『月夜のサアカス』でのメイド・ヴィクトリア朝・屋敷関連書籍の公開企画紹介

久我真樹 @kuga_spqr

『月夜のサアカス』での本棚配置完了。写真とコンテクストは帰宅後に。

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本日、秋葉原の『月夜のサアカス』にて、ヴィクトリア朝・屋敷・家事使用人関連の蔵書を展示する企画の準備をしてきました。あらためて、書店における「文脈棚」を作る難しさを感じ入る次第。

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本の持つテーマで並べるのは当然として、外観や大きさが揃っていないと本棚としてバランスが良くないという、「見た目」の問題もあったからです。

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具体的には、ヴィクトリア朝の見方を広げたとされる『もう一つのヴィクトリア時代　性と享楽の英国裏面史』と『ヴィクトリア朝の緋色の研究 』、『ヴィクトリア朝の下層社会』、そしてその影響を受けた『最初の刑事』を並べようと思ったのですが、1冊目だけは文庫サイズで微妙に合わず別棚へ。

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今回は4段の書棚をお借りしたので、段ごとでコンテクストを解説しようと思います。『月夜のサアカス』は平日は普通に近所の企業に勤める方々が来るお店なので、そういったところでの「強い興味を持たない方との接点作り」になれれば。

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あと、また書きますが、Fateの舞台でもおなじみ、Chatsworthの階段ホールを表紙とする今回のメイン書籍『英国貴族の館』の隣に、同屋敷の所有者たるDevonshire公爵家の公爵未亡人の著書・Chatsworthの紹介本を置いています。

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これにミットフォード家の本を持って行って重ねれば面白かったかもしれず。公爵未亡人はミットフォード家の六女です。ミットフォード家は日本含めてあちこちに広がるのでWW2前後の企画をできる実力があったらやってみたいですね……

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秋葉原のカフェ『月夜のサアカス』で2012/04/01から公開される私の蔵書の一部です。簡単な蔵書ラインナップの解説を行っていきます。 #英国メイド書架 http://t.co/IjsqjL74

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下段（4段目）から。中央に『ヴィクトリア朝時代のインターネット』を配し、左側が生活史、右側が裏面史・犯罪史的な本を集めました。日常生活を知りたい方はこの左側の箇所を。 #英国メイド書架

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コンテクスト的には、『自転車に乗る夏目漱石　百年前のロンドン』と、同書で私が存在を知った、この当時に渡英して画家として活動した牧野義雄の自伝やイラスト集を置きました。 #英国メイド書架

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生活史では『図説 ヴィクトリア時代 イギリスの田園生活誌』がとてもオススメです。カラー図版で田園風景が楽しめます。『ヴィクトリア朝万華鏡』も美術からヴィクトリア朝を見る一冊です。 #英国メイド書架

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中央部は『ヴィクトリア朝時代のインターネット』です。感想はここに書きました（http://t.co/18MEWuBe）が、普通の方がヴィクトリア朝を知る良い入り口になるのではないかと。 #英国メイド書架

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で、その横には世界名作関連として、『アリスの服が着たい―ヴィクトリア朝児童文学と子供服の誕生』と『少女小説から世界が見える』を。そして、児童文学と宮崎駿監督を繋ぐ『本へのとびら―岩波少年文庫を語る』です。 #英国メイド書架

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趣味でその横にポワロ、クリスティ関係を置きつつ、この辺からコンテクストを読んでいく『倒錯の偶像』『世紀末異貌』、『ヴィクトリア朝の緋色の研究 』、『ヴィクトリア朝の下層社会』、『最初の刑事』、『イギリス近代警察の誕生―ヴィクトリア朝ボビーの社会史』などを。 #英国メイド書架

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私はシャーロキアンではないのと、切り裂きジャック的なコンテクストもあまり強くないので、その辺りは今回の書棚に反映されていません。というところで、下段終了ですが、あと3段分は後ほど。 #英国メイド書架

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ちなみに上から1段目は新書・文庫・コミックスのサイズ、一番手に取りやすい2段目が家事使用人関連（左端に一部日本の女中資料）、3段目に大きめの本（屋敷・制服・ドラマ・ドキュメンタリー・ガイドブック）を配置しています。 #英国メイド書架

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あと、シールが付いている本がいくつかありますが、いわゆる図書館からの除籍本です。また、付箋やドッグイアが残っていても気にしないでくださひ。 #英国メイド書架

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さて再開。上から三段目（もっとも大きな棚）です。ここは中央に『英国貴族の館』、その表紙の屋敷Chatsworth繋がりで、真横に屋敷の所有者・Devonshire公爵家未亡人によるガイド本。そして右に向かってドラマ・ドキュメンタリー・屋敷本へ。 #英国メイド書架

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ドラマ『名探偵ポワロ』『シャーロック・ホームズの冒険』『8人の女たち』のガイド本。『8人の女たち』はフランスですが、エマニュエル・べアール様が神です。メイド関連映像の話も少し出ています。あと、現在大人気の『Downton Abbey』の副読本ですね。 #英国メイド書架

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『1900 HOUSE』『MANOR HOUSE』といったドキュメンタリーのガイド本、続いて、厩舎の歴史本『BRITISH STABLE』、大好きな建築家ロバート・アダムの『THE GENIUS OF ROBERT ADAM His Interior』。 #英国メイド書架

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多分、興味深い本としては次の2冊です。『LOST VICTORIAN BRITAIN』と『England's Lost Houses FROM THE ARCHIVES OF COUNTRY HOUSE』。どちらも、英国の失われた風景を記録した写真集です。 #英国メイド書架

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特に後者は、最近買ったのですが、カントリーハウスの衰退についてかなり詳しく、年単位での消滅数などもグラフで記されています。日本で接する資料の原典なのではないかと。 #英国メイド書架

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3段目の左側はやや錯綜していますが、19世紀の絵入り新聞とパンチ、そしてドレ画のイラスト集です。あと、『騎士道とジェントルマン』もヴィクトリア朝の騎士道、紳士道的なもののイメージと実態を描いたもので、絵画以上に興味深いのではないかと。 #英国メイド書架

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そして職業服の歴史本『WOMEN IN UNIFORM』『DRESSED FOR THE JOB』 『OCCUPATIONAL COSTUME IN ENGLAND 』の三冊。いずれも歴史的なメイド服が出てきます。三冊目は網羅的に職業を扱っていて、珍しいです。 #英国メイド書架

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あとはハロッズのカタログ『Victorian Shopping: Harrods 1895 Catalogue』、これもメイン本ですね。というところで半分が終了。 #英国メイド書架