Togetter/min.tを安心してお使い頂くためのガイドラインを公開しました。

イモ話を教えていただいたので

フォロワさんが1840年代~アイルランド人とイモの話を呟いてらしたので個人的に読み返したいが故のメモ。
18
rusty@ @zodiac1213

なお、この時代までの移民の中で、アイルランド系だけはちょっと事情が違う。 アイルランド系が大挙してアメリカにやって来たのは飢饉からです。 それはアイルランド人が故郷で作った小麦などは、輸出用作物で、貧しい人々はもちろん、作ってる農家に一口も入らなかったから。

2013-10-10 21:58:28
rusty@ @zodiac1213

そこで、アイルランドの人々はジャガイモを主食に頼るようになった。 ところが、ジャガイモというのは、聖書に載っていない(根菜っていう概念0)、という理由で悪魔の作物とされていて、食用になってからもアイルランドの人達にはあまり好かれていなかった。仕方ないからジャガイモだった。

2013-10-10 22:03:48
rusty@ @zodiac1213

そして、1840年代に疫病でジャガイモが全滅してアメリカに移民、となる訳だが、 他の国の移民と違って、アイルランド系は飢饉で逃げてきた上に、その様な理由で故郷の料理に誇りを持っていなかった。だから、アイルランド系の移民は、他の移民に比べて、飯の味やレシピにあまり興味がなかった。

2013-10-10 22:06:48
rusty@ @zodiac1213

とにかく腹さえ膨れればいい、的な。 その代わり、アイルランド系はお酒が大好き。なお、このような移民による酒文化は、禁酒法によって潰されかかった。

2013-10-10 22:08:52
rusty@ @zodiac1213

アイルランドとジャガイモの話についてもう少し。 かの地にジャガイモが持ち込まれたのは1500年代初めの事。持ち込んだのはイギリス人で、かの地を度々襲う飢饉からアイルランド人を救った。年に何回も栽培出来、かの地の気候にも適し、可食部は土中なので、鳥についばまれる心配もない。

2013-10-11 20:19:52
rusty@ @zodiac1213

こうして、ジャガイモは、アイルランド農民の主食となり、地主もそれを奨励した。 ところが、以下に挙げる理由(複数)でアイルランド系はジャガイモが好きではない。 一つは以前にも述べた通り、ジャガイモは新大陸の植物で聖書に載っていない、故に悪魔の作物として忌避されていた歴史がある事

2013-10-11 20:24:37
rusty@ @zodiac1213

もう一つは、そもそもアイルランド系がジャガイモを主食とするに至った背景だ。 そもそも、アイルランドは中世の時代からイングランドの支配下にあった。そして、イギリスの食糧庫の役割を担わされ、カトリックのアイルランド農民を支配する地主はプロテスタント、イギリス国教会系であった。

2013-10-11 20:27:30
rusty@ @zodiac1213

アイルランド農民は、イギリスのために麦や家畜を生産し、しかし麦一粒肉一切れもアイルランド人農民の口に入らず、イギリスへと輸出された。そして、ジャガイモの導入を地主が積極的に奨励したのは、主食が麦からジャガイモに切り替われば、その分多く麦を輸出出来るようになるからだった。

2013-10-11 20:32:29
rusty@ @zodiac1213

ジャガイモへの主食依存度の高さは、こういうアイルランドのお国事情に由来する。だから、アイルランド系移民の多くにとって、故郷のジャガイモ料理は、イギリスから搾取され続けた事の象徴であり、アイルランド系にとって故郷のジャガイモ料理には常にその歴史が付きまとうのだ。

2013-10-11 20:36:33
rusty@ @zodiac1213

じゃがいもは、イギリスから収奪されるアイルランド、そして、そんな物でも食べていかねば生きていけないという現実、それに対して感じる多数のアイルランド人農民のみじめさが積み重なっている。 だから、アイルランド系の料理はアメリカの食文化に大した影響を及ぼさなかった。

2013-10-11 20:41:05
rusty@ @zodiac1213

アイルランド系移民が、子供時代の楽しい食卓やおいしい食べ物を思い出すとき、そこにあるのは故郷の料理ではなく、アメリカの、そこに取り込まれていった他国移民の料理であって、決してそれは故郷のジャガイモ料理ではないのだ。

2013-10-11 20:43:56
rusty@ @zodiac1213

食事や食べ物が、民族のアイデンティティや絆を確認する上で、全然重要じゃない、むしろ排除しにかかってる、という意味で、アイルランド系移民は、他の国からの移民と一線を画している。腹が膨れれば、自分の文化の料理じゃなくていいのだ。

2013-10-11 20:47:38
rusty@ @zodiac1213

で、サンホラだと教えていただいたお礼に、アイルランド系食文化について更なる補足。 強烈な大飢饉を経験し、故郷の食事は自分達の惨めな境遇の象徴なので、食えれば何でもいいよ位拘りがない代わりに、アイルランド系は酒にやたらこだわる。

2013-10-12 02:18:37
rusty@ @zodiac1213

で、他国移民が食事にアイデンティティを求め、民族の絆を深める場として食卓を選んだように、アイリッシュは酒と酒席にそれを求めた。 ところが、これには問題がいくつかあった。

2013-10-12 02:23:28
rusty@ @zodiac1213

一つは、酒は食事と違い、老若男女誰もが同じ物を食べる事が出来ない。酒場は男のコミュニティであって、そこに従業員以外の女や子供のいる場所はない。 もう一つは、食事をたらふく食っても大した害はないが、酒は飲み過ぎると健康に著しく悪く、酔う事でのトラブルも絶えない。

2013-10-12 02:27:27
rusty@ @zodiac1213

以上の理由から、アイリッシュが酒に文化的アイデンティティを見出すことは可能だった。 が、(他国移民が食卓で同朋意識を高めるような)同族移民同士での結束を強化する物、場としては、酒と酒席はプラス方面には寄与しなかった。

2013-10-12 02:31:30
rusty@ @zodiac1213

あと、ジャガイモ飢饉当時のアイルランド人農家は、自前で畑を持ってない、小作農ばっかりだった、というのも念頭に。つまり、土地代払って農業。だから、作物を口に出来ない。なので、ジャガイモ飢饉のとき、ジャガイモ食えなくて飢死にしそうな農民の隣に、小麦の山や丸々太った牛肉や豚肉がお船に。

2013-10-12 02:43:37
rusty@ @zodiac1213

あと、アメリカの食文化には殆ど影響を与えなかったアイルランド系だけど、アメリカにハロウインを持ち込んだのはカトリックであるアイルランド系です。

2013-10-12 02:51:36
rusty@ @zodiac1213

なので、サンホラさんという所の新曲が、ハロウインに合わせて、アイルランド系移民の人生の顛末を語った曲であるのは、ある意味当然なんではないかな。

2013-10-12 02:55:12

コメント

JBOYSOFT JunjiSuzuki @jboysoft 2013年10月30日
アイリッシュパブやブリティッシュパブにはいると毎回フィッシュ・アンド・チップスを食べるので、興味をもって面白く読みました。
0