2012年5月27日 日本気象学会『放射性物質等の移流拡散問題 -モニタリング、予測、防災情報』実況まとめ。
#metsocj 環境研大原氏「不確実性の要因について。放出条件や気象の再現性、モデルの構造や沈着のパラメーターなどの要因がある。実際に放出量の時間変化にしても、例えばJAEAの結果とストールのものの違いもあるが、地域再現性を見ると前者のほうがよく反映されていると」
2012-05-27 14:05:06#metsocj 環境研大原氏「セシウム137沈着量の時間変化、例えば3月21日の8時を比較すると、JAEAとストールでは大きく異なる。またセシウム137の収支として求めると航空機モニタリングでの沈着量2.7ペタBqと比べ、JAEAは2.2、ストールは4.5ペタBqと差がある」
2012-05-27 14:07:19#metsocj 環境研大原氏「航空機モニタリングの結果との違い、沈着量割合で見ると陸上海上などでモデルごとに違いも出ている。湿性沈着のモデルの感度を見ると、W-SPEEDiのモデル、とCMAQのパラメータを変更したものでの違いもある」
2012-05-27 14:09:18#metsocj 環境研大原氏「またエアロゾルとして計算する以上粒径の設定も大きく影響する。環境研ではやや大きめだがKEKのとはまた異なる。ヨウ素131の粒子比率については実測とモデルで大きな乖離がある」
2012-05-27 14:10:19#metsocj 環境研大原氏「現在は大気中には殆ど無いが、今後はどのように移動していくかを予測するモデルの構築が重要になってくる」
2012-05-27 14:11:16#metsocj 質問「放出源の条件と継続時間について」環境研大原氏「放出は最下層で高度の影響を考えたが、鉛直方向の分布の影響は少ないと判明。時間変化も説明の通りでデータ上のメリハリが見られる(数時間継続と)逆推計の結果、一定の時間があるとの仮定になる」
2012-05-27 14:13:32#metsocj 質問「今回のものは一連の放出量の時系列を踏まえたものだが、とすると情報としては相当後になり実用的な問題が出るのでは」
2012-05-27 14:14:58#metsocj 環境研大原氏「確かに予測についてはデータが与えられないと、定性的なものは分かると。実際に直後では短期の予測が重要、それと長期的な予測とは異なるもの」
2012-05-27 14:15:42#metsocj 質問「一版には実用性が期待されることになる。その点をもっと強調するべきだと。発生源のデータがない限り、ということは社会では認知されてないと」
2012-05-27 14:16:21#metsocj 司会「非常に重要な問題。初期値が不明な状況下、再現実験についてはある程度の精度にしろ、防災情報としては初期値がないのは問題になると。後ほど議論をしたい」
2012-05-27 14:17:48#metsocj 質問「降水のデータはモデルのものか。実測値との違いは」環境研大原氏「時間変動、時空間的にははかなり再現されている。量については見てないが、全体的には過小気味だと」
2012-05-27 14:19:01#metsocj 筑波大恩田氏「もともと核実験由来のフォールアウトの移行について研究。例えば地中への移動にしても、土地での侵食の状況で分布に差が出てくる。重要になるのは、ある地域での蓄積量と物質の濃度の単位の扱い、実際に混乱も多くあった」
2012-05-27 14:24:44#metsocj 筑波大恩田氏「原発事故後、文科省は早期からモニタリングを実施。しかし当時の単位はBq/kgで濃度のもの。これは環境試料測定のマニュアルがあったが、緊急時が故に現場判断で5cmでそのまま計測していたと」
2012-05-27 14:25:56#metsocj 筑波大恩田氏「しかしながら、Bqkgという単位のために、初期については非常に高い値だとの報道も多く見られた。例えば今中助教が326万ベクレルの一方で山木先生は1200万ベクレルとチェルノブイリの20倍など出るなど、沈着量のデータ不足故の状況も」
2012-05-27 14:27:08#metsocj 筑波大恩田氏「また報道に限らず、IAEAと内閣府安全委での土壌値の見解について相違も発生していた。その後、IAEAからの政策提言を受け、また土壌の採取についても深度分布の方法でも伝わってない部分があった」
2012-05-27 14:28:46#metsocj 筑波大恩田氏「例えば川俣での調査結果、ヨウ素セシウム共に1cmで半分以上、5cmでほぼ全量と判明。ここから土壌サンプリングのプロットを5cmで十分と決定」
2012-05-27 14:29:23#metsocj 筑波大恩田氏「またサンプリング時の扱いについて、10kmメッシュのサンプリング結果でも1箇所で1計測のみだとデータの対称性に欠けてしまう。経験的には5つ以上行うと相応しくなってくる。また土の扱いもそのまま計測か袋で計測かで異なってくる」
2012-05-27 14:31:00#metsocj 筑波大恩田氏「更には土壌の撹拌の回数でも大きく異なり、100回程度とするプロトコルを定めた。値自体の信憑性も、従来から計測している機関は少ないことも影響し、IAEA444の標準試料での校正が必要に。しかし検疫のためIAEAから資料提供を受けている」
2012-05-27 14:33:15#metsocj 筑波大恩田氏「つまり正しい値を示すのは校正にプロセスを行なっていく必要がある。この結果土壌のサンプリングを2200箇所で行った。6月から実施し、Bq/平米でのデータが判明し、詳細な汚染分布が判明した。」
2012-05-27 14:34:47