Rowdyさんによる「クローズアップ東北…【子供たちのために福島へ~“自主避難者”はいま~】」
- LitoSnowfield
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放射能の影響がなくなるのに何十年、あるいは何千年もかかる長期災害であること。更に、その被災状況がよく見えない、見えない災害であることが大きい。」「それに加えて国や専門家への信頼へも“メルトダウン”が起きてしまったということが自主避難者を生んだ。」
2013-03-16 14:21:07キャスター「なぜ信頼へのメルトダウンとは何?」 山中教授「実際の汚染状況と違ったところでその線引きがされてしまった。更にその線引きがやり変えられようとしている。状況は変わっていないのに。」 しかも日本中どこにもない【20mSv】に達してもイイという専門家がいる。
2013-03-16 14:23:14「この中でお母さん方は子供を守る為に、自ら判断せざるを得ない状況に追い込まれた。そこで避難をする人々、いわゆる“自主避難”をしてしまう一方、福島に残った人々も(内緒で)福島県外から食材を取り寄せたり、“内なる線引き”をしてしまう等、そこでいろんな線引きをしてしまった。」
2013-03-16 14:24:33「そこに大きな人因災害の大きな原因がある。」 キャスター「そこで忘れてはいけないのは、自主避難した人も、福島に残った人も同じ悩みを抱えてしまっている。」
2013-03-16 14:25:20キャスター「子供のためを思って福島県外へ自主避難を決めた人。同じ様に子供の事を考えて福島県内で暮らす選択肢を選んだ人。その選択の違いから福島に戻った母親たちの間からも新たな不安が生まれている。」 ここで休憩します。
2013-03-16 14:26:39~選択の違いが生んだ見えない壁~ ナレーション「福島市で暮らす、30代の母親。原発事故のあと、子供を連れて県外へ避難。しかし、子供が「福島へ帰りたい」と訴えたため、去年福島に戻った。」
2013-03-16 17:40:28福島へ戻った母親「避難して戻ってきたときに、例えば近くのスーパーに行ってたまたま(知り合い)に会って、どんな反応をされるんだろうと考えると(ちょっと)怖くって、自分の中での罪悪感とか後ろめたい気持ちが、悪いことをしたわけじゃないんだけど、
2013-03-16 15:11:00そういう気持ちがあったので、もとどおりにみんなが“おかえり”と言ってくれるかどうか不安でした。」ナレーション「この母親が、福島にとどまった人に会うことに不安を覚えるようになったのには、ある出来事があった。」
2013-03-16 15:11:58「2年前、県外へ避難すると親しい友人へ告げたとき、意外な答えがかえってきたのだ。」福島へ戻った母親「その時に“避難することにしたよ”と言ったときに、“はぁ?本当に真面目にそんなこと言ってるの?”みたいな感じだった。
2013-03-16 15:12:36そのときにずばり“家族がばらばらに住むなんて、私は絶対に信じられない”と言われてしまった。」「一番頼っていた友達だったので」 ナレーション「この母親は、今もこの親友に会えなくなったままだ。2年前、別々の選択をしたことで、心に見えない壁を作ってしまったのだ。」
2013-03-16 15:14:31「福島にとどまった人たちと語り合いたい」先月、避難先から戻ってきた母親たちがあるグループを作った。メンバーの1人Sさんです。福島に戻った母親たちが、お互いの悩みを打ち明け、情報を交換することで心の負担をやわらげたい。
2013-03-16 15:17:11さらに、今後同じ悩みを抱えながらも戻ってくる自主避難者たちの“受け皿”となりたい。と考えたのです。実はSさん自身も、自主的に避難した母親だった。原発事故のあと、2人の息子と山形市へ避難した。しかし、子供が父親と一緒の生活を望んだため、去年秋、福島市へ戻ってきたのです。
2013-03-16 15:17:43その後、Sさんの下には避難を続ける母親たちからの相談のメールが次々と寄せられるようになった。相談内容は除染の進み具合や学校の様子、そしてもっとも多いのが母親自身が元のコミュニティに馴染むことができるのか?というもの。」
2013-03-16 15:19:27Sさん「避難してきて戻ってきたお母さんたちが、そこで同じ仲間を見つけて集まるのは安心感を得られていいことだと思うが、それだけでは何も始まらなくて、福島に残って頑張っていたお母さんたちとこれから一緒に歩んでいかなければいけないと思う。」
2013-03-16 15:21:27ナレーション「先月下旬、Sさんたちは福島にとどまった母親たちの食の安全性などについて話し合う交流会に加えてもらうことにした。会の後半、すこしずつたがいの思いを打ち明ける様になっていった。」
2013-03-16 15:23:34Sさん「1回出ちゃってるから、出ちゃったことに対して自分で壁を作っている部分はあるよね」福島にとどまった母親「(福島から)出ていけない理由があったし」 ナレーション「自ら歩み寄り、対話を続ける事で、いつかもいっと本音で話し合える日がくるとSさんは信じています。」
2013-03-16 15:24:22Sさん「立場は同じ、母親として子供をこれから守っていかなくちゃいけない、育てていかなくゃちゃいけないという気持ちは一緒なので、 その隙間を埋める作業を少しずつやっていけたらなーって思いました。」 VTR終了、スタジオに戻る。 休憩します。
2013-03-16 15:27:02再開 キャスター「Sさんたち、大きな一歩を踏み出したわけですけども、あの~(記者)さん、こうした“見えない壁”って感じている人は多いのでしょうか? 記者「こうした避難者たちの心の内を聞くような、大掛かりな調査は今のところ行われていないんです。
2013-03-16 17:18:00ただ、NHKが行ったアンケート調査で、地元に戻りにくい理由を訪ねたところ、 その結果、放射線への不安に次いで放射線に対する認識の温度差や、避難した後ろめたさがあるという答えが寄せられました。」
2013-03-16 17:18:52キャスター「後ろめたさですか。」 記者「はい、で、ですね、避難してしまったということに対してですね。取材した母親の中には“友人に内緒で避難している”という人や、親せきに“まだ避難しているのか?”と言われて、やはり壁を感じているという人もいるんですね。
2013-03-16 17:19:25ただ、VTRでご紹介させていただいたSさん自身は戻ってきた時に友人に暖かく迎え入れてくれたという事で、個人にとってやはり事情は異なるようなんですね。1つ言えるのは、やはり福島から避難した人もとどまった人も皆子供を守りたいという気持ちは同じなんだということですね。
2013-03-16 17:20:08なので、どのような選択をしたか?間違っているのか?正しいか?ってことは言えないと思うんです。」取材した福島の人たちは原発事故のあとに壁が生じてしまったりとか、ときには人間関係で傷ついてしまったとか、っていう事がとても辛いと言っていました。」
2013-03-16 17:20:57キャスター「まぁ山中さんね、こうした問題に対して、解決するためには何が必要なんですか?」 山中教授「そうですね、これまでの災害は道路や橋やインフラを復興したら、そこで人が戻ってくる。ハードが中心だったんですね。
2013-03-16 17:21:34