なぜ意識の高い学生起業家は一年で九割潰れるのか?

 大学に入った時、「起業するぞ起業するぞ起業するぞ」という人の多さには驚かされたものです。けれど、そのうち九割は起業せず、起業した一割のうちさらに九割は潰れていきました。どうしてこんなことが起きたのかについて書いてみようと思います。
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Naoto Hayashi @HeyNaoto

たとえば、弊社の質問対応サービスの場合、スカイプにログインしただけで出金が完了するようにすることによって、待機時間にお金を払わなくて済むようにしています。水商売なら、店に待機している時間に給料が出ない場合、お客がついたら高い歩合を払うようにしています。これは弊社もそう。

2013-08-05 12:07:57
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、蛇足ですが私が商売をはじめてから一番尊敬しているのは、水商売やパチンコ業を営んでいる方です。値段を下げずに人を呼ぶ水商売は接客の天才だと思いますし、外から見たら値段も出玉還元率も分からないパチンコに人を呼ぶのもやはり商売の天才だと思っています。彼らから学ぶことは本当に多い。

2013-08-05 12:09:29
Naoto Hayashi @HeyNaoto

2.は初期投資が掛かるビジネス。これはまぁ、うまくいっていて、拡大してもうまく行きそうというパターンなら良いと思いますが、最初はお勧めしません。どんな商売でも、その一部であれば、最初は低コストで始める方法があるはずです。死ぬほどそれを考えましょう。

2013-08-05 12:10:24
Naoto Hayashi @HeyNaoto

たとえば、将来カレー屋をやりたいなら、店作る前に起業資金貯めるのは無駄です。廃車を5万ぐらいで買って、屋台作って売りに行きましょう。その方がよっぽど学べる事は多いし、お金もすぐ貯まる。品川なんか、飲食店少なく、ヤクザもいなさそうで、昼に弁当屋台出すには良い場所だと思います。

2013-08-05 12:11:46
Naoto Hayashi @HeyNaoto

3.は最初から大きなマーケットを狙いにいくビジネス。たとえば、個人塾とかで高校受験も大学受験もやりますと宣伝している個人塾がありますが、はっきりいって私はこういう塾は信用できないと思います。だって先生の予習や過去問研究が追いつかないことが目に見えているからです。

2013-08-05 12:12:50
Naoto Hayashi @HeyNaoto

だから私は、最初は不登校・引きこもりの子の慶應進学しか見なかった。これからも流入経路を作る時は、専門特化型の業態しか作りません。No.1の集合でNo.1になる。そういえばベネッセさんの進研ゼミもそうです。○○中学定期テスト対策No.1の集合で圧倒的一位になってます。

2013-08-05 12:14:14
Naoto Hayashi @HeyNaoto

4.は単発課金のビジネス。私は一回で1万円取るビジネスより、月3000円取るビジネスの方が総売上は高いことを知っています。一回で一万円も取られたら、そう頻繁には使わないからです。5.は労務管理が難しいビジネス。これは風評リスクを回避するために絶対やらない。

2013-08-05 12:15:52
Naoto Hayashi @HeyNaoto

だから、よく売春斡旋とかをしているイベサーの子の話とかを聞きますが、バカだなと思います。塾のほうがよっぽど儲かる。

2013-08-05 12:17:24
Naoto Hayashi @HeyNaoto

なぜなら、講師は高学歴で労務管理が楽だし労働分配率も低い、第二に月額課金なので安定して売り上げが上がる、第三に切実な需要があり不況の時ほど需要が強まるので、選ぶマーケットによっては不況に強い。あと、合法だというのが一番大きいですね。ヤクザに金取られませんから、これはすごく大事。

2013-08-05 12:18:02
Naoto Hayashi @HeyNaoto

6.利益率が低いビジネスもやりません。利益率が低いのは、大して世の中から必要とされておず、かつ同業との差別化がなされていないからです。そういう仕事にはやりがいがない。

2013-08-05 12:18:56
Naoto Hayashi @HeyNaoto

同じ理由で、7.課金単価が低いビジネスもやりません。これも世の中でそれほど必要とされていないことを証明するものだからです。弊社では月々3000円から勉強の質問に難関大学生がいつでも答えてくれるサービスをしていますが、お客様の中には月10万払う人だっているわけです。

2013-08-05 12:19:48
Naoto Hayashi @HeyNaoto

それぐらい必要とされるサービス、親戚中に借金してでも受けたいとおもうサービスでなければ、好況のときは何かの間違いで買うかもわかりませんが、不況になったり競争環境が変わると一気にお客様が離れます。だからだめです。

2013-08-05 12:20:39
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あとは、失敗の理由として、スケールを大きく考えない顧客の反応率・購買率の見積もりが甘いというものもあります。たとえば、数十人の友達に言えば使ってくれるだろうとか、購買率は1%はあるだろうというのはダメな奴の典型です。

2013-08-05 12:23:22
Naoto Hayashi @HeyNaoto

数万、数十万、数百万の人に認知してもらい、うち0.1〜0.3%でも購買してくれれば成り立つようにするか、数十人にしか認知されなくてもいいから、購買確率を10%〜100%にまで引き上げるような何かがあるか、どっちかじゃないと行けません。前職では後者を狙い、これからは前者狙い。

2013-08-05 12:24:55
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、ピンチはチャンスというのも本当。すごい目上の人に、僕の部下になってくださいとは言いづらいものだけど、僕に出資して下さいとか、僕にお金化して下さいというのはすごくいいやすい。

2013-08-05 12:26:32
Naoto Hayashi @HeyNaoto

実際お金を借りると、溶かされたら困るので目上の人が目の色変えて、自社のために働いていただけるようになる。給料を支払っているスタッフというのは、これほど目の色を変えて働く事はなかなかない。やはり創業期は、仲間から借りるなり、会社にお金突っ込んでもらうのが一番モチベーション上がる。

2013-08-05 12:27:22
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、満足すると成長が止まるのも本当。かならずしも成長なんかする必要ないと思うのだけど、成長したいのならば満足してはいけない。たから質素倹約にして、常にハングリー精神を燃やし続けた方が良いと思う。これは経験的に。ちょっとした小成功で満足すると、その成功すら続かなくなる。

2013-08-05 12:29:57
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、店とかに遊びにいって、客数と立地を見て、ああこれどんなにがんばっても絶対黒字化しないなという店は残念ながらある。webサービスも対応できるキャパとか考えると、これむずかしいなというのはいっぱいある。計画の段階で結構失敗が分かる事は多い。なのにわからない。どうしてか。

2013-08-05 12:35:31
Naoto Hayashi @HeyNaoto

それは経営者が見たいものを見ているからだと思う。事実と解釈があるとすると、失敗する人は、事実と解釈が一致してない。経営者は見たいものを見るのではなく、見るべきものを見るか、事実を見たいものに無理矢理変えるしかない。前者がいいような気が私はする。費用対効果とか成功確率的に。

2013-08-05 12:36:36
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、題名を、意識が高い学生起業家はなぜ一年で九割が潰れるのか、とした。潰れるという動詞に掛かる主語は、意識が高い学生起業家である。人は法人よりは潰れにくいのだけど、人が潰れちゃうんだよね。それが悲しい事だと思う。戦略と戦術・実行どちらが大事かといわれれば、2:1で前者。

2013-08-05 12:38:40
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、https://t.co/mQlCWvsNngで資金は自分で貯めた金に限ると書いてあるけれど、そもそも自分がやりたい商売が資金が無いと出来ないなんていうのは幻想で、たいていは資金がなくても出来ます。

2013-08-05 12:40:10
Naoto Hayashi @HeyNaoto

だから資金が無い人は、無い状態でそのまま起業すればいいです。できることから始める。それでお金が貯まるなり、出資や融資を受けられるぐらいの信用が出来たら、そこで規模拡大すれば良いと思います。私もそうでした。

2013-08-05 12:40:38
Naoto Hayashi @HeyNaoto

http://t.co/4I5zhvwB62 この記事を読んだのも大きかった。まぁ、でも自分は大学一年生で商売始めたから誰もお金を貸してくれる人など居なくて、だからリスクはなかった。もしかしたら、借金できる程度に信用力のある世間知らずが一番リスクは高いのかもしれない。

2013-08-05 12:41:51
Naoto Hayashi @HeyNaoto

成功経験を積み重ねる事。

2013-08-05 12:45:55