北アイルランド紛争、暴力・復讐・赦しをめぐって

北アイルランド紛争を「過去のもの」とする中での暴力・復讐・赦しへの動き・取り組みについて、アイルランド在住の @preabsanol さんのtweetsと、@nofrills がこれまでに書いてきたブログから。 ところどころに北アイルランドのコンテクストを有する音楽を挟んであります。 最後に、チベット亡命政権のダラムサラから更新されている中原一博さんのブログ「チベットNOW@ルンタ(ダラムサラ通信)」から、1972年に英軍のゴム弾baton roundで失明したデリーの男性のお話を追加しました。 続きを読む
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nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)そしてそれから、その人間が流血に背を向けるのに役立ったものは何なのか、ということに光を当てることだ。…多くの人々は、暴力の人間は、家庭が崩壊していたり機能不全だったりするから生まれると考えている。確かにそういう人たちもいる。しかしそうとだけ考えていては全体像は何も見えない。続

2010-06-09 11:01:15
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)特に紛争が、個人というより共同体に根ざしたものである場所ではそうである。私は…最終的に、国境を超えて、政治(的動機で発生した)紛争の被害者/サバイバーと暴力の加害者と一緒に取り組むようになった…。私の進む道を決定した要素は複雑なものだった。結局、故郷が私の出発点だった。(続

2010-06-09 11:03:36
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)もし私が、北アイルランドではなく英国のどこかほかの場所に生まれていたら、私の体験は…何百万という人たちの体験と違わないものになっていただろう。しかし、私は北アイルランドのラーガンに生まれたのだ。》彼、アリスター・リトルさんは2008年11月にNHK BSで制作・放映された(続

2010-06-09 11:07:05
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)「憎しみを越えられるか ~北アイルランド紛争・対話の旅~」というドキュメンタリーでファシリテイターとして「対話の旅」の一行に同行。このときコーディネイターをされていたnaokoguideさんのブログもぜひお読みください。 http://bit.ly/azKjME

2010-06-09 11:10:29
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

それから、アリスター・リトルさんをモデルとしたドラマFive Minutes in Heavenについての別の文章ですが:http://bit.ly/aM7GAl ここに彼が武装組織に入った理由や、彼が自分の行動について振り返って考えてたどり着いた言葉があります。

2010-06-09 11:13:47
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

《UVFに入った理由は、友達のお父さんがリパブリカンに(=IRAに)殺されたからだ。復讐をしたかった。…14歳で、やり返す機会というものがもしあれば絶対にやり返す、と誓った。(続

2010-06-09 11:14:43
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

http://bit.ly/aM7GAl 続)人間は自分の言っていることが伝わっていないと感じたとき、あるいは自分自身が脅かされていると感じたときに、いとも簡単に暴力に走る。これは人間が、痛みや傷に反応するときのやり方だ。私が経験したのはそういうことだ。…(続

2010-06-09 11:15:20
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)自分のしたことの結果は一日たりとも自分から離れたことがない。…もう一度あのときをやり直せるならば、ああいう行動は取らなかった。けれども、自分には「許してください」などという権利はない。そんなことをすれば傷つけた上に侮辱することになる。ご遺族にまた新たな荷を負わせることになる。

2010-06-09 11:16:36
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)ほとんどの場合、許しを請うことは、加害者の必要のため。被害者や被害者の家族の必要のためではない。そして、許すということができない、と言う人たちもいる。それは弱いからじゃない。怒りや負の感情に飲まれているからでもない。…つまり人間として深く傷ついてしまった、ということだ。(続

2010-06-09 11:30:46
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)そういう人たちにも許すべきです、などとはとてもじゃないが言えない。残念なことに、和解や許しは政治化されてしまっている。自分にとってはもう価値を持たなくなってしまった。…》プロテスタント武装組織の活動で人を殺したA・リトルさんの言葉 http://bit.ly/aM7GAl

2010-06-09 11:33:57
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"And the battle's just begun. There's many lost, but tell me who has won? The trenches dug within our hearts ..." http://bit.ly/9Zcbvw

2010-06-09 11:42:42
@preabsanol

北アイ紛争デリーのブラディサンデー。サヴィル報告書来週の火曜日15日に発表予定。事件から38年。犠牲者の多くは17歳の少年たちだったがもうその親のほとんどが亡くなっているという。犠牲者の遺族が午前10時から午後3時まで公表に先立ってギルドホールで閲覧する。

2010-06-09 06:25:28
@preabsanol

北アイ紛争デリーのブラディサンデー、サヴィル報告書発表来週の火曜日・しかし英国防省とMI5が事前に閲覧するということで遺族から不満の声。

2010-06-09 06:27:46
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http://bit.ly/96PvyH 編集引用: 彼は全盲だ。1972年、北アイルランドのデリーで事件は起こった。10歳の彼は下校途中だった。警察署が火炎瓶などで襲われており、それに対し英軍がゴム被膜弾を発砲した。流れ弾の一つが少年の眉間に命中した。彼は両眼の視力を失った。

2010-06-09 12:36:03
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)「病院で私は目隠しのせいで見えないだけだと思っていた。友達が来ると『早くこの目隠しが取れるといいな』とか言ってた。ある日、兄が中庭に私を連れ出し『お前、何が起こったかわかってるか』と聞いた。『うん。ゴム弾が当たった』と答えた。『それで、どうなったかは?』、『よくわからない』。

2010-06-09 12:50:37
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)「兄は私に『お前は目が見えなくなったんだ』と言った。その時はすぐに納得した。『デリーFCが今日負けたというニュースを聞いて、すぐにそのことを受け入れるように』。だが、その夜は眠れなかった。大好きなお母さんとお父さんの笑顔をもう二度と見ることができない、と思って泣いた」。

2010-06-09 12:52:35
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)視力を奪われた彼はその後大学を卒業し、結婚して娘二人を得た。ビジネスにも成功し、音楽活動も行なっていたが、あるとき思い立って店を売り、それを元手にある団体を作った。世界中の彼と同じような運命に遭った子どもたちを救うための団体 “Children in Crossfire”だ。

2010-06-09 13:00:43
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

続)成人した彼リチャードはまた、彼をゴム弾で銃撃し失明させた張本人の軍人チャーリーと会う。そして一切の恨みなくチャーリーと友人になった。そのチャーリーもリチャードと共に(ダライ・ラマ法王の招待で)ダラムサラまで来て、会場で話をした。 http://bit.ly/96PvyH より

2010-06-09 13:07:30
nofrills/文法を大切にして翻訳した共訳書『アメリカ侵略全史』作品社など @nofrills

リチャードさん:「自分の身に起きたことを恨んだこと、相手に怒りを抱いたことはない。怒って傷つけられるのは自分の心だ。怒りの犠牲者になるのは自分だ。…私が怒れば周りの人たちは苦しむだろう。だから怒らない。忍耐、寛容、許しは自分への贈り物」 http://bit.ly/96PvyH

2010-06-09 13:12:38