輿石参院議員会長が幹事長になったことは、輿石新幹事長が小沢元代表に近い人物だとか日教組出身だとかそういうことよりも、むしろ参院議員が党務を掌る幹事長になったってとこが重要だと思う。民主党の役員は代表代行・幹事長・政調会長・国対委員長・参院議員会長なのだけどうち2ポストが参院となる
2011-08-30 19:44:04自民党は、以前から党三役+参院議員会長・参院幹事長の党5役が執行部だったのだけど、比重ではそれに近くなるよね。でも、自民党では幹事長を参院が占めるなんてことはなかった。与党幹事長が参院議員なんて前代未聞の事態だ。
2011-08-30 19:46:21まず、幹事長は党務の最高責任者であるということはつまり公認権を握る存在なのよね。参院議員が幹事長になるということは、衆院議員の公認権を参院議員が握るわけだ。カネの配分もそう。これを参院議員が握るという意味の大きさは計り知れない
2011-08-30 19:48:04衆議院の選挙制度が小選挙区制になって、党執行部が所属の衆院議員の事実上の生殺与奪の権限を握るようになった。小選挙区制の下では政権選択選挙という側面が濃厚に出る以上、政党から後任をもらえるか否かは非常に重要で、故に衆院議員が党の公認をもらえるか否かは死活問題だ。
2011-08-30 19:49:57その重要な権限を参議院議員が握る。これは今まで考えられなかった事態。それだけ、政界において参議院の重要性が増してると言っても過言ではない。
2011-08-30 19:51:13参議院は解散が無いので6年の任期が保証されている。党執行部が衆院議員に対し持つ権限に比べて、参院に対する権限はその意味で非常に弱いものとならざるを得ない。6年後だったら、そもそも現在の党執行部の下で選挙がおこなわれるかですら定かではないしな。
2011-08-30 19:52:55それに、参議院の選挙制度は比例はともかく選挙区は大選挙区制であるところも多い。そもそも参院選は政権選択選挙と看做されていない。公認がもらえるか否かの重要性は必然的に低下する。
2011-08-30 19:54:05つまり、執行部が所属議員にもたらす影響力というのは衆院に対してが格段に強く、参院に対してのそれは弱い。ゆえに、党執行部は「如何に党所属の参院議員から政策に対する賛成を取り付けるか」を考慮せざるを得ない。
2011-08-30 19:55:31自民党は党三役にさらに参院から二役を加え、さらに参院自民党の意向に配慮しながら政権運営を行ってきた。ちなみに自民党執行部に参院幹事長が加わったのは結構最近の話なのだけどね。それ以前は、参院議員が派閥に組み込まれていたから、あまりそういうことを考慮する必要がなかったんよ。
2011-08-30 19:57:31今回の民主党の場合、もちろん小沢元代表に近い輿石新幹事長の起用で小沢派の懐柔を狙ってるのだろうけど、それ以上に参議院民主党を固めるというのも重要な狙いだと思う。特にねじれ国会となった現在は参院の動向が決定的に重要になる。
2011-08-30 19:59:16そして、この決定に衆院から反発が起こらなさそうというのも重要。衆院議員には小沢元代表のような地元で絶対的選挙基盤を持つような人間以外には、党執行部に表立って反発するような力はもはやないのではないかしら。
2011-08-30 20:01:32@Hisana_ う~ん、いまいちよくわからない所が多いのですが、元々制度の上では衆議院のほうが立場が上でしたよね?確か議決権とかで、しかし選挙でコロコロ議席が入れ替わってしまう衆議院にとって変わって参議院のほうが政界では安定して運営できる分重用されるようになった。
2011-08-30 20:49:35@Hisana_ それが、参院議員出身者が幹事長になったという形で現れた?という認識で良いのでしょうか?さらに、衆議院のほうからはこれを問題視する発言が特に出る気配がないので、これが黙認される形になって、制度が形骸化するかも?とかいう感じなのでしょうか
2011-08-30 20:50:54@futaba_AFB 日本の参議院は諸外国の第二院に比べ権限がはるかに大きい。法案に対する拒否権を持つし、同意人事にいたっては衆参同等の権限を持つ。予算には予算関連法案というものがつきものだから、日本の参議院は事実上予算に対してすら拒否権を有する
2011-08-30 20:52:27@futaba_AFB 内閣と衆議院の関係というのは、常にその意思が一致するシステムになってるんよ。衆議院と内閣でねじれが起きた場合それぞれ不信任と解散というカードがある。しかし、参議院にはそれが無い。一方で、参議院の権限は強い。ここから、本来参議院というのは強い議院なわけ
2011-08-30 20:55:02@futaba_AFB さらに、内閣というのは与党執行部と同一視できうるのだけど、与党執行部には衆議院議員に対して公認権という大きな権力を持つ、一方で参議院に対してはこれが無いのよね。だから、参議院と内閣・与党執行部との間に意思の齟齬が生じたとき対立を解消するのは極めて難しい。
2011-08-30 20:56:26@futaba_AFB ところが、これまで参議院が表に出てこなかったのは、まず参議院で与党が多数を握り続けていたこと。そして、55年体制下では参議院が自民党の派閥に組み込まれていたこと、55年体制崩壊後も与党執行部が参議院に配慮し続けてきたことが大きい。
2011-08-30 20:58:02@futaba_AFB 自民党政権下では参議院が党五役のうち二役を占めるようになったレベルで済んでたが、幹事長というポストはやはり別格なんよ。それが議員の公認権を握るポストだから。今回の人事は単純にいうと衆議院議員を参議院議員が統制する形になったんよね
2011-08-30 20:59:52@futaba_AFB それに対する反発の声が衆院側から上がってこないというのは如何に参院の権限が肥大化したかを物語ってると言ってもいいと思う。参院を取りこんでおく必要性がホントに高くなって来たんよね
2011-08-30 21:01:17まぁ、政治を語る上で参議院の権限というものがクローズアップされて久しいわけで、参議院と衆議院、そして内閣との関係性について、より見識を深めるべきだと思うわ。でないと、輿石新幹事長の起用が単に小沢派への配慮という表層的な見方に終わってしまう。
2011-08-30 21:05:35