そう。ずん子は時々、ずんだへの愛が暴走する日があるのです。 ずんだ餅が好きで好きで仕方がなくて、世の皆さんにもっともっとずんだ餅のことを知ってもらいたくて、時折豹変するずん子のもう一つの人格――それは――
2012-06-20 19:51:11町にはずん子の放った矢の残骸がそこかしこに残っています。やられた言霊たちは数知れず。イタコ姉さまが必死に彼女を説得しているかたわらで、きりたんは、敬愛する姉の豹変を複雑な気持ち――いえ、「気ずんだ持ち」で眺めることしかできません。
2012-06-20 19:52:06足りない……もっと、もっと効果的なもの……。ずんだ餅に風格を与え、ブランドにしてしまうような決定的な言葉はないのでしょうか……(`ω´)(キリッ
2012-06-20 19:52:20『ずん子ちゃん! もうやめるんだにゃあ!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 私は全国の倉持さん代表だにゃ! 倉ずんだ持さんなんかにされたらどうやって印鑑の円の中に文字を収めればいいんだにゃあ!』
2012-06-20 19:52:34うふふふふ。ずんだの名を冠することができるのです。むしろ光栄じゃないですか(〃ω〃)!(キリッ このまま教科書にも「ずんだもち」の響きを増やしていけば……いずれは……。 ……はっ! そうです!∑(・ω・ノ)ノ!
2012-06-20 19:53:19代わる代わる口寄せを行ってずんだ被害者の言霊を呼び出すイタコ姉さまでしたが、ずん子は聞く耳を持ちませ……ではなく、「ずんだ持ち」ません。 風を受け流す柳のように、彼らの訴えを却下していたずん子。しかし――ふと、弦を引く彼女の腕が止まりました。
2012-06-20 19:53:34ちゅ、ちゅぃ……(゚´ω`゚) 分かったですわ……ごめんなさいですわ、家ずんだ持さん。゚(PД`q*)゚。 ちゅっちゅっと参上! 藤原道長さぁ~ん!!
2012-06-20 19:54:35有無を言わせぬずん子の威圧感の前では、家ずんだ持さんとイタコ姉さまに拒否権はありませんでした。 彼女は両腕を天に高く突き上げると、忍風戦隊ハ○ケンジャーのOPのように、ヤケクソになって叫びます。
2012-06-20 19:54:53――効果は、すぐに現れました。 イタコ姉さまの動きが平安貴族のようにのんびりになり、恰幅が良さそうな表情へと変化していったのです。 ――とはいっても、額に冷や汗を浮かべたままでしたが。
2012-06-20 19:55:06『……え、え~っと、儂に何か用かにゃあ……? え(*`ロ´ノ)ノ!?用がない? あははそれはよかった。じゃ、用がないにゃら儂はさっそく帰らせてもらうにゃ』
2012-06-20 19:55:22(――露骨に怯えてますね……。ここに来る前に知ってたんでしょうか。 まあ、偉人さんネットワークにも被害者がたくさんいますから……ズンダモーチァルトさんとか)
2012-06-20 19:55:38どこから噂を聞きつけたのか、降霊するやいなや、即座に背中を向けて逃げ出そうとする道長さんでしたが、今のずん子から逃げられるべくもありません。彼女は、あっさりとイタコ姉さまの細い肩をつかまえて、道長さんを無理矢理自分の方へと向き直らせます。 そして、ずいっと顔を寄せると――。
2012-06-20 19:55:54……道長さん。あなたは話が分かる人だと聞きました。だから教科書の文字にずんだを射ずに、こうしてお呼びしたのです(`ω´)(キリッ
2012-06-20 19:56:08(――もはや口調がめちゃくちゃですね……。語尾が「にゃあ」で統一されていますから、口寄せ自体は成功しているのでしょうけど)
2012-06-20 19:56:43