「あなたの研究はデタラメ」専門家から否定され見放されたマイケル・ヴェントリスが誰も読めなかった線文字Bを本当に解読してしまったその理由とは?

古代ギリシアのミケーネ文明の歴史!どんな言語が記されてるか全く読めなかった線文字Bはどうやって解読されたのか?
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

最近のDNA研究の成果では、青銅器時代のミケーネ文明までの古代ギリシアの出土人骨DNAが検出され、その一部がユーラシア草原地帯から移動してきたことが確認されてます。青銅器時代に重要な交流があった訳です。また、ギリシア語は黒海北岸のウクライナから海に入った印欧語族の言語だと見られてます。

2020-07-18 22:28:41
巫俊(ふしゅん) @fushunia

日本神話と比較される古代ギリシアの神話は、やはり最近の神話学の研究では、インド・イランの神話と共通点が多いとされてるけど、元々カザフスタンにいたインド・イラン祖語集団のDNAが後期青銅器時代のモンゴルの出土人骨DNAから検出されたことで、ギリシア、インド・イラン、日本の神話の関係が

2020-07-18 22:31:51
巫俊(ふしゅん) @fushunia

後世の歴史時代の感覚だと、「チンギス・ハン」みたいな征服者がいたんだろうか?ってなるんだけど、これは決してそうでは無くて、青銅器時代は長距離交易の時代で、バルト海からモンゴル国境のアルタイ山脈まで、人々が行き来してたってことです(錫の交易のため。出土人骨DNAでもこの関係を確認) twitter.com/fushunia/statu…

2020-03-21 20:01:01
巫俊(ふしゅん) @fushunia

ちょっと、おおげさに言うと、青銅器時代のユーラシア大陸がひとつにつながってたって、「発見」があり、個別の世界(オリエントとか草原地帯とか中国とかギリシアとか)は、実は青銅器の伝播を介してつながってたことが分かった訳ですね。これは歴史研究の飛躍的な発展になります。

2020-03-21 19:57:31
巫俊(ふしゅん) @fushunia

面白いのは、ちょっと前に有名なった「チンギス・ハンの遺伝子」が、実はモンゴル帝国の時代の遺伝子拡散では無く、青銅器時代の遺伝子拡散だったと、データでも裏付けられたことで、現代人(アフガニスタンからモンゴルまで、日本人は含まない)のDNAにも大きな影響を与えてる訳です。

2020-03-21 20:03:36
巫俊(ふしゅん) @fushunia

これは、国家形成前の時代(もしくは、ユーラシア大陸の一部地域だけに「国家らしいものがあった」時代)の交流関係が、人類史に大きな影響を与えていることが分かったからで、だからこそ(こうした意義を認識したことで)「夏殷」や弥生の銅矛と、古代ギリシアの銅矛が共通の形式だと分かってきました

2020-03-21 20:11:01
巫俊(ふしゅん) @fushunia

松本圭太氏の「セイマ・トルビノ青銅器群」の論文と、それを受けた小林青樹氏の「弥生青銅器の起源」の論文、そしてアンソニーの本『馬・車輪・言語』を読むと、古代ギリシアのミケーネ文明の銅矛と、弥生銅矛はとても似た形をしてて、ともに中央ユーラシアから伝来したことが明らかにされてます。 twitter.com/fushunia/statu…

2020-03-21 20:42:51
巫俊(ふしゅん) @fushunia

つまり、「中央ユーラシア・日本神話」学という研究領域が新たに成立したんですけど、最新研究過ぎて、調べてる人にしか実像が見えないという。巫俊の1月のツイート、記事にまとめるしか無いですかね。

2020-01-26 15:06:50
巫俊(ふしゅん) @fushunia

【1】考古学や比較言語学などの裏付けにより、古代ギリシアとインド・イランの神話を比較し、紀元前2000年以前の中央ユーラシアの神話が「復元」できるようになった。 【2】セイマ・トルビノ青銅器群の研究により、古代ギリシアと古代日本の銅矛は同一型式であることが明らかになった。

2020-01-26 15:30:45
巫俊(ふしゅん) @fushunia

ハーバード大学のインド・イラン神話の専門家が、日本神話との類似を事細かく明らかにしたので、神話の「伝播関係」が現実のものになりました。イザナギ・イザナミや、スサノオの大蛇退治などは、インドヨーロッパ祖語の神話=中央ユーラシア神話からの借用で、最初の青銅器とともに日本に伝来したもの

2020-01-26 15:34:46
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 小林青樹氏(奈良大教授)の論文は、こちらです。 rekihaku.ac.jp/outline/public…

2020-01-26 17:31:10
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 さっきリンクしましたのは、小林青樹「ユーラシア東部における青銅器文化 : 弥生青銅器の起源をめぐって 」)(『国立歴史民俗博物館研究報告』、2014年) です。 すいません、PCがちょっと重いみたいで、ゆっくりですが、他もご紹介します。

2020-01-26 18:06:28
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 そして、小林青樹氏が明らかにした弥生時代の「銅矛」「銅剣」の起源にあたる青銅器文化「セイマ・トルビノ青銅器群」(東ヨーロッパからアルタイまでの地域に広がる)については、小林氏が先ほどの論文内でも紹介してる松本圭太氏が研究し、詳細を明らかにしました。

2020-01-26 18:14:34
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 松本圭太「ユーラシア草原地帯東部における青銅器文化の研究」(九州大学が学位を授与した博士論文、2013年) です。松本氏の論文も、リンクをクリックしていけば、読めます。(PDF) catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_detail_md… なお、松本圭太氏はセイマ・トルビノ関連で、他に新しい別の論文も書いてます。

2020-01-26 18:19:02
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 そして、デイヴィッド・W・アンソニー『馬・車輪・言語』(筑摩書房、2018年出版、英語の原著は2007年刊行)の下巻に、 P156「ギリシャ語の起源」、P260「ミケーネの有銎(きょう)矛の起源」の記述があり、セイマ・トルビノ由来の有銎矛がミケーネ文明でも出土したと記述されてます

2020-01-26 18:21:14
巫俊(ふしゅん) @fushunia

@yoshi0909 こちらは前にご紹介しましたが、その松村一男氏が翻訳したマイケル・ヴィツェル「中央アジア神話と日本神話」(ハーバード大学) は、リンク先で本文を読めます。 twitter.com/fushunia/statu…

2020-01-26 18:26:01
巫俊(ふしゅん) @fushunia

マイケル・ヴィツェル「中央アジア神話と日本神話」(ハーバード大学) 「イラン系、フン系、トルコ系、モンゴル系の人々の神話は、ヴェーダ期インド神話とも日本神話ともあまり似ておらず、しかし、ヴェーダ期インド神話と日本神話の間には多くの類似が見られるのである」 21coe.kokugakuin.ac.jp/articlesintran…

2020-01-22 00:06:25
巫俊(ふしゅん) @fushunia

神話学者の松村一男教授は、ギリシアとインドの神話を比較して「同系」だとの認識を得たとありまして、これまでギリシア神話やインド神話だと思われてたものには、草原地帯から各地に移動していた印欧語族の神話が共通の起源として存在してました。 twitter.com/fushunia/statu…

2021-07-06 11:53:53
巫俊(ふしゅん) @fushunia

松村 一男「インド=ヨーロッパ語族比較神話学の試み : 戦闘 と滅び」(『表現学部紀要』、2019年) 「インドとギリシアの叙事詩群には極めて細部に至るモ チーフの一致が認められ、これは共通の叙事詩からの発展・分化の結果であると考えざるを得ない。」 さっきのリンクからこの論文読めます

2020-01-24 03:10:50
巫俊(ふしゅん) @fushunia

松村 一男「インド=ヨーロッパ語族比較神話学の試み : 戦闘 と滅び」(『表現学部紀要』、2019年)インドとギリシアの叙事詩群には極めて細部に至るモ チーフの一致が認められ、これは共通の叙事詩からの発展・分化の結果であると考えざるを得ない。」 さっきのリンクからこの論文読めます

2020-01-24 03:10:50
巫俊(ふしゅん) @fushunia

「妻を誘拐された英雄が妻を取り返すために仲間ととに海を越えて敵地に赴く。このため大戦争となり、主人公の英雄(たち)は宿敵を殺害する。戦いの結果、両軍の多くの者が亡くなる。この大戦争は最高神が、重さで苦しむ大地のために人間を減らそうとして引き起こしたもので、最高神の意図は成就する」

2020-01-24 03:12:10
巫俊(ふしゅん) @fushunia

インドヨーロッパ祖語段階で、インドヨーロッパ語族が海上進出してたとは、現在の考古学では考えられて無いので(アンソニー『馬・車輪・言語)、ギリシア語・アルメニア語の共通祖先にあたる航海民が、カスピ海を越えてその東岸のインドイラン祖語と接触したのかもしれません。

2020-01-24 03:19:56
巫俊(ふしゅん) @fushunia

言語学上の分岐年代では、ギリシア語・アルメニア語・アルバニア語の分岐年代は、紀元前2500年です。 インド・イラン祖語は、紀元前2710年にバルト・スラブ祖語から分離し、紀元前2000年以降、インド語がミタンニとインド方面に南下。イラン祖語はしばらく中央アジアにいて、後からイラン高原に南下。

2020-01-24 03:24:59
巫俊(ふしゅん) @fushunia

しかもハーバード大学の比較神話学者マイケル・ヴィツェル教授が「中央ユーラシアの神話と日本神話は世界で唯一の双子の関係にある神話」だと指摘しててこの小林青樹教授の考古学の成果と一致してます。神話学と考古学には交流が少ないので互いの論文は参照されてない状態で同じ結論が示されてました

2021-09-15 04:49:47
巫俊(ふしゅん) @fushunia

ハーバード大学教授の比較神話学者マイケル・ヴィツェルは、紀元前2000年にカザフスタンにいた印欧語族「インド・イラン祖語集団」の神話と日本神話を比較し、「世界で唯一と言える双子の存在」だと指摘してます。この地域のこの時代のセイマ・トルビノ青銅器文化は弥生青銅器の直接の起源にあたります

2021-07-15 04:30:45
巫俊(ふしゅん) @fushunia

スサノオとポセイドンの性交説話が、同一の起源に還元できることを実証した論文を見つけました!1977年刊行の『日本神話研究2』収録の小林太市郎氏の論文「ポセイドーンとスサノオノミコト―比較神話学の一方法の試みー」です。小林太市郎氏は神戸大学文学部教授で、1963年逝去とありました。

2020-01-20 01:43:01
巫俊(ふしゅん) @fushunia

ポセイドンは海の神ですが馬に乗っていて、女性の神に襲い掛かって性交した神話が日本神話のスサノオと天照大神の関係と同じであると小林太市郎氏が指摘しています。神話学ではスキタイの子孫が伝承した「ナルト叙事詩」にもっと類似した神話があるとも指摘されてます。 twitter.com/fushunia/statu…

2021-09-13 04:58:23