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じゃがいもとかじゃがいもとかじゃがいもとか

20世紀ぐらいまでの食べ物の作り方 http://togetter.com/li/394794 こちらのまとめを作った時にまおゆうの話をちょくちょくみかけたので、 まおゆうにもでてくるジャガイモが史実ではどういうものだったか あとで追加訂正などするかも
歴史 農業史 ジャガイモ 食文化史 アンデス
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ぼろ太 @futaba_AFB
じゃがいもはもともとアンデス原産の作物で、これは中央アンデス高地が雨季と乾季に分かれていて冷涼な土地のため地下に養分を蓄える、すなわち芋を作る植物が多く、この特性が後々のじゃがいもが世界に広まる特性を手に入れた原因となってきます。
ぼろ太 @futaba_AFB
とはいえ、野生種のじゃがいもは毒が多く、芋もピンポン球大で小さく今食卓に登っている全ての野菜や穀物がそうであるように、じゃがいもが普及するにも栽培化と呼ばれる人の手による改変が行われました。
ぼろ太 @futaba_AFB
じゃがいものきた道の著者山本紀夫氏はじゃがいもが栽培化された過程を、アンデス高地に人が住み着いたことにより薪取りのための森林伐採、移動によってできた踏跡、蓄積された排泄物などによって、従来の生態系が変化し、さらにラクダを家畜化しリャマやアルパカを作り出す中で
ぼろ太 @futaba_AFB
人の管理下に置かれたこれらの家畜は糞尿を大量に残すことになり、糞尿が持つ高栄養分(この場合は窒素になります)に適応した植物が人間の生活圏の中で群生をはじめることになり、人間の生活に適応したこれらの雑草の中にじゃがいももあったのではないか?と述べています。
ぼろ太 @futaba_AFB
人間の生活に適応したといっても、まだこれらのジャガイモは栽培化の途中で芋の中にはソラニンという毒を持っており、アンデスではこの野生種のいもを毒抜きするために発達したであろう、技術が今も残っており
ぼろ太 @futaba_AFB
これはアンデス高地の1日の気温差が激しいことを利用した方法でジャガイモを均一に広げ、夜になると氷点下になって凍ったジャガイモが溶け出し、これを数日繰り返しブニョブニョになったジャガイモを踏んで水抜きするという方法で
ぼろ太 @futaba_AFB
ソラニンはじゃがいもの細胞の液胞に含まれているので、水抜きすることで毒抜きすることができ、さらに完走させることによってじゃがいもの水分が多く腐りやすく重いという欠点も解消することが可能になります。
ぼろ太 @futaba_AFB
製法は高野豆腐や棒寒天にそっくりで、現地ではチューニョと呼ばれ保存食として珍重されていたようです。 http://t.co/cTaNTypT
ぼろ太 @futaba_AFB
チューニョの製造風景はこんなかんじで、たまにテレビとかで見かけますよね。 http://t.co/0fXm6GCo
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ぼろ太 @futaba_AFB
でもって、今ではどうもスーパーでも売ってそうです。 http://t.co/FnP3PaWz
ぼろ太 @futaba_AFB
アンデス高地の住民たちはこうして野生種のじゃがいもを毒抜きしながら食用にすることで、シカやラクダを中心とした狩猟と自然採集をしていた生活から、作物の栽培化、野生動物の家畜化を徐々に勧め耕作と牧畜の生活へ移行したようです。
ぼろ太 @futaba_AFB
とはいえ、これらの話は紀元前のはるか昔の話でまだまだ研究が進められている途中なので、そういう説がある程度なのですが、とはいえじゃがいもの栽培化に成功したのは紀元前5000年頃と見られておりこれらによってアンデスの人たちは自給自足生活を可能にし定住化が初めて可能になったようです。
ぼろ太 @futaba_AFB
このように採集生活から農業を中心とした定住生活に移行するのを農業革命と呼ぶことがあり、これによって生活における余剰時間や余剰食料を手に入れ人口増や文化の発達を促したというのは、教科書によく乗っている話ですね
ぼろ太 @futaba_AFB
(まだ研究中でコンセンサスが取りきれているわけではないようですが)アンデス高地の農業革命が特異なのは、他の地域では小麦や稲などの穀類が中心的な役割を果たしたのと違い、アンデスではどうやらじゃがいもが中心的な役割を果たしたようです。
arabiannightbreed @a_nightbreed
@futaba_afb あと、アンデス高地の農業が特異なのは、大河が無い場所での農耕というのもあるかも。まあ、アステカもマヤも大河の無い場所で発達した農耕という意味では特異か
ぼろ太 @futaba_AFB
他の地域で穀類が農業革命の中心を担ったのは、小麦や稲どちらも重量あたり作付面積あたりのカロリーが高い作物でなおかつ乾燥させれば軽量で保存が長期にわたって可能だったからと考えられ、
ぼろ太 @futaba_AFB
.@a_nightbreed 大河が無い代わりに、湖からの灌漑利用した農業をやっていたようです。スカ・コリュで検索すると出てきます。これもすごいのですが、よくわからない所も多いので今回は触れませぬ
ぼろ太 @futaba_AFB
じゃがいもが他の地域で主食として近世まで広がらなかったのは、水分が多い事による貯蔵のしにくさと保存性の悪さのようです。
ぼろ太 @futaba_AFB
一方アンデスではティワナクなど高度4000m前後のほとんどの作物が育たない場所で都市が発達し、冷涼な土地でもよく生育するジャガイモが主食となり、温かい低地では灌漑と階段耕地でトウモロコシの栽培をしていたようです。 http://t.co/9ofOn34C
ぼろ太 @futaba_AFB
昔はトウモロコシが主食と考えられていたのですが、遺跡の発掘や人骨のコラーゲンから生前食べていたものを調べる技術の開発なので、どうもトウモロコシは主食と言うよりは宗教的な意味合いのあるハレの食材として使われていたようです。(チチャ酒などなど
ぼろ太 @futaba_AFB
そんなじゃがいもが世界に広がるきっかけになるのは、スペインによる中南米征服になるのですが、じゃがいもがヨーロッパに初めて輸入されたのは諸説あるなかでも1565年から1572年の間で最初は松露にそっくりなきのこの一種だと思われていたようです。
ぼろ太 @futaba_AFB
ちなみに松露ってこんなきのこだそうで、たしかに洗ってないジャガイモそっくりですね https://t.co/V3nCJoxb
ぼろ太 @futaba_AFB
というわけで、やっとここら辺から数百年かけて、まおゆうでのジャガイモの話が史実ではどうなったかという風になるのですよ(漫画1巻しかみてないですが
ぼろ太 @futaba_AFB
最初にじゃがいもが上陸したスペインでは実はあまりじゃがいもの栽培は活発にならなかったそうです。もともと冷涼な土地に適応したじゃがいもはスペインの日照時間が長く温かい土地には向かず、むしろトウモロコシのほうがスペイン、ギリシャイタリア、ユーゴなどヨーロッパ南部に広まったそうです
ぼろ太 @futaba_AFB
そもそもじゃがいものような食べ物に慣れ親しんでいなかったので、16世紀でも食用に食べさせている記録はちょくちょく有るようですが、実際のところ食べ物としてそもそもあまり見られていなかったようです。
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コメント

ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月14日
ここまででのはなしはジャガイモのきた道という本からです。 気が向いたら20世紀に入ってからの2つの大戦でのじゃがいものやくわりとか 日本での洋食の伝播とじゃがいもの普及とか、じゃがいも飢饉のくだりとか掘り下げたほうが良いでしょうから 調べられたら付け足します。
kawonasi @kawonasi4989 2013年1月15日
アンデスでは伝染病を防ぐ為に畑には複数の品種のイモを植えるなんて事を聞いた事があります。
kawonasi @kawonasi4989 2013年1月15日
意外な事にジャガイモにはビタミンCが豊富に含まれています。このビタミンCは果物に含まれているものとは違って熱に強く、加熱調理しても壊れ難いのが特徴です。また脂溶性ビタミンなのでバターを塗って食べると体に吸収されやすくなります。高カロリーですけど。
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月16日
kawonasi4989 kawonasi4989 おっしゃる通りでプラス休耕によって病害虫を防いでいますが、これは確実な収穫に特化した方法で現在では土地利用の非効率さや現金収入の手段になるほど、余剰がないため転換が考えられています。 病気がないから良い栽培法かとは一概に言えません。 あと栄養についても概ねおっしゃる通りですが、重量当たりのカロリーは小麦やこめほどではないため大量に食べる必要があり ここら辺がヨーロッパで食事の付け合わせとしてじゃがいも料理が発展した理由になったのかもしれません。
saebou @Cristoforou 2013年1月16日
ジャガイモ飢饉でアイルランドの人口が減少したことはアイルランドゲール語の使用人口減少と関わっていたはずですね。
kartis56 @kartis56 2013年1月17日
スカ・コリュと似た形、周囲に用水をめぐらして堀上る農法に、アステカのチナンパ、日本の堀り上げ田などがあって似たようなこと考えるものだなと。
kartis56 @kartis56 2013年1月17日
見た目として似てるのは松露でなく、白トリュフだと思います。別物です。
kartis56 @kartis56 2013年1月17日
kawonasi4989 病虫害がなくても、ナス科は連作障害が出やすいので品種を変えるだけの連作はだめです。
TENNOたまに謎狩 @XH834 2013年1月18日
futaba_AFB 芋のたぐいは総じてタンパク質が不足していて、穀物と違って単体摂取だけではやっていけない欠点がありますね。タンパク質を作る細菌と共生関係を作って芋だけで生活している人たちもいますが。あと、重量あたりのカロリー量は水分を多く含んでいるためでしょうね
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月19日
kartis56 ウィキペディアからの写真であれですが、松露がじゃがいもに似てないということは無いように思えますが、、、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Rhizopogon_rubescens.jpg 読んでいた本だと、ヨーロッパはイモ類を食べる習慣がなかったのでしばらくきのこと誤解されていたようです。
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月19日
kartis56 なので、自分たちが知っていたもので一番近いのが松露だったということではないでしょうか?トリュフが知られている地域とも限らないですし、本の翻訳の問題もあるかもしれないのでこれがとは言えませんが
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月19日
kartis56 あと、重箱の隅をつつくような話ですが、病虫害も連作障害の範囲に入りますよ。とはいえ品種を変えるだけではじゃがいもの連作障害は防ぎきれないので休耕するなり、ナス科以外の作物を育ててローテーションを組むのが必要になってきますね
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月19日
XH834 これもあとで付け足そうかと思ったのですが、例に上げているアイルランドでは牧畜との混合で足りない栄養素を補ってますね、植物食のみで生きていくのはビタミンB12の摂取がどうしても必要になってくるのと、他にも不足しがちな養分が出てくるので動物食も必要になってきますね
ぼろ太 @futaba_AFB 2013年1月19日
kawonasi4989 今の視点から見れば高カロリー食ではありますが、先進国でも必要なカロリーが隅々まで十二分に供給できるようになるのは第二次世界大戦が終わってからぐらいで戦前のコーラのポスターは高カロリーなのが売りだったぐらいですからね、なので当時バターでカロリーと栄養を補えるのはすごいメリットだと思います。
kawonasi @kawonasi4989 2013年1月19日
ジャガイモ飢饉Cristoforou私など浅学で「ジャガイモがヨーロッパの食糧危機を救い、安定した社会を作った要因だ」と思っていたので、ジャガイモのせいで飢饉が起きたというのは新鮮な知識でした。リスク分散というのは大変重要ですね。
たけやまちゅんたろう @takehito_chun 2013年1月22日
ジャガイモ大好きっ子なので、興味深く読ませてもらった/たしかに日本でのジャガイモの普及についても知りたい
kartis56 @kartis56 2013年1月28日
futaba_AFB 大きくキノコ類としては同じでも、松露とトリュフは近縁ではなく、種類が違うという意味です。西洋で松露を食用しているかどうかは知りません。
kartis56 @kartis56 2013年1月28日
futaba_AFB 病虫害を分けたのは、旧・新大陸間の移植で、病虫害を避けることができたために収量が上がる場合があるからです。ヨーロッパで作付するのであれば、ジャガイモの多品種間でのローテーションは連作回避として意味がありません。病虫害があればもちろん連作障害の被害は増えますよね。
arabiannightbreed @a_nightbreed 2013年5月7日
こなたま氏が語る『帝国ジャガイモ局』夜話 http://togetter.com/li/277058
*kiki* @polarstar0314 2015年8月30日
シェイクスピアだっけ?じゃがいもは媚薬の一種って考えられてたんだよね