皆川ゆか(@minakawayuka)さんのガンダム設定史

GUNDAM OFFICIALSから10年。 突如として皆川先生がガンダムの設定変遷や歴史的経緯をつぶやき始めたので記録しておきます。
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ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

09.考証には永瀬唯氏も参加されていますね。RT @noruth Zガンダムにはストリームベースの小田さんも考証で参加されていました。最後まで現場にいたかどうかは定かではありませんが。

2011-11-05 00:00:12
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

10.永瀬氏はガンダム本放送時にミノフスキー物理学を構築された方ですので、これでほぼ設定的には84年には「MSV」を統合した「CENTURY」系になったといってよいでしょう。

2011-11-05 00:01:47
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

11.ちなみに一年戦争終戦の日についてはアニメックのインタビューで1月1日になるわけですが、これが広く用いられるのは後で、MSVでは年をまたいでの戦闘記録が出てきます。

2011-11-05 00:03:19
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

12.Z以降で重要なことはいわゆるMS考証とSF考証が一元で管理されていないということです。永瀬氏が担ったのはSF考証だったわけです(そもそも、MS考証という考え方もなかったでしょう。デザイナーや一部のスタッフは考えていたかもしれませんが、明確な合意が全員にあったとは思えません)

2011-11-05 00:08:26
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

13.80年代後半、伸童舎はEB本の編集も行います。スタッフとしてクレジットされている伸童舎が手懸けたことで「公式」と見做すファンも多いわけですが、この時代のこうした本はフィルムとは別モノという認識も多く、あくまで「副読本」という位置づけでした。

2011-11-05 00:11:45
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

14.雑誌展開から生まれたMSVが本編に登場してしまったことで「本編」と「周辺で創作される情報」が同格であると思いがちですが、フィルムの自由度はそうした周辺情報で縛られないというのが(参考にはしても)サンライズのスタンスでした。

2011-11-05 00:14:54
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

15.さて、EB本はCENTURYとMSVの情報を統合する形で記事が執筆されていましたが、ここでMSの開発がアナハイム・エレクトロニクス社で始まったなど、いうならばアナハイム史観としての再構築が行われます。

2011-11-05 00:18:44
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

16.また、B-CLUBや模型情報などの編集にも絡んでいたことから、掲載されていた漫画の情報や機体などがこの本に盛り込まれていきます。バンダイ系の出版物としてはSDクラブもありますが、こちらの編集にも入っていたと記憶しています(間違ってたらごめんなさい)。

2011-11-05 00:21:57
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

17.模型のインストも伸童舎です。この時期、MSV的なものを伸童舎に籍を置いていた福地仁氏がインストやMJで多数描いておられます。

2011-11-05 00:25:08
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

18.さて、こうした伸童舎の流れとは別に、ガンプラブーム以降活発になってきた模型誌の動きがあります。B-CLUBの編集に伸童舎が参加していた件はすでに触れましたが、創刊されたころ、展開したZ-MSVは藤田一己氏をデザイナーに据え、模型展開を想定したものでした。

2011-11-05 00:29:02
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

19.しかし、Zに続き、ZZの放映が決まったため、Z-MSVの模型化は流れてしまいます。しかも、何点かの画稿はB-CLUBに掲載されぬまま、後にMS大全集に突如掲載されました。

2011-11-05 00:31:51
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

20.MS大全集は改訂されるたび、没稿だったMSが新MSとして掲載され、さらにはその画稿がEB本に載るといったことがあります(しかも、版を流用しているのでガンキャノンディテクターとメタス改の説明が入れ替わったままの状態が長く続きます)。

2011-11-05 00:34:03
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

21.藤田氏はHJ誌でZの世界観と隣接するアナザーストーリーを展開するのですが、この中の画稿と思しきものがMS大全集に載っています。80年代後半はこうした独自展開が模型誌では目白押しで、さらにそこに本編のデザイナーも関わっていることが多いことから「公式」とは何かということを(続)

2011-11-05 00:37:36
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

22.考え出すとキリがありません(T_T) そうした中で、モデグラでセンチネルが始まるわけです。センチネルの展開については浅野氏がムックで詳細に語っています。設定史的にいうなら、センチネルの設定はCENTURYをZ時代に合わせて再構築しようとしたものでした。

2011-11-05 00:42:29
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

23.ただし、これはEB本の再構築と当然のことながら歩調を合わせたものではありませんでした。EB本は基本的には子供向けを意識したムックでしたが、センチネルはもっと年齢層の高いところをターゲットしていました。当然、盛り込まれるものも異なるわけです。

2011-11-05 00:44:18
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

24.一方、80年代後半のボンボンはSDガンダムが中心でリアル系の独自設定展開は影をひそめます。90年代に入り、F91のころ、ガンダムマガジンなどで散見されますが、バンダイの模型情報との連携だったようです。F91からVで久しぶりに安井氏のミリタリーテイストが模型展開に入ります。

2011-11-05 00:51:11
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

25.しかし、残念なことに安井氏はVガン放送中に倒れ、編集現場を退くことになります(余談:SDガンダム戦国伝が氏の手懸けたものといえば、その功績と、Gガンのときに現場にいらっしゃらなかったことがいかに惜しまれるかご理解いただけると思います)。

2011-11-05 00:53:43
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

25.F91は本格的なメディアミックスを最初から企図した初めてのガンダムでした。設定はサンライズが統括し、各メディアでの齟齬がないように配慮されています。この時期、伸童舎系の編集していた本にスタジオ・ハードのスタッフが参加するようになります。

2011-11-05 00:59:56
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

実は、このへんの経緯をちゃんと書いてあるのって「ガンダム事典Ver.1.5」だけだと思います(てへっ) RT @Char_Tweet: タイラント・ソードェ…。SE-R…。

2011-11-05 01:03:32
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

26.ざっくりと区切るなら、F90が伸童舎・ハード系、F91のハンドブックとガンダムマガジンが安井氏という感じだと思います。

2011-11-05 01:06:17
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

27.もっともサンライズが仕切る形での設定管理も決してうまく機能したとはいえず、いわゆるサナリー問題が生じ、後々まで後を引くことになります(T_T) また、F90のE-typeはEB本に一回載ったきりだとか、いろいろあります。

2011-11-05 01:09:29
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

28.SD中心だったボンボンですが、F91の後、ヴァリアブルガンダムというのを作例付きで掲載、しかし、これは本家Vガンの登場とともに闇に消えていきます。かわって、MSV90が登場……これらも闇から闇へ(*^_^*)

2011-11-05 01:14:23
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

29.VガンのMSハンドブックでは安井氏がMSVテイストでザンスカールや連邦のMSの派生機を産み出します。これらは長らく忘れられていましたが、近年、ガンダムウォーに出たことで再び陽の目を見ました。

2011-11-05 01:16:06
ありー @ari_ken0520

@minakawayuka 氏のガンダム論の続きが気になって寝れませんorz

2011-11-05 01:17:59
ゆかにゃん@いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

30.90年代、サンライズは新たな設定をムックでつくるのを控えるよう求めていきます(F91のメディアミックスが魁だったのかもしれません)。EB本も例外ではなく、バンダイからメディアワークスへ移ったEB本のザンスカール戦争篇はそれまでの破天荒な内容とは打って変わったものでした。

2011-11-05 01:19:25