ウクライナとベラルーシの食品基準の変遷

1990年代のウクライナとベラルーシの食品制限の基準値がどのような経緯で変更されていったかを 今中先生の資料から抜粋引用しました。  以下のまとめの補足資料となります。 ベラルーシとウクライナ 食品制限の違いと人口動態 http://togetter.com/li/207124
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まとめ 内部被曝関連のまとめlink (リーフレイン) なんだか増えてきたのでまとめ索引 11975 pv 146 3 users 7

リーフレイン @leaf_parsley

参考資料は、今中先生の「ウクライナでの事故への法的取り組み」http://t.co/WNOZLIr5と「ベラルーシにおける法的取り組みと影響研究の概要」http://t.co/0m4sNL3hです。

2011-11-02 16:20:56
リーフレイン @leaf_parsley

 旧ソ連時代,緊急措置として設定された被曝限度(事故の1年目10レム,1987年5レム,1988年3レム,1989年3レム,1990年0.5レム:うち外部被曝と内部被曝が50%ずつ)

2011-11-02 16:22:06
リーフレイン @leaf_parsley

に基づいてソ連保健省は,1986年,1988年,1991年に食品と飲料水中のセシウム137に関する暫定許容濃度(TAL)を設定した.TAL-88は,その年にソ連保健省が採用した生涯35レムのいわゆる“安全生活概念”に基づくものであった.(0.1レム=1ミリシーベルト)

2011-11-02 16:22:49
リーフレイン @leaf_parsley

1990年ベラルーシでは,法律「チェルノブイリ原発事故被災者に対する社会的保護について」が立案され,ベラルーシ政府は,1990年8月1日から食品と飲料水の許容濃度に関する共和国管理レベル(RCL-90)を施行した.RCL-90は,1992年6月まで約2年間実施された.

2011-11-02 16:23:16
リーフレイン @leaf_parsley

RCL-90は,1992年6月まで約2年間実施された.RCL-90の基本は,そのレベルの食品を日常的に摂取し続けても,もっとも被曝が大きいグループでも年間の内部被曝量が0.17レムを越えない,という考え方である.

2011-11-02 16:26:25
リーフレイン @leaf_parsley

ソ連保健省は1991年の始め,セシウム137とストロンチウム90に関するTAL-91を設定した

2011-11-02 16:26:44
リーフレイン @leaf_parsley

現在ベラルーシにおいては,1992年10月21日ベラルーシ国家衛生総監が承認した共和国許容レベル(RAL-92)が,食品と飲料水中のセシウム137とストロンチウム90の規制のために用いられている(表2).

2011-11-02 16:27:13
リーフレイン @leaf_parsley

RAL-92の値は,そのレベルの放射能の取り込みにともなう内部被曝が年間1ミリシーベルトを越えないように設定されている

2011-11-02 16:27:25
リーフレイン @leaf_parsley

ウクライナの場合 チェルノブイリ事故が起きると,ソ連保健省はソ連の法令に従い,食品と飲料水に関する暫定許容レベル(TAL)を1986年,1988年,1991年に定めている2,3.1993年はウクライナ放射線防護委員会(NCRPU)はTAL-93を発表した.

2011-11-02 16:27:56
リーフレイン @leaf_parsley

しかし,ウクライナ政府の各省はその数値に同意せず,いまだ保健省によって承認されていない.したがって,ウクライナにおいてはTAL-91が1997年の末まで有効であった.TAL-93の主な問題点は,その数値に明確な根拠がないことである.

2011-11-02 16:28:22
リーフレイン @leaf_parsley

しかしながら,汚染地域の地方当局は,1994年以降, TAL-93の数値に基づいて,各地の条件を考慮しながら食品と農産物に関する地方管理レベル(LCL)を設定し実施している(表7).地方の条例により,LCLを越えると調査が実施され,必要に応じて対策が実施されることになる.

2011-11-02 16:28:43
リーフレイン @leaf_parsley

ウクライナの1994年から暫く使われた地方管理レベルの基準 http://t.co/ertMs8OJ

2011-11-02 16:33:03
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リーフレイン @leaf_parsley

1995-1996年にLCLの値を越えた農産物は,集団農場ではほんの数%であった.しかし,自営農地では,この割合はもっと大きい.

2011-11-02 16:28:56
リーフレイン @leaf_parsley

 1997年,ウクライナ保健省は食品と飲料水中のセシウム137とストロンチウム90に関する新しい許容濃度(AL-97)を承認した(表8).AL-97は1998年1月1日より施行された.

2011-11-02 16:29:22
リーフレイン @leaf_parsley

ウクライナの1997年以降から現在にいたる基準 http://t.co/JmXcGoZK

2011-11-02 16:33:40
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リーフレイン @leaf_parsley

AL-97の採用により,いかなる人に対しても,食品からの内部被曝量が年間1ミリシーベルトを越えない,と保証される.

2011-11-02 16:29:39
リーフレイン @leaf_parsley

私見    ベラルーシで1990年~1992年6月まで使用されたRCL-90は、それ以前に使用されていたTAL-88 と比べて、ほとんどの品目で厳しくなっています。ミルク、乳製品、野菜、果物、幼児食、キノコ、お茶、、、同じレベルなのはパンぐらいでしょうか?

2011-11-02 16:30:03
リーフレイン @leaf_parsley

ほぼ同時期に決定された、ソ連保健省のTAL-91と比べても、ベラルーシの基準は厳しいです。ソ連保健省のTAL-88からTAL-91への変更は、肉類を半分、幼児食を1/10 キノコを半分にした程度にとどまっていました。

2011-11-02 16:30:19
リーフレイン @leaf_parsley

ベラルーシは結構厳しかったRCL-90をさらに推し進めて、現行のRAL-92 では主食のジャガイモとパンの制限を上げています。

2011-11-02 16:30:29
リーフレイン @leaf_parsley

これに対して、ウクライナの場合は、1994年までどちらかというと緩い基準であるTAL-91で走ります。1994年に地方管理レベルでようやく変更がかかり、最終的にウクライナ全土でベラルーシの基準に近いレベルに到達するのは1997年まで待たないといけませんでした。

2011-11-02 16:30:42
リーフレイン @leaf_parsley

ウクライナとベラルーシの食品基準の変遷を示すグラフ http://t.co/q5sOHNiX

2011-11-02 16:34:29
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リーフレイン @leaf_parsley

ウクライナとベラルーシの食品基準一覧表(一部省略) http://t.co/P2fKB2a0

2011-11-02 16:36:38
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