「葬室からの励と責~イット・カムズ・レイド」 #2
- hosidukuyo
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「…では、改めましてこれより観崎・源瀬チーム対浅空チームの試合を開始します。両者出撃待機スペースに…既にいますね。それでは試合…」湊が腕を上げ、「スタート!」振り下ろす!次の瞬間、10m程のブース中央で両者が衝突!ビートの跳躍回し蹴りが、球体上のジョーカーを狙う!跳躍回避! 96
2013-01-05 16:56:42同時にジョーカーは口から舌のようなものを伸ばしていた。その舌は智明側陣地へ接触固着!更に球の回転に合わせ跳躍、その舌―ワイヤーを引き戻しつつ、ビートの背後を取る。ビートはすぐに反転…はしない。ワイヤー射出口が開くと同時に球を蹴って勇矢側陣地に跳躍していた。そして着地。 97
2013-01-05 17:10:23互いに敵陣に背を向けて向かい合う状態だ。これは操作が難解!勇矢は機体カメラと目視の併用、隆光はカメラと片耳イヤホン、素のもう片耳のみを頼りにしているとはいえ、それでも感覚は掴みづらい。加えてルール上手出しはされないとは言え、敵陣に背を向けるということの精神的な圧迫も大きい。 98
2013-01-05 17:15:15カメラによる臨場感がその圧迫に拍車をかける。操縦者にとっての機体カメラは精密操作の観点では大いに役立つが、こういう面では妨げともなるのだ。そのまま1分程、互いに位置を微調整しながら睨み合いが続いた。部員達が固唾を飲んでそれを見守る。 99
2013-01-05 17:16:38戦闘中の3人を含む全員が、この最初の一合で両者のレベルの高さを改めて実感していた。全員が大会や記録映像で彼ら3人の過去の戦いを見てはいた。直接戦った者もいる。だが映像と違うのは勿論、大会でも間近では見られない為、やはり迫力・気迫というものが違った。 100
2013-01-05 17:16:56―それは偶然だったのか、それとも両者ないし片方の意図によるものか。誰かの息を呑む音に合わせて、両者が再び動いた――――― 101
2013-01-05 17:19:17―ミストルティン編 3話 「葬室からの励と責~イット・カムズ・レイド」 #2 終わり #3 に続く。
2013-01-05 17:19:32