「累積100mSv以下は安全」説はいつから語られはじめるのか?(2)―JCO臨界事故報道を見直す:『朝日新聞』
「●長期の追跡を主張 研究者ら/周辺住民の被ばく線量は大内さんの千分の一程度とみられる。とはいえ、何十年も先に晩発性障害が現れるかもしれない。原子力安全委員会も健康管理検討委員会(主査=長瀧重信・放射線影響研究所理事長)を設置し、住民の健康管理のあり方を議論している」(ibid.
2012-05-04 12:15:40「広島・長崎で被爆者医療にあたってきた研究者は「長期的な健康管理」の重要性を指摘している。/検討委での議論は、どの程度以上の被ばくの場合に長期的な健康管理が必要なのか、という点が中心だ。広島・長崎の被爆者調査や、国際放射線防護委員会(ICRP)の研究結果などを参考にしている」
2012-05-04 12:16:30「これまでのところ、五〇ミリシーベルト以上の被ばくの場合、疫学調査で、がんによるごくわずかな死亡の増加がみられ、将来にわたって健康状態を見守る必要があるという意見が強い。/しかし、より積極的な調査を求める声は根強い」(ibid.)
2012-05-04 12:16:54「茨城県東海村の臨界事故で放射線を浴びた周辺住民に身体的な影響が出る可能性は極めて小さい、とする原子力安全委員会の健康管理検討委員会(主査=長瀧重信・放射線影響研究所理事長)の中間報告が十四日、まとまった」(ibid.)
2012-05-04 12:20:05「検討委は、「今回の住民の被ばく線量では急性の身体的な影響はなく、発がんなどの長期的な(晩発)影響も検出されない」と結論づけた」(ibid.)
2012-05-04 12:20:45「ただし、多くの住民から健康への不安の声が上がっていることから、希望者に対しては、「日常的に健康な生活を過ごすための助言」をする意味で健康診断や健康相談を行うことが適切としている」(ibid.)
2012-05-04 12:20:55「累積100mSv以下は安全」説をさがして。/ 『朝日新聞』2000年02月01日朝刊「JCO事故で全村民の慰謝料請求 東海村の対策協議会=おわびあり」
2012-05-04 12:22:35「○健康診断の対象、今後207人に 対策本部/茨城県東海村のジェー・シー・オー(JCO)東海事業所の臨界事故で、科学技術庁の事故調査対策本部は三十一日、現場周辺にいたJCO社員や住民ら計四百三十九人の被ばく線量をまとめた」(ibid.)
2012-05-04 12:24:30「作業中に大量の放射線を浴びた三人のJCO社員以外には急性の健康影響がある人はおらず、発がんなどの長期的な影響も見分けられないだろう、としている。ただし、このうち二百七人の住民を、希望すれば年一回の健康診断を受けられるグループとし、健康不安の解消に努める」(ibid.)
2012-05-04 12:24:45「住民の最大被ばく線量は二一ミリシーベルト。この線量だと急性の健康被害はなく、将来被ばくによるがんができる可能性も極めて小さいという」(ibid.)
2012-05-04 12:25:02朝日はこれくらいか。読売に比べて健康影響についての専門家の談話が少ない印象がある。やはりあまり健康影響問題に深入りしたくなかったのではなかろうか。
2012-05-04 12:27:19