長編小説執筆における『描写』の分類と時系列

鳥山仁(@toriyamazine)氏のTweetを中心に。 類似・関連まとめ:  鳥山仁先生の「フィクションとノンフィクションの文章作法」   http://togetter.com/li/110004 続きを読む
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@MinoZippo

@toriyamazine ありがとうございます。 トルスコイですか。少し勉強してきます。風景を絵じゃなく文章化するって言うのはなにかコツがあるのでしょうか?絵やイラストだと見せたい部分を強調するように書きますが文章だと与える情報ni制限

2011-06-01 06:22:38
@MinoZippo

@toriyamazine 与える情報に制限がかかっちゃうので若干難しい気がするのですが・・・

2011-06-01 06:23:17
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo たとえば、テーブルの上にお皿が乗っていて、そのお皿の上にパンが乗っているとしたら、どういう風に文章で描写しますか? どういう風とは、描写する順番のことなんですが。

2011-06-01 06:25:20
@MinoZippo

@toriyamazine 私なら、そのときの話の流れにもよりますが、人物がパンを食べようとする展開ならパンを中心に書きます。人物が貧乏人ならどれだけ苦労して、手に入れたか、それがどれだけ貴重な物なのかを人物の心情から見た目線で精巧に書きます。

2011-06-01 06:31:01
@MinoZippo

@toriyamazine その際、皿はそんなに重要なものと捕らえないので簡素な文章で書きます。”載ってる皿”程度で。

2011-06-01 06:31:46
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo それは、ストーリー&心情重視の書き方ですね。そうなると、テーブルとお皿はそれほど意味的には重要じゃないので「すっ飛ばされる」事になると思います。

2011-06-01 06:33:41
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo そこを一旦保留にして、今度は空間を文章で書く事を意識して、先ほどの質問を考えてください。空間描写をする際に、テーブル・皿・パンをどの順番で書こうと思いますか?

2011-06-01 06:35:26
@MinoZippo

@toriyamazine 絵の技法として考えるなら若干卑怯な言い方だと光の当たる順番で考えます。まずパン、パンの影が少し入った皿、皿の影が入ったテーブル、そしてテーブルの影が入った床っという風に・・・

2011-06-01 06:41:03
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo なるほど。つまり、上から順番に描写するんですね。それじゃ、その次にパンの前に座っている主人公を書くとしたら、どう書きますか? これが、文章上の「つなぎ」の技法なんです。@MinoZippoさんの書き方だと、下まで視線移動してから、主人公につなぐ事になります。

2011-06-01 06:44:50
@MinoZippo

@toriyamazine 難しいですねwwwそのまま人物を重ねちゃうとパン、皿、テーブル、は完全に隠れますから床まで言ったら”椅子”という小道具を出して、そこから椅子に座る人物っていう風に書いてみるってところでしょうか。

2011-06-01 06:51:50
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo (1)すいません。ちょっとこちらの時間が来てしまったので、タネあかしをします。一番楽な方法は、テーブル→皿→パンと書いて、最後に主人公の手か口です。ここで考えられているのは物体の距離・隣接性で、主人公から逆算して遠いものから順番に書きます。

2011-06-01 06:51:57
@MinoZippo

@toriyamazine なるほど。確かに。私の回答だと若干遠回りですね。貴重な時間を割いていただきましてありがとうございます。

2011-06-01 06:54:26
鳥山仁 @toriyamazine

@MinoZippo (2)こうすることで、主人公が居る場所の描写ができた上で、更に主人公への描写がスムースに繋がります。絵と違って、文章の場合、情景は極端に抽象化されてしまうので、ディテールよりも主人公との距離、あるいは類似性で考えるのが吉です。ではでは!

2011-06-01 06:54:45
@MinoZippo

@toriyamazine 重ね重ねありがとうございます。非常にためになるお話でした。お時間をとらせてしまって申し訳ありません。また、機会がありましたらよろしくお願いいたします。

2011-06-01 06:56:30