【国際刑事裁判所】ニュルンベルク裁判から66年:国際軍事裁判を経てICCを巡ってドイツと日本が辿った対照的な軌跡
- tkatsumi06j
- 9062
- 22
- 2
- 85
[総括]上。国際司法の発展と確立の貢献において、第二次大戦で枢軸国として軍事裁判によって裁かれた日本とドイツは戦後、対照的な道を歩んできた。両国とも軍事裁判の結果を受託したが、ドイツは国際原則確立の立役者となり、早期に国際刑事裁判所ICCに加盟し、現在も制度確立に邁進している。
2012-10-01 11:39:48[総括]中。一方、同様に軍事裁判の結果を受託した日本は、国際刑事裁判所ICCに加入するまでにドイツに7年の遅れをとり、国内で国際人道上の重大犯罪を訴追可能にする措置も、ICCに関する協力法体系の構築も、新たな管轄犯罪として採択された侵略犯罪に関する批准手続きも進めていない。
2012-10-01 11:42:47[総括]下。旧枢軸国の日独両国の対照的な姿勢が戦後処理の観点から語られることは多い。だが真に対照的なのは、裁判結果の受託だけでなく犯罪の再発防止のための司法体制を構築する姿勢である。日本が真に国際法治に貢献する意思があるのならば行動によって明確にこれを示さなければならない。(了)
2012-10-01 11:50:57補足:日本の最新の動き
このような中、日本政府は国際刑事裁判所ICC設立10周年を記念する国際シンポを開催する。裁判官の輩出など国際影響力の拡大努力には余念がないが、国際法治の確立に関する実質的な貢献を行っていない日本がこの場で何を述べるのか興味深いところである。http://t.co/2DDL55ir
2012-10-01 11:58:20補足:ドイツの最新の動き
【侵略犯罪なう】国際刑事裁判所ローマ規程の侵略犯罪に関する改正条項について、6月に入ってドイツ、ボツワナ、ノルウェーがそれぞれ批准していたことがわかりました。これにより批准国は8カ国となり、残り22カ国で改正は発効します。 http://t.co/iJfQeRGeQB
2013-06-14 00:30:52【侵略犯罪なう】この中で、戦後国連憲章において「旧敵国」とされたドイツの批准は大きな意味を持ちます。一般に「敵国条項」は死文化されたとされていますが、憲章は改正されていません。したがって「旧敵国」であるドイツが侵略犯罪の管轄権に服することを締約することには深い意味があるのです。
2013-06-14 00:34:18【侵略犯罪なう】尚、同じく国連憲章上の「旧敵国」である日本は、総理大臣が「侵略の定義は確定していない」と公言する状況なので、政府の中で相当な方針転換が行われないかぎり、安倍内閣下で「旧敵国」として改正条項に批准し国際刑事裁判所の管轄権に服することを宣することはほぼないでしょう。
2013-06-14 00:37:45【侵略犯罪なう】再掲「日本が二度と再び、たとえ国防軍を保持しても「侵略戦争」の計画・準備・着手・実行に荷担しないことを国際社会に誓約するのならば、国際刑事裁判所ローマ規程の侵略犯罪に関する改正条項に批准することを談話で表明すればいい。これほど説得力のある「行動」はないだろう。」
2013-06-14 00:41:31