続・「頭の悪いやつが足を引っ張る展開」を考える～庵野秀明の発言まとめの、さらに反響まとめ

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

「無能なキャラが足を引っ張る展開が不快」という言説にうんうんと頷くんじゃなくて、不愉快なのは「無能キャラ」なのか「主人公たちの行動が阻害される事」なのか「トラブル要因の不自然さ」なのかを考えるようにしたい。

中津宗一郎 @nakatsu_s

この「頭の良い連中が協力して困難に当たる」作劇はSFなどで使用したいのだが、実は作るのにとても苦労する作劇（特にラストで苦労する）で相当に難しい。シンゴジラもラストはねぇムニャムニャ。 / “庵野監督の言う「物語中にライバルが作…” htn.to/KrXoAB9NEx

中津宗一郎 @nakatsu_s

なんで「頭の良い連中が協力して困難に当たる」作劇が難しいかって言うと、『チームは常に最善手を取るのだが、事態がそれを上回る悪化を遂げていく（でもラストは解決する）』って、超難しいんですよ、当然ですが。

Gryphon（INVISIBLE暫定的再起動　m-dojo） @gryphonjapan

@nakatsu_s しかしですね、「馬鹿や無能によってドラマを盛り上げていくのだから、全員頭のいいやつらが対立無く協力しては盛り上がらん」もわかるけど、同じようにあり得なく見えた「全員善人の恋愛ドラマ」がなんとなく増えてる気がするのだよね。 一人の愛を（最終的には）競う筈なのに、全員仲良しという。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@gryphonjapan 恋愛問題は論理で解決できないから。論理で解決できる恋愛は、「世界と彼女のために俺は死んで世界を救う」になりがちでして。あと「彼女と別れても俺は良く生きていく」になるし、どうしても。ホラーだと俺と彼女が世界の終わりまで一緒に生きていくという感じになって座りが良くなる。

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

『シン・ゴジラ』にはいくつか不満点があるのだけど、そのひとつがセリフ一言でいいから「あちらさんの全面協力は取り付けた」みたいに野党の存在を記して欲しかったという事。

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

政権与党内で話が進むだけじゃない。ほんのひとつのセリフでいいから「国難に際して与野党が手を取りあう」という理想が見たかったんだよ。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya 私は折り紙のところかなぁ。「折り紙にゴジラのDNAが！」←折り鶴が伏線と言われても結果を見ても分かんねぇ。あと血液凝固剤がゴジラ細胞を固めるというなら、それを【顕微鏡の絵面】で見せないと。平成ガメラ2のレギオンの大量の酸素発生からの生態判明とかの方がやっぱり説得力があったなぁ。

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

@nakatsu_s 個人的に最大の不満は折り紙での「老賢者の遺題を解く事が正解」という事です。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya せっかく枝野さんにも取材したんだから、そこいら書けそうな気もしたんですけどね。あまり興味無いのかもそのあたり。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya あれは本当に酷い。100歩譲って「ゴジラの遺伝子は人間より複雑だから進化している」という大嘘をまぁ認めるとしても、怪獣の生態が分かるというのは、怪獣映画の最高のアハ体験なのに、それが全く無いという。。。

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

@nakatsu_s 『ガンダム００』なんかもそうですけど「世捨て人のような賢者がとっくに真理に到達していて、リアルタイムで問題に当たる主人公たちはそれを答合わせする」という物語は、少なくとも好みじゃないですね→

葛西伸哉　ラノベ作家 @kasai_sinya

@nakatsu_s →例えば折り紙に記された「その時点では最高の、しかし不完全な仮説」を、巨災対のメンバーがゴジラ生体から入手したサンプルデータで修正して完成させる……とかならよかったかも。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya あー、すごい分かりみを感じる。私はガメラ2がやっぱり大好きなんですが、ガメラ3の「天才ゲームデザイナーが真理に到達していた」ってのがやっぱり駄目ですね。2であれだけ良かったのにコレかよと。マッド・デイモン主演のオデッセイ（映画）とかがやはり理想かなぁ。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya そうそう。それを絵面で見せてくれればOKなんですよね。でも結局、改正された理論があって、それを絵面で見せることも（粗が出るから）放棄していて、あれはちょっと情けなかった。

中津宗一郎 @nakatsu_s

@kasai_sinya 怪獣の弱点を、対怪獣対策チームが導き出すってのが、怪獣モノの見どころなんですが、ソコを放棄しちゃってたからなぁ。根性で薬剤を量産するってやっぱり違う……。

いくた♥️なお/伊奈緒たく美/土東J42b @ikutana

シン・ゴジラは序盤は政治家が足を引っ張るが、1回目の上陸が終わった以降はこういう展開だったと思う。 twitter.com/nakatsu_s/stat…

中津宗一郎 @nakatsu_s

@ikutana そうそう、あの部分はスゴイ爽快感があったんですよ。「最善手だが、力押しは失敗した」「更なる大きな力（核攻撃）をするか否か」「いやココは智慧をひねった科学の力で」って、その科学の力がよく分からんかった。アハ体験も絵面で見せてくれもしなかったし。

中津宗一郎 @nakatsu_s

作劇で分かり易く説明すると、「主人公チームは常に『最善手』を取り続けるが、主人公と読者の予想を上回る事態の悪化で、サスペンスを途切れさせない（..「庵野監督の言う「物語中にライバルが作戦を邪魔したり、頭の悪い奴が足を引っ張る..」togetter.com/li/1163850#c42…

中津宗一郎 @nakatsu_s

頭の良い主人公チームが事態悪化と戦う話で、ジョン・W・キャンベルの『月は地獄だ！』を範に良いこと書いてあるブログ無いかと探したら13年前の自分だった/キャンベルとデビュー当初の桜坂洋を論じてた。 / “桜坂洋とジョン・Ｗ・キャン…” htn.to/45zR6R

中津宗一郎 @nakatsu_s

ここでもシンゴジラと同様に、桜坂洋の「よくわかる現代魔法」が、コンピュータによる高速魔法詠唱が、絵面がわかりにくいと庵野ゴジラと同じ批評をしてるなぁ。アシモフとキャンベルの話は相変わらず面白い！

中津宗一郎 @nakatsu_s

中津さんのいう頭の良し悪しの話って、「限定状況下での局所解的な最善手を打つに過ぎないが、困難に当たりながらも、ストーリーの進展によってラスト（大状況）での最適手への到達する」て話でしょって指摘を受けたけど、それってセンス・オブ・ワンダーで、SFそのものですよ（と私は思ってる）。

3510＠丙提督＆トレーナー @masumi3510

エヴァの使途侵入を思い出した。自分が一番好きな話数だ。 twitter.com/nakatsu_s/stat…