RPGの「僧侶職(Cleric)」はいつ回復呪文を唱えはじめ(その後さらにヒーラー役割を期待されるようになっ)たのか?

2017年06月26日に @shinimai さんが『ハーフリアル』読書会に参加していた際に書かれていた脇話を、TRPGゲーマー複数人が拾って考えていました。なおその日開催されていた『ハーフリアル』読書会本編の方は拾っていませんので、そちらにご興味をお持ちの方は別途TLを追ってみてください。
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ラウルブロックさんの過去ツイートより

ultraviolet @raurublock

D&Dに出てくる「聖職者は刃を持った武器を使えないが、メイスならOK」という話は、ウィリアム征服王の腹違いの弟のオドーという人の記録を誤読したことによって生まれた伝説なのだ

2016-02-22 11:37:26
ultraviolet @raurublock

オドーはもともと戦士だったが、政治的な理由で司教に叙任される。その後、ヘイスティングの戦いに参加していて、「棍棒を持っていた」と記録されている。それを読んだ後世の人が、「刃のついた武器は聖職者としてダメなので棍棒で戦ったのだ」と解釈して、伝説になった

2016-02-22 11:38:39
ultraviolet @raurublock

実際には記録をよく読むと「オドー自身は戦っていない」「棍棒を振って兵士たちを祝福した」と書かれている。実際には戦ってたんじゃないかという疑いも捨てきれないが、その場合はおそらく剣で戦ったと思われ、棍棒は祝福や応援のみに使われたんでないか

2016-02-22 11:39:27
tricken@暁月Main85 @tricken

@raurublock その話でごんす。Chainmail にいわゆるヒーラー機能を持ってるユニットってすでに居たんでしょうか。

2017-06-26 21:06:19
ultraviolet @raurublock

@tricken 実はCleric誕生の瞬間というのは特定されている。Dave Arnesonのマスターの下、プレイヤー達が善玉と悪玉に分かれてChainmailをウォーゲームとしてプレイしてたのだが、その時悪玉の一人が「吸血鬼のユニットを作ろう」と言い出し、対抗した善玉が「じゃあ聖職者も」と

2017-06-26 21:26:04
ultraviolet @raurublock

@tricken ただこの時のクレリックは「アンデッドをターンするユニット」であって、治癒機能は持ってなかったっぽい。それはおそらく、Dungeons & Dragons 以降で付け加わった

2017-06-26 21:27:26
tricken@暁月Main85 @tricken

@raurublock (指輪などハイファンタジー文脈でなく、)ゴシックホラー発想での軍拡競争ゆえに出た、てことなんですね。しかし「なぜクレリック職はヒーラー属性を得たのか、OD&Dまでにクレリックが癒しの呪文を獲得した時の参照元はどこなのか」というのはわからない……福音書だったりするのかしら。

2017-06-26 21:31:12
新約聖書 新改訳

新日本聖書刊行会

tricken@暁月Main85 @tricken

(a) OD&DでClericがcure light wounds を覚えられるようになったルール的文化的背景 (b) OD&D以降に「僧侶=回復呪文」という定式が定着して言ったと言える過程の精査 (c) 僧侶系からさらに抽象的に「ヒーラー」「指揮役」が出来た過程 あたり

2017-06-26 21:49:01
tricken@暁月Main85 @tricken

a. が実のところよくわかんなくて、b.はあんまりハッキリ言えても得しなさそうで、c.はMMORPG含めて調査対象が大きすぎて大変そう。

2017-06-26 21:50:05
tricken@暁月Main85 @tricken

なので、「OD&Dの段階でなぜクレリックがcure wounds系呪文を唱えられる設定になったのか、そのファンタジー/ホラー/宗教文化的な文脈の源泉はどこから引かれているのか」ということ、が、今回優先して知りたい問題です。

2017-06-26 21:58:52
tricken@暁月Main85 @tricken

【ゆるぼ】 (a) 1960s-70s初頭の、英語圏ファンタジー/SF/ゴシックホラーのフィクション作品で、聖職者が(退魔能力とは別に)癒しの呪文を使っていた、認知度の高そうな例 (b) その中で、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などの回復呪文に借用されていそうな例(これは推測でok

2017-06-26 22:11:11
tricken@暁月Main85 @tricken

もしかしたら、ジャック・ヴァンスなどの、1950-1970sの(指輪物語系列でない)ファンタジーにキュアウーンズの使える聖職者像が別途あるのかもしれない。その場合はゴシックホラー仮説は使えないかも。でもブラックムーアで要請された聖職者はゴシックホラー側がありうるので、仮説は捨てず

2017-06-26 22:19:26
すける @sukerut

『終末期の赤い地球』取り出してみたけど、ななめ読みする程度じゃ引っ張り出せないか。しかし、回復魔法・治癒魔法ってコンディションを数値でしか表現しないゲームとは圧倒的に相性が良くて、ダンジョンでの継戦能力は回復魔法の弾数が決めるようなもんだけど、

2017-06-26 22:33:57
すける @sukerut

小説的な表現ではどうあがいてもリアリティに欠けるのは避けられないよね。

2017-06-26 22:34:16
終末期の赤い地球

ジャック・ヴァンス

にるば@一日目西う32b @nirvanaheim

紹介するまでもなく解決されていた。今の記事にあったように、クレリックの原型は実はヘルシング博士なんですよね。 #RPGしんじつ

2017-06-27 00:06:50
にるば@一日目西う32b @nirvanaheim

実はヘルシング博士なので、治癒に専念するヒーラーでなく武闘派な魔法戦士として設計されていたのであった(早期のD&DではクレリックはLV1だと呪文が使えなかった)

2017-06-27 00:11:56
tricken@暁月Main85 @tricken

@nirvanaheim 治癒呪文の背景的な起源は、さっきのググりでは解決できませんでした。(a)ベタに福音書のキリストやその後の聖人伝説 (b) 70sまでの英語圏ファンタジーに先例ある? (c) ゴシックファンタジーの聖職者に治癒者がいた? (d) 別の中世僧侶がヒーラー的だった? あたり考えてました

2017-06-27 00:15:33
にるば@一日目西う32b @nirvanaheim

@tricken 寡聞にて面目ないですが、起点が吸血鬼狩人でも結局実装されたのが「Priest/Cleric」なことからして「ベタに聖人の奇跡譚を呪文ということにした」という話だと思っています。ピュリファイ・フード・アンド・ウォーターとかそういう発想以外からは出てきにくいのでは。

2017-06-27 00:31:31
にるば@一日目西う32b @nirvanaheim

@tricken ブラックムーアもチェインメイルもベースは中世騎士道ものだったわけですし、そこに魔を払う存在を実装しようとしたら聖職者ということになるのではないでしょうか。

2017-06-27 00:32:47
にるば@一日目西う32b @nirvanaheim

@tricken (先の記事の最初のクレリックの肩書きは司教(ビショップ)でしたが、OD&Dではファイティングマンが領地を持つ諸侯(バロン)に成り上がるように、クレリックも教区(や教会に付随する領地)を得て司教等に成り上がるわけです

2017-06-27 00:34:24
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