現場が語る牛肉の全頭検査の現実

牛肉へのセシウム汚染を受け,自治体は全頭検査を行う方針を打ち出しています。しかし,同じ全頭検査といってもBSEの全頭検査とは検査方法が異なり,実施するのは不可能に近いと思われます。そのあたりの事情を実際に現場で検査も行っているHornet_Bさんが語ったものをまとめました。 なお,全頭検査についてはこちらも参考に 続きを読む
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@Hornet_B

そういう方向へ小売を追い詰めるという意味では、私は昨夜見た農学者さんのツイート「イオンは毒牛肉を売った。今福島産のコメを売る必要がどこにあるんだ』みたいな書き方には腹が立ちます。根拠なく不安を煽り、安心を提供させようとすれば、変な方向にねじれてしまいます。

2011-07-31 11:07:16
@Hornet_B

しつこいようですが、福島県だろうがどこであろうが、米は3月11日以降に収穫されるようなものではありませんし、屋外で保管されるようなものでもないです。福島県産の米を扱って、何の不都合もないわけです。毒牛肉と言いますが、小売も被害者です。

2011-07-31 11:09:28
@Hornet_B

いま、セシウム汚染された牛肉をまったく扱ったことのない全国展開のスーパーは無いです。地方スーパーや、ほんとうに小ロットしか扱っていないところは、まだ、ひっかかっていないこともありますが、全国展開のスーパーで、無傷のところなどひとつもないです。

2011-07-31 11:14:06
@Hornet_B

毒牛肉を売った!この店は信用できない!などという話はナンセンスです。…まにうけて、当該の店を避けようとするかたが出てくるかもしれませんけれども、そういったことに責任を持つわけではないですよね、放言したかたは。お気楽でまことにけっこうです。

2011-07-31 11:18:19
@Hornet_B

しつこい性格なので、農学者の『毒牛肉』発言にいまだに納得がいきません。何故かといいますと、セシウム汚染の牛肉、この事態を招いたのは、もう全く小売店などではないからです。まずは原発の事故が起こった。ここまでは、とりあえず、どなたの責任なのかを追及するのはよしておきましょう。

2011-07-31 19:59:34
@Hornet_B

一般のかたには、『セシウム』という単語になじみのある方は、ほとんどいらっしゃらなかったのではないでしょうか。放射線というものに種類があるということも、どのくらいが安全なのかも、事故がおきて初めて知った方が多かった。この情報リテラシの低さをどうこう言う人がいたら、変ですよね。

2011-07-31 20:01:22
@Hornet_B

恥ずかしながら私も、カメの内臓はなんでレントゲンに映るんだろう…わかんねーなって感じで、放射線に対してよく知っているとはまったく言えない状態にありました。50代の家人のほうがよく知っていたくらいです。(…ベクレルじゃない単位なんだよあの時代は!)

2011-07-31 20:02:46
@Hornet_B

一般の農家のかたが、放射線について、何か知見があるべきだったでしょうか。私はそうは思いません。また、流通のプロである小売店が、同様に、放射線について、牛の生育方法について、あらゆることを熟知しておくのは、はたして可能だったでしょうか。

2011-07-31 20:05:44
@Hornet_B

みなさんの中で、どれだけのかたが、牛は濃厚飼料といわれる穀類と、粗飼料といわれるワラなどを食べているのだと知っていましたか。私は知っておりましたが、ワラのセシウム汚染については、恥ずかしながらいっこうに思い至らなかった。南の人間で、藁をどう保存するものか、知らなかったのです。

2011-07-31 20:07:37
@Hornet_B

畜産の現状を知り、餌がどのように生産されているか知り、なおかつ、放射線のことも知って的確に対処しなければならなかった。ところが、そのような人材はたいへんに限られていた。警鐘を鳴らせる人間はめちゃくちゃ限られていたのです。

2011-07-31 20:10:35
@Hornet_B

もし責任が誰かにあるとするなら、まず第一に責められるべきは、農学者というやつではないですか。小売ではなくて。多かれ少なかれ我々は責任があるのでは。そして、自分の責任を棚上げして、人さまを 

2011-07-31 20:12:18
@Hornet_B

『毒牛肉を流通させた』旨をもって責めるのは、やりすぎじゃ。まず責められるべきは、畜産業に対して、一般の農家とは違う側面を

2011-07-31 20:14:46
@Hornet_B

おっと途中でEnterを押してしまった。一般の農家と違う教育もうけている、我々のほうではないか。行政ではないか。しかし、ひとりの人間がどこまで、よその部門のこと、専門外の危険性に思い致すことができるのか。そういうスキルを持った人がはたしてどのくらいいるものか。

2011-07-31 20:16:06
@Hornet_B

小売は流通の責任をとって、回収をしており、損を一身にかぶっています。この上、何を責めようというのか。わからなくて買った、わからなくて売った、目に見えないものに対して、あらん限りの責任は取ろうとしている。このうえ、農学者という立場で何を責めるんだ。

2011-07-31 20:17:39
@Hornet_B

@MatobaRyouhei 本日は毒牛肉呼ばわりに対して大変怒りつつリブートには関心を示さざるをえない!おたくだから!あ、鹿児島の牛肉…半額でした…おいしゅうございました…

2011-07-31 20:18:44
@Hornet_B

@muimi まったくお恥ずかしい限りです。実際に現場に出ていなければ、想像力で対応するしかなく、実際に現場に出ているかたは、現場以外の知識が少ない。分業制の欠点ですね。どのように牛が育てられるものか、知っているかたのほうが少ないですし…広い知識…むずかしい。

2011-07-31 20:24:51
@Hornet_B

http://www.foocom.net/column/editor/4660/ むいみさんにご紹介いただいたこの記事でも書かれているけれど、食品業界に対する異様なほどの厳しさを、当事者である農業に関わるものが言う資格など、あるのかしらん。私らに責任がないとはとても思えん。

2011-07-31 20:31:15
@Hornet_B

食肉の現場からいうと、この検査を導入するコストが大きすぎる割に、使用できる期間が少なすぎる。これなら今いる牛であやしいものを全頭買い上げてもらったほうがいいくらいにならんですか。

2011-08-01 21:41:11
@Hornet_B

一日に一台1500万円くらいする機械で何頭検査できるかって、7頭くらいっすよ。

2011-08-01 21:44:12
@Hornet_B

朝8時からツブしはじめるとするじゃないですか。たいてい流れ作業でやりますけど、仕上げて出てくるまでおおむね一時間くらいかかりますね。それでですね、夕方までには出したいんですよ。肉はともかく、内臓がだめになるから。日本全体でどれだけ牛がと殺されてるって、ちょっと計算してみましょう

2011-08-01 21:47:40
@Hornet_B

いま日本にいるリアルタイムの牛の数はちょっと手元に資料がないのでわかりませんが、とりあえず2008年の肉用牛(肉用だけね)の頭数は、289万頭です。牛はだいたい3年弱で出荷されます。この289万頭のうち、四分の1が繁殖用などだとしてもですよ。

2011-08-01 21:49:14
@Hornet_B

一年に70万頭がと殺されている計算です。7万頭だよ。1日7頭しかできない機械で…何日かかります?

2011-08-01 21:50:03
@Hornet_B

えー、70万頭を単純に(土日を度外視して)365で割って、1917頭。ちょっとはしょって(どんな処理場にも休日はあるからね)2000頭としましょうか。それで、えーと、2000わる7で、285…285×1500万円は428571万円…えっと…42億?!

2011-08-01 21:53:19
@Hornet_B

あ、肉牛と乳牛あわせて年間90万頭の出荷かあ。これはもう少しお金がかかりますね。 RT @ohira_y: これを http://bit.ly/oPsyFa

2011-08-01 21:53:58
@Hornet_B

いまうちが使っている機械が多少旧式であるとか、急なことで検査体制が整っていないとかで、検査体制を整えて、新しい機械で、7頭の倍の14頭が一台の機械で処理できるとしても、えー…21億。当然ながら人件費がここに上乗せされますよね。

2011-08-01 21:55:36