作者の「思惑」が透けて見えない「キャラクター」の作り方@榊一郎
- yukiminagawa
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キャラクターの話。昨日の続きというか詳解というか。(途中途切れるかもしれませんが、気長に見てください)
2010-08-29 15:52:20ラノベはキャラ小説なんて言われる様に、キャラクターの魅力が占める比重が多きい訳ですが。このキャラクターの作り方によってラノベの出来不出来が大きく左右される事も少なくない訳で。
2010-08-29 15:53:56ある意味で、「特にひねってない様な単純な筋と世界観」でも魅力的で特徴的なキャラが織りなすと途端に面白く見えてしまう事が多々ある訳で。
2010-08-29 15:54:39というか、私はあまり、ぶっ飛んだキャラや個性がこぼれ落ちる様なキャラ作れる方じゃないので、「過不足無くそれなりに整合性のとれたキャラ」=「皮相的だったり記号的なだけ、じゃないキャラ」の作り方、の話になりますが。
2010-08-29 15:56:37そもそも以前引き合いに出した「全ては物語に奉仕する」という考え方でいけば、物語を読者に提示する上で必要なツールの一つな訳ですよね、キャラって。
2010-08-29 15:58:14(逆にキャラから作る場合もある訳ですが、その場合は後から世界観やあらすじをキャラに合わせる作業になるのでまた別ね)
2010-08-29 15:59:01だとすると、特定のテーマなりあらすじなり世界観なりを前提に、そこに求められるキャラクターを作っていく、というのが基本。
2010-08-29 15:59:50ポリフォニカを例にとりましょか。あれのコーティカルテは、ぶっちゃけ、ツンデレツンデレ言われてますが、作者自身にツンデレキャラ描いていた意識はあんまり無いんですよね。後で言われて気付いた位で。
2010-08-29 16:00:30元々、「神曲楽士と精霊が居る世界」という大前提があって。「精霊ってなんぞや」みたいな事を設定していた際に、「全ての精霊の始祖」みたいなのを設定すると面白い――もっといえばソレをヒロインにすると、物語が必然的に世界規模の話になってスケール感でるなあ、という認識が最初にあり。
2010-08-29 16:01:51「じゃあ、物凄く旧い精霊だけど、可愛い女の子にしようか」と至極オーソドックスな設定にまず落ち着きます。
2010-08-29 16:02:52ここで、一つ考えるべきなのは、「その凄く旧い、世界最初の精霊」である事の特徴を、どう言動の中に出すか、です。
2010-08-29 16:03:31真面目に、かつリアルさ優先で考えた場合、個人的には何万年も生きている「人格」は色々摩耗して「むしろ感情も何も無い機械みたいになるんじゃないか?」という認識があるんですが、まあ、この場合、ヒロインに置くと、物語が転がしにくい。
2010-08-29 16:05:01積極性が無いというか。勿論、代わりに主人公に積極性があれば良い(あるいは状況が無理矢理物語を動かす)訳ですが、主人公を「神曲楽士の卵」と先に設定していたものですから、あまり積極性を全面に押し出しすぎると、あまり魅力的にならんかな、と判断。
2010-08-29 16:06:42ついでに言うと熱血系は最近はやらないし、芸術家で熱血系ってのもなんか違う気がして。
2010-08-29 16:07:25ついでに言うと、フォロンは「キネティック・ノベル」がギャルゲ-の延長と受け止められる可能性が高い事も意識していた為、出来るだけ特徴の無いキャラクターにしようという考え方がありました。
2010-08-29 16:08:39物語を転がす意味では、やはりフォロンを振り回す積極性をヒロインに求めたい。その場合には「歳経た精霊」という言葉からやはり「傲慢」という言葉が馴染みやすい。「なんじゃこのがきんちょ偉そうに」「いや実際偉いっていうか、ものすごい歳なんよ?」的な。
2010-08-29 16:10:06ちなみに「歳を経た」を「傲慢」「強気」にしたのは、むしろ「物わかりが良い」とかそういう方向に繋いでいくと、そもそも作中の最も美味しい要素の一つである処の、ラブコメ要素がすぐに消えてしまいそうな気がして。
2010-08-29 16:12:04むしろドタバタさせる為には自己主張が強い方が、口げんかだの、暴走だののネタに困らないだろうな、という判断。
2010-08-29 16:12:42ぶっちゃけ、元々コーティカルテには発想の元ネタになったモデルが居ます。 「天地無用」の魎呼。
2010-08-29 16:14:28何となく「ものっっそい歳経た、強気で、でも何処か可愛いキャラ」というと、ぱっと出てきたのは彼女だった訳ですね。
2010-08-29 16:15:13