してもっている考え方といってよいのではないかと思います。あとは,「規則」そのものが変わってゆくという点もはずせないでしょうか。これだけですと,認知言語学ならでは
2011-03-19 07:33:04自然言語の特徴リスト(思いつき)解釈される位置と発音される位置のズレ=転置、転置に関わる島の現象、弱い否定対極表現、イリアリスの表現、文字の表語機能、…
2011-03-19 07:36:29という考え方を明らかにしていないようで,どうにも不足に感じるのですが,このくらいにさせていただきます。もう少し余裕があれば,この種の事柄については,野村益寛先生のお書きになったものを大いに参考にさせていただいていたことと思います。お書きになる内容だけでなく,地の文の美しさ
2011-03-19 07:39:37も大いに参考になっていたはずです。あと,最近印象に残っているものとしては,「日本語教育(教師?)」をタイトルに含む池上先生他(編)に収められている池上先生による認知言語学の紹介も,単に用語がちりばめられているのでなく,流れを感じることができるものなので,よいと思いました。
2011-03-19 07:49:47プロレス文法の立場から自然言語(人間言語)について語るとすると,たぶんはずせないのは,プロレスの試合がが一人では成立せず,2人ないし4人,あるいはそれ以上(バトルロイヤルなんていうのも昔はありましたよね)で成り立つのと似ていて,
2011-03-19 08:19:14自然言語(人間言語)の文法も話し手と聞き手が相互に役割をかえ技をかけあう,じゃなくて,ことばを遣り取りする過程で生じてくる部分があるという点でしょうか。それぞれの頭の中にある「言語知識」に加え,遣り取りを通じて生じる,場合によってはその場限りの「規則」みたいなものの存在を認め,
2011-03-19 08:20:49それがいかに生じるかを,あとづけでなく説明(explain)できるようになると面白いと思います。この種の問題意識は,10年ほど前に,池上高志先生とその周囲の人たちの研究をお聞きしてから気になっていました。西坂仰という先生とその背後にある発想も関係するでしょうか。
2011-03-19 08:25:10