再定義的本格ミステリと本格原理主義
@tsuruba 『折れた竜骨』はどんな魔法が存在するかすべてを知らなくとも真実を見抜いてみせるとファルクが宣言します。『Another』は http://t.co/9rvl2ovEVp が段階的に明かされますが、それでも犯人当てを試みます。
2013-07-30 21:12:14@tsuruba これらを踏まえると『折れた竜骨』『Another』がルールの局所性=自然の斉一性が成立しない再定義的本格ミステリへ応答していることまでは否定できません。蓋然性を重視した推理という対抗策が、蔓葉さんにすれば本格SFミステリの範疇からでないものだとしてもです。
2013-07-30 21:13:24@longfish801 まだ少し続きそうですw すみません。まず注意いただきたいのは本文でも書いたように、現実世界も原理的には自然の斉一性が成立しないです。「仮に」成立していることにしているにすぎません。
2013-07-30 21:34:58@longfish801 その意味では、『折れた竜骨』や『Another』とあまり変わらないルール設定ともいえます。作中の超常的設定を「仮に」推理の基盤にすると読者と作者で共有化できれば。
2013-07-30 21:36:13@longfish801 なので、繰り返しになりますが、『折れた竜骨』『Another』は再定義的本格ミステリではなく、ちょっと毛色の違った普通の本格ミステリです。
2013-07-30 21:36:57@longfish801 読者が作中人物とほぼ同じように推理をすることのできない作品が再定義的本格ミステリです。たとえば『ディスコ探偵水曜日』のような作品です。そこはどうぞ注意して論を進めていただければと思います。なので、これまでの反論は残念ながら反論の体をなしていません。
2013-07-30 21:38:48@tsuruba “本格ミステリでは常人の解釈を悠々と超える「世界の側の論理」を武器にした名探偵の推理に感動するもの”という点については……ハアー(溜息)……スゲーその気持ちはわかるんですが、わかるんですけど……そこはもう本格ミステリ観の違いということであきらめます……。
2013-07-30 21:14:18@tsuruba 確かに、岡和田晃「『伊藤計劃以後』とハイ・ファンタジーの危機」の予言通りハイ・ファンタジーが復活するなら、SFミステリにも波及して蔓葉さんの嘱望するような作品が登場するかもしれませんね(芦辺拓『スチームオペラ』がそう?)。以上、長々と失礼しました。m(_ _)m
2013-07-30 21:15:09@tsuruba あの、蔓葉さん、私、一度も「『折れた竜骨』『Another』は再定義的本格ミステリだ!」なんて主張してないですよ~?
2013-07-30 21:44:25@longfish801 あ、誤読していました。が、この書き方はちょっと不親切ですよ~ https://t.co/4pkHCYaqlw
2013-07-30 21:45:28@tsuruba ああ、文章の切るところがわかりにくかったですか。それはすみません。アー、氷川先生のツッコミが無いのが寂しいですね……。
2013-07-30 21:48:07@longfish801 そうなると、さらに反論はちょっと微妙になります。そもそも僕の論はSF本格ミステリの正しい道を進むための障害のひとつとして、再定義的本格ミステリをあげているまでなのです。他の前提で再定義的本格ミステリを応答する術を否定しているのではないのです。
2013-07-30 21:49:16@longfish801 なので、『折れた竜骨』が本格ファンタジーミステリとして、『Another』が本格ホラーミステリとして、再定義的本格ミステリに応答しているという理解には賛同するものです。でもそれをもって、僕の論に反論するというのは、やはりよくわかりません。
2013-07-30 21:51:18@tsuruba 特に反論ではありません。状況論(再定義的本格ミステリの台頭)を踏まえて提言するのかと思っていたら、なぜか五大要素による分析→原点回帰しよう! という流れになったので「え? さっきの伏線はなんだったの?」と。論の流れの必然性が理解できなかった。
2013-07-30 22:07:17@tsuruba 蔓葉さんがまさか本格原理主義的な考え方から再定義的本格ミステリを“SF本格ミステリの正しい道を進むための障害のひとつ”という……「チ! 余計な回り道をしちまったぜ!」くらいにまで考えていた恐ろしさに思い至らなかったんですよ……。
2013-07-30 22:08:01@tsuruba まあ私も「本格ミステリ=フェアプレイ」という等式を捨て去ることができない輩ですけど、新本格ムーブメントを愉しんで過ごした身としては、再定義的本格ミステリも本格ミステリの豊かな多様性のひとつ、くらいに感じていたものですから……。
2013-07-30 22:08:41@longfish801 「再定義的本格ミステリも本格ミステリの豊かな多様性のひとつ」というのには、結果的には賛同しますし、これまでの自分の評論活動でもそれらの良いところを見いだす論考を書いてきたつもりです。でも、そこはそれ。本格原理主義者的には違うものは違うということでした。
2013-07-30 22:11:05@longfish801 けっこう長いこと再定義的本格ミステリが本格ミステリとしてもてはやされると、もやっとしたものがたまっていったのは事実でして。いくつかの作品はもう少し手を入れれば本格ミステリになっただろうにと思うこともあると、良いところだけ指摘するのもアレかなと。
2013-07-30 22:13:53@tsuruba ううん、私はどうもそこまで線を引けないタイプですね~。(今夜の結論:やっぱり本格原理主義は怖い)
2013-07-30 22:14:14@longfish801 それはよくわかります。あの論も前提をあのようにおいたからあのような道筋になったわけでして。それに僕なんかよりよっぽど原理主義ゴリゴリの人たちがこのツイートを読んでいるかと思うと僕も恐ろしくて今日は眠れそうにありません(結論:やっぱりho
2013-07-30 22:18:09僕のプレゼンテーションが悪かったのでしょうが、約一年前に『21世紀探偵小説』収録の後期クイーン的問題論で検討したことがほとんどスルーされていて、まあ、ちょっとだけ悲しいかなと思ってみたり。いわれていることの多くに対して答えを提示しているつもりなんだけれどなぁ。
2013-08-01 00:45:20もちろん答えきれていないこともたくさんあって、そうした批判の声も待っていたりするのですが、それもあんまりなかったりしていて、それもそれで悲しいけれど、くじけずがんばろう。うんうん。
2013-08-01 00:47:23あと当然とは思うのですが、このまとめは『ポストヒューマニティーズ』収録の拙論の用語がことわりもなく用いられているほか、杉本さんこと小田さんが探偵小説研究会編「CRITICA」で論じている論との問題意識とも関わるので普通の人が読んでもあんまりよくわからないと思いますのでご注意をば。
2013-08-01 00:52:38