ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード #5
ニンジャスレイヤーはフィルギアを見た。フィルギアはパイプ椅子をガタガタ鳴らして仰け反り、笑った。「ハッハハハハハ!あれがケンザ=サンだってのかい!あのイカレたスピードフリーク……ヒヒヒヒ……アンタがあのチカチカ光るLEDやら、ボディやら、誂えたのかい……!」47
2012-11-14 15:33:14「どこに居るのだ!彼は!」イノエが血相を変えてフィルギアに詰め寄った。フィルギアは笑い続ける。「ハハハハハ……ヒヒヒヒ……知らねえ、今は知らねえ……ヒヒヒヒ……あれがそうか……たいした野郎だったよ……」「回収しないと!彼は、彼はどうしている!?メンテナンスも無しで!」 48
2012-11-14 15:35:50「ああ、ああ、これでサークル・シマナガシの無実が証明できたぜニンジャスレイヤー=サン」フィルギアは笑い涙を拭い、「傑作だな。ニンジャは殺されたかと思いきや、このオッサンに助けられて、夜な夜なルート808をカッ飛ばすスピードデーモンになった……都市伝説は本物の伝説になったんだ」49
2012-11-14 15:40:55「自我科通いのニンジャだと?」ニンジャスレイヤーが呟いた。「オムラのテストパイロットとはどんなものだ?」「自我科?」イノエが目を瞬いた。フィルギアは苦笑し、首を振った。「キマりまくって、出て行っちまったッて事だろ……」「自我科」イノエの額を脂汗が流れ落ちた。「それは……」 50
2012-11-14 15:48:02「俺にも使えるクスリ、あるかな……」フィルギアはフラフラと手術台の方へ歩いて行く。イノエは呻いた。「サイバネティクスによる処置はうまくいったんだ。いった筈なんだ」「……」ニンジャスレイヤーは目を閉じた。フィルギアはニンジャスレイヤーに問う。「で、どうすンだい。この後」 51
2012-11-14 16:10:21「当然、ケンザ=サンを……クロームドルフィンを追う」「まあそうだよなァ」とフィルギア。「そいつ自身の脳はもう負荷限界でチーズかもしれないが、殺し損ねたニンジャが走ってるッてんなら、追っ手はまだまだ湧くよな」意地悪く笑い、「そいつら殺してマカナ=サンの仇討ちにすりゃァ、落着だ」52
2012-11-14 16:17:07ニンジャスレイヤーはフィルギアを見た。フィルギアは首を傾げて見せた。「何だい、何か間違った事、言ったかい……」「……」「きっと派手なお祭りが待ってるぜ、頑張ろうぜ……ヒヒヒヒ……」 53
2012-11-14 16:41:13