井手口彰典『ネットワーク・ミュージッキング』について云々
- yaoki_dokidoki
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参考までに
会話
予読がどうしていいかわからないな。目次読む習慣があまりないからな。 / “最速から最遅まで読書技術のABCを速度順に並べてみたー新入生におくるその3 読書猿Classic: between / beyond readers” http://t.co/j7TrWmtFuq
2013-05-13 16:33:31主題名は「ネットワーク・ミュージッキング」。これは「クラウド・ミュージッキング」と言い換えることもできそうらしい(同書p.247)。ネットワークということばの含意はふたとおりに取れそうだ。
2013-05-13 16:49:22クラウド・ミュージッキングから連想されるように、まずはインターネットなどのアーキテクチャ的な視点からの「ネットワーク」。CDやカセットテープといったフィジカルなフォーマットではなく、iTunesやBandcampやYouTubeのようなフォーマットを通した音楽行為のあり方。
2013-05-13 16:55:12もうひとつは、「SNS」や「コミュニケーション」で想起されるような、人的ネットワークによる音楽行為。渡邉大輔『イメージの進行形』でも重要なものとして扱われていた、いま流行りの?概念。
2013-05-13 16:59:09副題「『参照の時代』の音楽文化」はこれだけ読むとわかりにくい気がする。鍵カッコがついてるし。ふつうにゆきわたっている経路から「参照」ということばについて考えると、リミックスやMAD文化にあるような、「元ネタ」のパロディや引用、オマージュといった文脈が思い浮かぶ。
2013-05-13 17:03:18そうすると、主題の「ネットワーク」はいくぶんか人的ネットワークというか、創作・視聴行為の創発的な連鎖を意味するように見える。ところが、ぼくがした読みしたところによると、ここでいう「参照」はべつのものを意味している。
2013-05-13 17:05:42同書では、iTunesMusicStoreなどのシステムにおいて、かならずしもローカルに音楽の実体を保持する必要がなく、iPodなどのような「キャッシュメモリ」がそれらの情報源をネットワークの介在を前提にアクセスし利用するようなありかたを「参照」と呼んでいる。
2013-05-13 17:09:56引用:「対象となる記録メディア、たとえばハードディスクやウェブサーバとの間で情報の遣り取りができる環境であることを前提とし、記録メディア自体の所在や物理的な移動とは無関係なままに、そこに納められたデータにアクセスしまた利用することを、『参照』と呼ぶことにする」(同書p.7)
2013-05-13 17:11:46バズワードとして、この「参照」をダブルミーニングで使うこともできるが、差し当たってはこのことばの使い方のニュアンスには注意したい。
2013-05-13 17:13:06井出口先生の「参照の時代」って、ジャック・アタリの『ノイズ ―― 音楽・貨幣・雑音』における「儀礼の時代」「演奏の時代」「反復の時代」「作曲の時代」をふまえたネーミングだよね、多分。「ネットワーク」も、もしかしたら同書からかも
2013-05-13 17:13:48ただ、たちどまって考えるに、時代をかっこよく語ることばとして、ウェブサーバとキャッシュメモリのようなあ関係性を「参照」と呼ぶことはなんとなく古く感じるような気がする。適切なことばはわからないが…
2013-05-13 17:16:52また、同書で新しい「参照の時代」の聴取のあり方として、情報の参照によって成立するコミュニケーションの話も書いているが、この話と表題の「ネットワーク」ということばのニュアンスも混同してしまいそうである。
2013-05-13 17:21:58読んでてこれを参照と言うには、伝わらないし良くもないし特別な行為でもない(過去の聞き方と対置するための整理の言葉)し、なんかなぁと思ったことがあった
2013-05-13 17:21:59@WooSueEe ですよね。学術研究だからこれでいいのかもしれませんが、新しい概念として頭に入れるには「参照」ということばなどがあまりすっと入らない感じがします。
2013-05-13 17:29:39実際の音楽参照コミュニケーションは、「呼び出されるもの」ではなく、「摘み取られる」ように「適当に聞かれ二度と振り返られることのない」話のネタとしてのものではなかろうか 「メモリー」概念を使う以上、ウォークマンとなんら対置されることはないだろう
2013-05-13 17:44:34@yaoki_dokidoki 我々が本当にコミュニケーションに用いる時に、参照という実感は全くないですよね そもそも参照できるようなデータベース構造を意識してアクセスしているかどうかも、議論されるべきかなと思いました そういう意味でもっとなじむ言葉が別にほしいですね
2013-05-13 17:49:20なるほど、ネットワークミュージッキングにおける「いまここ」は、シチュエーションと不可分な「まさにいまここ」であるのか 目的に即し選択的に「参照」されるためには、「まさにいまここ」が一回きりであっても、デートが予習されるように、予期あるいは回想される形で一回性を放棄する
2013-05-13 18:21:47つまりは、脱モノ性であって、なんら参照に言及していない むしろ選択、カラオケのリストに眩暈を覚えるような感覚に対する回答は、ベタでしか提出できないと思える
2013-05-13 18:23:30参照という言葉を使うべきでないというより、参照自体をむしろ定義出来ていない本感じる ここでは「持ち出し」におけるスマートさの可能的な妥協点に「参照」が置かれているだけで、やはり「参照」はDJ的行為に用いられるべきだ 技術史としは優れているが、それにしても遅い
2013-05-13 18:55:04