遠藤卓司先生、フェイズ制とシーン制について語る

トーキョーN◎VAやアルシャード、サイキックハーツRPGのゲームデザイナー、遠藤卓司先生( @takujiendo )の語るフェイズ制やシーン制の成り立ちについて
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遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE ここで重要視されるのがシーンという概念です。この概念自体は前述のTORGやホワイトウルフ社のストーリーテラーシリーズなどですでに使用されていました。これを物語単位として採用しようという発想はありました。

2013-01-16 23:04:02
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE ここで、GMのリソースを振り分ける単位として活用されることになったのです。ここでちょっと恥ずかしい話ですが、トーキョーN◎VA-Rを作成する前に作った天羅万象は……ターン制のゲームでした……。

2013-01-16 23:05:24
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE つまり、プレイヤーAが発言している間はGMはプレイヤーAにかかり切りになり、それが終わるとBという感じでしてまさにプレイヤーターン制のゲーム。で、シーン概念はなかったので、その振り分けがGM個人のバランス感覚にすべてゆだねられていたのです。

2013-01-16 23:12:32
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE ご想像の通り、発言数が多く、発言力が高い者が強いゲームになりました。うっかりするとプレイヤーが1時間くらい軽く放置されるという事態に……こりゃダメだ。そんで、リソース配分を行なうルールとしてシーンが活用されることになりました。

2013-01-16 23:17:18
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE このGMのリソース配分としてのシーンについては、シーン制が活用され始めるとGMの想定とシーンの主役がずれるコミュニケーション強者がシーンを持ってしまうぞ! という事態が発生して、その後、シーンプレイヤーというルールが生まれるに至ります。

2013-01-16 23:21:23

遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE さて、シーンといえば、特徴として登場判定というものがあるのですが、これがなぜ、生まれたの? という話に移っていきましょう。

2013-01-16 23:23:27
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE それまでのゲームでは、誰がいるのか、ではなく誰がいないのかということが物語の流れで何となく決まっていました。

2013-01-16 23:26:44
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE なぜそうなったかというと、その場にいることを明示すると不利になるからです。だってトラブルに巻き込まれるじゃないですか? トラブルは死に繋がるリスクです。リスクは避けるべき、そうでしょう? 

2013-01-16 23:33:51
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE でもゲームに参加できないのはつまらない、だからなんとなくいることにしておいて、必要に応じてうまいことやって美味しい所だけ持って行きたい。まぁ、そんな思惑があったわけです。

2013-01-16 23:34:01
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE それ、カッコ悪くねーか? まぁ、自分はそう考えて、誰がいるのかを明確にするためのルールを設定しました。これでキャストの誰にGMが時間というリソースを注力するのかを見えるようになったわけです。

2013-01-16 23:36:59
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE これで、シーンはゲーム内時間単位であり、演出単位になったのです。GMが自身のリソースを誰に注入しているのかを明示して、登場していないPCに次のシーンを“回す”という発想が生まれました。

2013-01-16 23:45:16
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE ある意味でプレイヤーターン制をさらにすすめて、全体にそれで切ることでバランスを取れるようにしたわけですね。

2013-01-16 23:47:50
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE それでも、初期のN◎VA-Rの頃はシーンに登場しないキャストをどうするかということについて腐心したものであります。シーン登場回数が経験点になったりね!

2013-01-16 23:50:41

遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE これがフェイズ制とシーン(主に登場判定)のあらましであります。長い間おつきあいありがとうございました。ここまでで聞いておきたいことありますか? 全部に答えるとは約束できませんが解説できることは説明しましょう。

2013-01-16 23:53:19
林啓太 @keita_hayashi

最近のFEARのシステムでシーン登場回数のチェックがなくなったのは、シーンへの登場・非登場がリソースであるということが、比較的浸透してきたという結果なのかなぁ。

2013-01-16 23:55:10
遠藤卓司@東京 @takujiendo

@keita_hayashi 登場するのが普通になったと判断しました。つまり、推奨(するべき)行動から外れたのです。

2013-01-16 23:56:34

요비+ヨビ @yobi3

@takujiendo よろしければ、シーン制におけるシーンプレイヤーの重要性についてお聞きしてもよろしいでしょうか? シーンプレイヤーと言う概念はそのシーン中の中心と自分は理解していますが、時として曖昧になったりします。なにか指針があればお聞きしたいです。

2013-01-16 23:59:42
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE 了解しました。「シーン制におけるシーンプレイヤーの重要性」ですね。

2013-01-17 00:02:02
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE シーンプレイヤーという概念はそのシーン中の中心、主役です。これはシーンプレイヤーが退場するとそのままシーンが終了することからも明らかですね。でも、質問者の方も書かれていますが、時に曖昧になります。具体的には、物語が進行する中盤以降は曖昧になります。

2013-01-17 00:05:16
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE これは、その段階になると、PCたちがパーティ状態になっていること(を期待していること)が多いためです。そうなると杓子定規に運用しないで、セッション全体で焦点の当たるキャラクター(たとえばPC①)に焦点を集めた方が展開がスムーズになることも多いでしょう。

2013-01-17 00:08:21
遠藤卓司@東京 @takujiendo

#TRPG_PHASE そういう状態になっていたら、無理にシーンプレイヤーを適用せずに、その場に合わせて柔軟に対応してください。あとは、そのPCから焦点を外す理由にシーンプレイヤーを使うことができるでしょう。

2013-01-17 00:12:51
요비+ヨビ @yobi3

@takujiendo とても勉強になりました。シーンプレイヤーの役割も明確に教えていただき、自分の中でも納得しております。ありがとうございます!

2013-01-17 00:16:01