簡易型放射能測定装置LB200は食品の新基準値に対応できるか

ドイツ、ベルトールド社製の簡易型放射能測定装置「ベクレルモニター LB200」は、NaIシンチレーション検出器を使う現行品の中でも一番ロースペック(スペクトルが取れない、測定試料500 mL、検出器の直径が最小=2.5 cm、サンプルチェンバーの鉛の内張りが一番薄い=1.5 cm)、かつ唯一個人で買える価格設定の小型装置で、一般家庭や幼稚園、保育所、自然食品の店といった小規模な個人ユーザーを中心に導入されてきました。今年4月から適用される国内産食品中の放射性物質の新しい基準値100 Bq/kgに、この機種の性能が対応できるかをめぐる議論を見かけましたのでまとめてみました。 LB200の性能と問題点について、くわしくはシリーズまとめ「食品用の簡易放射線測定装置でできるだけよい測定を行うために」の「LB200ユーザーレポート編」http://bit.ly/oeaJAa と「LB200精密測定編」http://bit.ly/uYoBBq をご覧下さい。
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Haruhiko Okumura @h_okumura

もう一つの文春 http://t.co/3Sjjv4Tr RT @katukawa: 文春の水産物特集ですね。水産物はカリウムが少ないから、ゲルマとのズレはカリウム補正では無いですね。高めの値が一貫して出るので、「安全を見て、疑わしきは廃棄」というスタンスなら使えるかもしれません

2012-02-06 21:52:38
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(↑このときは、LB200の測定値が50 Bq/kg以上のものだけをゲルマニウム半導体検出器で再測定しました。9/1号の掲載記事ですので測定時期は恐らく8月下旬、測定値にかける補正係数をここhttp://bit.ly/sLe4ZQ で計算すると0.60)

勝川 俊雄🐬 @katukawa

ゲルマでNDでも50-110Bq/kgぐらいの値がコンスタントにでますね。この機器での計測は、厳しいと言わざるを得ない。 RT @h_okumura: もう一つの文春 http://t.co/IegeVISV

2012-02-06 22:02:08
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勝川 俊雄🐬 @katukawa

ゲルマでNDでも、LB200で100Bq/kg以上が出る場合もある。LB200をつかって「セシウム出たー」をされると、生産・流通サイドからは厳しい物がありますね。スペクトルが無いから、事後検証もできないし。

2012-02-06 21:54:28
Haruhiko Okumura @h_okumura

それが一番の問題ですよね RT @katukawa: ゲルマでNDでも、LB200で100Bq/kg以上が出る場合もある。LB200をつかって「セシウム出たー」をされると、生産・流通サイドからは厳しい物がありますね。スペクトルが無いから、事後検証もできないし。

2012-02-06 21:59:33
buvery @buvery

だから、測れない基準を作っても大混乱するだけだ、と言っているんです。これ、ひとつずつ『誤差は○○で、検証すると…』ってやるつもりなんでしょうか。RT @katukawa: LB200をつかって「セシウム出たー」をされると、生産・流通サイドからは厳しい物がありますね。

2012-02-06 21:59:06

(↓余談ながらこれが現実、簡易測定装置の実力の限界。市民測定所に入っている機種はLB200と違ってすべてスペクトルがとれるものばかりですが、検出器はLB200と同じNaIシンチレーション検出器を使っています)

津田和俊/急激に進行した網膜剥離と闘っています @kaztsuda

でもって今週のAERAを読んでいたんだけど、有機農業の生産者がドイツなんとか協会の基準の4Bq/kg以下を担保したいと言ってるの見て、こりゃ大変だぞお、と思った。市民測定所で導入されている測定器で、10Bq/kg以下をきちんと測れている例にはまだお目にかかったことがないのに。

2012-02-06 13:22:25

(↑もひとつついでに、市民測定所、自治体の自家消費農産物検査、スーパーの自主検査レベルの簡易測定装置のスペックは、測定試料1 kg、検出器直径は2インチ=約5 cmまたは3インチ=約7.5 cm、サンプルチェンバーの鉛の内張りの厚さ=5 cm)

南大寺虞凡人@人間に学ぶ @Slight_Bright

@katukawa むしろLB200は、用途を食品以外にすればいいかと。絶対値の高い灰や土壌に、わざわざゲルマのリソースを割かぬためにも。

2012-02-06 21:59:48
テラペタ 脱原発に2票 @GIconstTP

賛成(・o・)ノ RT @Slight_Bright @katukawa むしろLB200は、用途を食品以外にすればいいかと。絶対値の高い灰や土壌に、わざわざゲルマのリソースを割かぬためにも。

2012-02-06 22:08:59
津田和俊/急激に進行した網膜剥離と闘っています @kaztsuda

その際のLB200の難点は10,000Bq/kgi以上が測れないこと。薪ストーブの灰はこれ余裕で超えます。 @Slight_Bright むしろLB200は、用途を食品以外にすればいいかと。絶対値の高い灰や土壌に、わざわざゲルマのリソースを割かぬためにも。 @katukawa

2012-02-06 23:22:41
南大寺虞凡人@人間に学ぶ @Slight_Bright

有り難うございます。確かにアッパーリミットもあるんですよね、LB200は。 @kaztsuda

2012-02-06 23:25:35
勝川 俊雄🐬 @katukawa

たしかに、千を超えるような検体の定量には良さそうですね。ただ、食品用として売られているわけで・・・ RT @Slight_Bright: @katukawa むしろLB200は、用途を食品以外にすればいいかと。絶対値の高い灰や土壌に、わざわざゲルマのリソースを割かぬためにも。

2012-02-06 22:05:15
勝川 俊雄🐬 @katukawa

生協とかでも基準値以上が出たら、全品回収とかしないといけないわけですよ。500Bq/kgなら、何とかできていたスクリーニングもできなくなるし・・・。4月から、食品測定の現場は、確実にカオスだな。

2012-02-06 22:08:31
仙人 @utxs2010

本末転倒のような・・計れないから駄目ってのは・・ QT @katukawa: 生協とかでも基準値以上が出たら、全品回収とかしないといけないわけですよ。500Bq/kgなら、何とかできていたスクリーニングもできなくなるし・・・。4月から、食品測定の現場は、確実にカオスだな。

2012-02-06 22:16:39
化雲岳-1954m @Kaun1954

@utxs2010 @katukawa 今迄だってカオスじゃないか・・・。実際には汚染が疑われる場所の物を避ければ良いんじゃ無いかな。やり方はちょっと考えれば色々あると思う。

2012-02-06 22:24:59
勝川 俊雄🐬 @katukawa

現実を無視して、計れもしない基準値を設定して、自己満足をする方が、本末転倒だと思いますが RT @utxs2010: 本末転倒のような・・計れないから駄目ってのは・・ QT @katukawa: 500Bq/kgなら、何とかできていたスクリーニングもできなくなるし・・・。

2012-02-06 22:19:36
仙人 @utxs2010

現実って何よ? 諸外国がやっているよ。 日本も中国農薬産品をやっていたよ。QT @katukawa: 現実を無視して、計れもしない基準値を設定して、自己満足をする方が、本末転倒だと思いますが RT @utxs2010: 本末転倒のような・・計れないから駄目ってのは・・

2012-02-06 22:23:47
リーフレイン @leaf_parsley

@katukawa @utxs2010 現実といえは、100㏃/Kg越えになりそうな食品ってどのぐらいあるんでしょうか?

2012-02-06 22:21:26
勝川 俊雄🐬 @katukawa

茨城北部魚、淡水魚、イノシシ肉、シカ肉、シイタケ、茶、わさび、くり、ブリなど、それほど多くはないけど、無いわけではない。 RT @leaf_parsley: @katukawa @utxs2010 現実といえは、100㏃/Kg越えになりそうな食品ってどのぐらいあるんでしょうか?

2012-02-06 22:28:26
勝川 俊雄🐬 @katukawa

適切な機器を使って、適切なサンプル抽出をすれば、100Bq/kgという基準値は不可能ではないと思う。必要なのは、モニタリングのグランドデザインなのだけど、それが欠如しているのが日本の致命的な問題。 @leaf_parsley

2012-02-06 22:31:45
リーフレイン @leaf_parsley

@katukawa どんなグランドデザインが必要とされているのでしょうか?

2012-02-06 22:33:19
勝川 俊雄🐬 @katukawa

100Bq/kgを上回る可能性がある食材を洗い出して、そこに検査リソースを重点的に配置すること。現場の検査態勢が100Bq/kgに対応できなさそうなところが多々あるので、専門スタッフによる教育・指導も重要。

2012-02-06 22:37:04
T2HKG @T2HKG

(100を基準とした場合、ハズレを排除するためには、植物はもう一年、時間経過による変化をみていく必要がありそう。 アブラナ科の野菜も秋口は目立たなかったが、このところ完全にゼロ:検出限界以下というわけではない。過去の知見でCs吸収率が高いといわれてきたものは特に注視する。)

2012-02-06 23:17:37