ハートネットTV「シリーズ貧困拡大社会 File.6 若い世代を襲う“住まいの貧困”」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk
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冒頭のVTR
<ナレーション> 日本に急速に広がる貧困について、1年にわたって考える「シリーズ貧困拡大社会」。6月は住まいの貧困問題を見つめます。きのう』取材したのは、家を失い公園で眠ることさえできず、夜の街をさまよい歩く男性。
2012-06-20 14:54:03<ナレーション> 就職活動をしても住所がないため、安定した仕事に就くのは難しく、路上生活から抜け出せずにいました。 きょうは日本社会で、家を失うリスクが広がっている実態に迫ります。
2012-06-20 14:58:29<ナレーション> 雇用環境が悪化し家賃を滞納せざるをえない人が増えるなか、悪質な手口で追い出しを迫る違法な行為が相次いでいます。家を失った人たちのためのアパートを運営しようと立ちあがった民間の支援団体。不動産業者に物件を紹介してもらおうと協力を求めましたが対応は冷たいものでした。
2012-06-20 15:02:04ここからスタジオです
山田賢治アナ:シリーズ貧困拡大社会、今月は住まいの貧困についてお送りしています。ゲストは昨日に引き続き、漫画家の倉田真由美さん。そして反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんです。よろしくお願いします。
2012-06-20 15:09:28倉田:(家が)いったんなくなると、いろんな選択肢がこんなにも狭まってしまうんだっていう…見てて、自分でもいったんこうなってしまったら、どうなるんだろうと見当もつかないくらい…本当に怖くなりましたね。
2012-06-20 15:14:29湯浅:病気とかだと、生きてるうちに何度か病気をするので想像がつくんですけど…家がある人にとって、家があることが当たり前のことなので、(家が)ないっていう状態は想像できないんですよね。そうすると、その大変さがわからないので…そこを何とかしようとはなりづらい。
2012-06-20 15:19:43山田:今日はそうした住まいの貧困が広がっている、背景と対策について考えていきます。まずはこちらをご覧ください。これは住まいの不安定さを表しています。昨日は家がない状態に置かれた人の状況について見てきたんですが、
2012-06-20 15:27:19山田:今日は家がある人、なかでも今増えているとされるのが…家はあるんですが、居住権が侵害されやすい状態にある人たちです。最近、家賃を滞納して部屋から立ち退きを迫られるなど、家を失うリスクが高まっているとされています。その実態を取材しました。
2012-06-20 15:30:56VTRが流れます
<ナレーション> 5月、番組のディレクターのもとに取材していた男性から緊急の電話が入り、本人に事情を聴くことにしました。38歳の森田裕介さんです。アパートに帰宅したところ、カギが開かず部屋に入れなくなっていたというのです。
2012-06-20 15:35:23<ナレーション> 森田さんは大学を卒業したあと、自動車リースの会社で正社員として働いていましたが、不況の影響で4年前に仕事を失いました。その後は個人営業で自動車を販売してなんとかしのいできましたが、最近は車が売れず、この2か月の収入はわずか10万円。
2012-06-20 15:42:15森田:こんな感じ。鍵がかかってる状態なんです。なかなか…ちょっといま、気が動転している状態ではあります。私もこういう状況が、実は初めてなので。どうしていいのかわからない状態なんですね。
2012-06-20 15:47:32<ナレーション> 森田さんのケースのように家賃の滞納を理由に、一方的に立ち退きを迫る行為は違法だとされています。経済不況の影響で家賃を滞納する人が増えるなか、違法な追い出しが広がっていると、危機感を募らせているのが弁護士の林治さんです。
2012-06-20 15:54:45<ナレーション> 被害者の一人が、追い出しを迫られた時の様子を録音していました。「この野郎、バカ野郎、家賃払え、家賃。全部荷物捨ててやるまらな。金払う気ねえんだったら今晩出ていけ、この野郎」
2012-06-20 15:59:09