原子力発電所の安全思想について色々話した
- WATERMAN1996
- 8462
- 0
- 10
- 1
@BB45_Colorado 考えてみても理屈に合いません。ICを用いねばならない事態というのは動力電源が死んだ場合ですから、全ての弁を手動で動かす必要があり、その場合、格納容器内への立ち入りは極力避けた方が良いわけで。動力電源が生きていれば注水系の冷却に頼れますし。
2012-03-14 06:04:33やはり、建設当時は全電源喪失よりも放射性物質漏洩をより大きなリスクと見なしていたということなのだろうか。あるいは電源系統への信頼が建設当時の想定より悪かったということなのか。どっちにしろ最後に信頼出来るのは人の手だけだ。 @WATERMAN1996 @BB45_Colorado
2012-03-14 06:25:45@WATERMAN1996 @BB45_Colorado RPV戻り側の弁の一つがFCとなっていますが、この弁より下流の配管で損傷が場合でFOだとLOCAと同様な状況になること、ICという1種の蒸気発生器に対する安全弁的な役割を期待してのFC設計ですね。(続く)
2012-03-14 07:32:18@WATERMAN1996 @BB45_Colorado で、IC系統の弁が全てMOで構成されているのは、SBOが生じた場合でもバッテリーバックアップで動作させることが前提となっており、今回の事故のような瞬時の全電源喪失までは想定しなかった可能性が高いかと。(続く)
2012-03-14 07:37:36@WATERMAN1996 @BB45_Colorado 系統損傷に起因するLOCAまで考慮した場合、FCあるいはFOにするかという問題は悩ましいところがあり、米国ではガイダンスの整備という形でそこは手動でのマニュアル整備と訓練という方向で対応しているのは御存知の通り。
2012-03-14 07:42:40@WATERMAN1996 @BB45_Colorado ただし、ご指摘の通り、今までの基本コンセプトが放射性物質の閉じこめを優先して、基本的にFC設計となっているのも事実で、今回の事故を受けて、ここら辺りは冷却能力の確保の観点から見直しが行われることになるのかなと思っています。
2012-03-14 07:46:28ここでちょっと話は変わって…
今後燃料輸送のコストが高まった場合、確実に首根っこが締まるのは我々日本。原油備蓄は相応に行われているとはいえ、残念ながら発電需要が増えた昨今ではダイレクトに悪影響がもたらされる。その典型は間違いなく原発依存度が高かったため老朽化施設すら復活させた関電だろう。
2012-03-14 06:48:00東電も計画停電や節電がらみで半ば言い掛かり的な批判に対する説明責任で労力割かれていたことを思うと、復興なり賠償の妨げを強いてるのは誰なのかと思いたくなります。@Premordia
2012-03-14 07:37:29@Fumitake_A 確かに東電をバッシングの対象にして、政府・民主党の震災に於ける対応のまずさへの批判そらしに使っている面がありますからね。東電に余計な負荷がかかって、リソースが浪費されているのは事実かなと。
2012-03-14 07:49:07@Premordia @Fumitake_A なんというか、ナトリウム火災を起こした当時のもんじゅ関係者を見る思いと言いますか、フルボッコになっておかしくなっていたそうで。
2012-03-14 07:52:21@WATERMAN1996 @Fumitake_A 村八分や学校でのいじめ等、一旦、標的を定めた後の継続的なバッシングって、日本の文化として根深く存在するのかなぁと思ってしまいます。
2012-03-14 07:59:24再び安全思想の話。
@Premordia @WATERMAN1996 BWR-3のころは、炉心溶融が起きるということは深刻に考えられていなかったので、まずは閉じ込めを優先していますね。PSAによりLOCAで炉心溶融が生じるという知見がえられたのはもっとあとの70年代半ばのことですし。
2012-03-14 08:17:32@Premordia @WATERMAN1996 故に、BWR-3ではICが冷却でなく遮蔽優先でフェイルセーフに設計されていることは妥当です。炉心溶融の危険性が高いと分かった後、ICの弁設定を変えることは設計の根幹に関わりますので時間余裕からも手動解放という手順は妥当でしょう。
2012-03-14 08:20:59@BB45_Colorado @WATERMAN1996 厳重にバッテリーバックアップされた弁の動作に期待しているのはAP1000の受動安全系でも同様ですしね(重力という弱い駆動源を使用している関係上、加圧器系統を使用した1次系の減圧が動作の前提となるため)。
2012-03-14 08:24:19@Premordia @WATERMAN1996 問題は、その肝心要の事が日本では知られていなかったことで、流石にTMIで大型LWRの炉心溶融を経験している以上、例えBWRであってもICの挙動と操作について洗い直していなかったことは驚きです。
2012-03-14 08:26:18@WATERMAN1996 @Premordia 第二世代炉は見切り発車的なところがあって、初期は反応度事故(暴走)を強く恐れており、冷却剤喪失で炉心が破損するかどうかも曖昧なところがあったんです。そこは設計上の余裕で補いながら、知見をためてゆくという思想でした。
2012-03-14 08:28:48@WATERMAN1996 @Premordia LOCAによって早い段階で炉心が損傷するというのは、WASH1400のPSA解析や我等がNSRRなどによる実験によって分かったという性格があります。其れが70年代半ばです。特に中小破断LOCAが怖いことは70年代後半に判りました。
2012-03-14 08:32:47@WATERMAN1996 @Premordia 福島の事故は炉心隔離は成功して大破断LOCAは無かったのですが、圧力逃がしが中小破断LOCAに相当するというTMIと同じ推移をたどりIC不起動で炉心冷却に失敗したために急速に炉心溶融に至ったと言うことでしょう。かなり教科書的です。
2012-03-14 08:36:01@BB45_Colorado @Premordia 今回の事故の核心部分というのは、規制監督庁も電力会社も、行うべき訓練を行なっていなかったという事ですね。津波を想定していなかったというのは小さな問題で、備えられた設備を正しく使えなかったというのが最大の問題です。
2012-03-14 08:35:30@WATERMAN1996 @Premordia うーん、津浪を想定していればそもそもSBOという最悪の事態には陥らなかったわけで、IC操作の問題は、そういった想定の不十分さの一つと思います。結果論としては、ICさえ起動していれば何とかなっていたと思われますが。
2012-03-14 08:39:37@Premordia @WATERMAN1996 其れはそうですね。バッテリバックアップという非常に枯れた技術ですので、ある程度冗長化すれば十分とは思います。もちろん、PSAなどによりきちんと解析はしてあると思いますが。
2012-03-14 08:41:56@Premordia @WATERMAN1996 SBOの為にICの遮断弁が半開で停止していたというのが気になりますね。本来の設計では、遮断になっているべき弁がそうなっていなかったことと、実地調査で其れが確認出来たことはかなり深刻と思います。設計通りの動作をしていなかった。
2012-03-14 08:45:59