同時多発・ツイート連詩・夏組【抱きたい詩、抱かれたい詩 完全版】#pw夏組
微笑む青の諧調 臨月の向日葵は 日没よりも星を数える 蝉たちも わたしたちも はじめから知っていた すべての夏が破局するなら きみの抜け殻を飲みこんで もう一度 産んであげたい (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 08:08:51小さな とても小さな鼓動 目覚める瞬間に過る あの笑顔のキミは誰だ 外は暑く生命に満ちている それに適応し忘れてしまう 掠れて破れかけた紙の様な壁が心を置き去りに 青々とした木々に絶え間無く聞こえる声 忘れないで 全ては一度だけの夏 (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 08:15:21赤い飴色に夢中だった彼女の視線は、 液体に成りかける氷に向いた彼の視線は、 もう、手に中のそれにはありませんでした 雑踏の声も、 うち上がる花の音も、 鼓膜を、通らない 永遠にも感じられる一瞬 何かが、心に、咲いた 目を閉じれば鮮明に (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 09:49:15見つめることのできなかった ふたつの瞳 希釈された言葉で伝える想い きっと正確には届かない 感情は日々移ろい 繋ぎとめた明日さえ見失う この夏からもう一度 新しい物語を紡ぎませんか 小指には赤の糸を 僕とあなたで 一緒、に、 (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 09:49:10炭酸水を注いだグラスに 弾けてしまった恋心は 蝉の抜け殻を爪先で つつくような軽さでした 嘘をつきがちな唇が 君の代わりに食んだのは みっしりとした向日葵でした こっちむいてよと笑う 暑がりな蝉の音が 少しずつ 炭酸水を蒸発させていく (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 11:05:54シャンパングラスの底には 傷がつけてあるから いつまでも 泡が立つんだって 教えてくれた わたしの心の傷からも 同じ軌跡をえがくたえまない泡たち かき抱いた腕 感嘆符からこぼれだした言葉 その記憶 はかなさとは 確かさだった (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 11:41:04泡になって弾けた 人魚姫よりも一途な想いを シャボンに溶かして 空へと放つ ふわり浮かぶ心で 太陽を見つめる 夏が来るたびあなたを また次の夏もあなたと 消えてしまう前に手を伸ばす 鳴り止まない蝉たちの歓声を背に 明日、へ歩こう (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 11:41:21白くほそい指 水仕事をしない遠慮を含んで恥じらう器、青臭く内省と自己嫌悪が高層ビルと日本家屋を(言ったり聞たり)母屋はどこ、と声にならない声を投げかけるわたしはわたし、と言うあの人によく似たまたそれ故にもっとも嫌悪するわたしの苦悩、(抱きたいもの抱かれたいもの) #pw夏組
2013-08-03 10:06:07泡。○ 汗。汗。。。 傷口の× 痛みは、、、 ラムネ瓶の底に◎ 貼りついたまま ハートを縫いすぼめても 消えていかない (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 12:10:15きみがいない、いない今を きみがいた、いたあの日々を 比べて詰って、 秤にかけて、 否定し続けてた 零した今の言葉も、 吐き出したあの日々の言葉も、 僕から溢れ出たものに、 変わりはないから 音で包んで、 声に包まれて、 僕だけのうた (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 10:06:40旋律は風と駆け抜け、すべての緑がそよいで。泣いていた言葉も、笑っている言葉も、木々の手を借り、ふたたび、酸素を含ませて。質量が違っても、存在は平等。だから、あなたの音符を、抱いてしまったのです。たとえ、それで、明日がないとしても。(抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 10:35:35「こちらへおいでよ」 囁きと温かい腕 天には愛の海 地には抱擁の砂浜 瑠璃色の星に行き交う愛 迸る情熱の飛沫 夢を手繰り寄せ合う命の絆 脈打つ愛の鼓動を染み込ませ 静かに濡れていく砂 宇宙の命、深淵、神秘 この尊き至福、命輝く夏の星 (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 12:46:03アルタイルがてんてこ舞いで ベガの顔色をうかがう 豪雨で増水した川にもまれ 白鳥の尾が揺れている 長い長い遠恋の果て 幸せな家庭を築きつつある 傍にいてあげられなかった あの頃を悔やみはすれど 伸ばした手を諦めなくて良かった (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組 #勝手に参加
2013-08-03 09:34:45砲台から滑る夏笛の羽音。逃げろ。放水の泡に沈んだカクテル光。重なる隙間から乙女の祈りが包む。がんばれよ。飛べ。抱け。それぞれの魂を巻き取るように。ゆらめく花の環が。まわる。生きる。(抱きたい詩、抱かれたい詩)#pw夏組
2013-08-03 10:58:16鉄塔と電線、攻撃的に晴れた青色真夏日特有の危機感、屋上、手を広げると重苦しく午後三時が降りてくるそのなまぬるさをきょうじゅして聖母マリアごっこをしているシゴサバキニアウ(抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 11:43:59八月を貫く鉄塔の影に轢かれ 蹲る廃線の枕木を踏んで歩く 逃げ場のない青に沈め蝉たち 絶叫を抱いてやる 早過ぎた蛹はきみに似ている あるいは僕に (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 15:59:42登ろうとして登るあなたと 降りようとしていたのに登るわたし。 鉄塔の天辺で、山を向いても、海を向いても 結局は向き合っている。 白くなりたい白。 黒を出したい白。 明日は等しく空を抱く。 (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 16:25:39うそぶきながら、笑いながら、ステップを踏んで、僕等垂水区へと歩を進めた。神戸は不思議な場所だ埠頭では子供が抱かれて船を見ている、何気なく抱き合うカップルをデジカメに収める。俺は何もない壁にそいつ等を飾ると、海の慟哭が質量を伴って感じられた。(抱きたい詩、抱かれたい詩) pw夏組
2013-08-03 16:46:44すべては平等に不平等だよ そう遺して落下する金魚玉と 立ち尽くす水中花 あなたの欲した明日は わたしの棄てたい今日なのよ 風死す炎昼 腐りはじめた水を 誰も知らない (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 18:15:54「夏は物が腐りやすいからね」 そういって彼はわたしを 冷蔵庫に入れた。 「寒いかな?」 半額のアイスを舐めていて あたりと書いてあったけれど 駄菓子屋にもっていく術がなかった。 冬が夏を監禁した夜、 神様は世界を停電させた。 (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 11:48:28お祭りの金魚の赤と緋と紅が一斉に口を開ける 助けて、掬って、救い出して、 ひしめきあって ひとつの名前で たまに混ざる黒は異色とされる 助けて、掬って、 冷たい躰を抱きしめて 尾びれが揺れた (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 18:27:29ふわり 揺れた 目の前の金魚たちか 其れとも私の瞳か お前たちは水槽の中をクルクル泳ぐだけで満足なの? 外のセカイに憧れたりはしないの? 真夜中の呟きは受けとめられることはなく、彷徨い泡となり消えた 忘れられた携帯が鳴ることはない (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-04 01:24:50未来の夢を祈り 過去の哀愁を漂わせ 今二人時を超え繋がる この世界を愛する為 二人の全てを賭けて 吐息に愛を込めて 懐かしさを甘い言葉にして 変えたものと変わらないもの 唇、黒髪、絡む指 体温、紅潮、陶酔 抱擁は宇宙の愛のステーション (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 12:56:35旋律は風と駆け抜け、すべての緑がそよいで。泣いていた言葉も、笑っている言葉も、木々の手を借り、ふたたび、酸素を含ませて。質量が違っても、存在は平等。だから、あなたの音符を、抱いてしまったのです。たとえ、それで、明日がないとしても。(抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 10:35:35くぐらせた、赤い糸 あなたにつながって行くこの動脈の 静かな振動が わたしだとしたら “つついづの いづづに かけし まろが たけ…” あなたをだきしめくらい わたしはつよくなれたかな 覗き込んだ夏の古井戸は 星々を映して 願いを (抱きたい詩、抱かれたい詩) #pw夏組
2013-08-03 14:33:59