第二大罪大戦《一の狭間》【戦闘フェイズ2】

紅(ルージュ)は傲慢、オルグイユ(@Ssace_sin) 同じく怠惰、アセディ(@skbztter_sin) 同じく元黒強欲、イル(@ikjkr_sin) 黒(ノワール)は怠惰、トレークハイト(@sin_gomokumame) 続きを読む
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エッシェ @ikjkr_sin

「もう、『守る』なんて言えないなぁ」 ああ、と。泣きそうな笑顔で、ぽつり呟いて。 「――ここから僕はイルじゃない。『黒の強欲(Gier)』だ」 先程まで守るべきだった二人を緑が見据えて。 武器を手に出しながら、言い放つ。

2013-08-21 04:10:55
――― @sin_gomokumame

「……そう、『思い出した』?」 落ちたのは、自身にもよくわからない、安堵。 「君は『僕が認めた黒の強欲』でしょう?」 微笑。はっきりとわかるかたちで、戻ってきた『黒の一柱』へ。三柱あれば、まだ立てる。 最後に屋敷に残された、割れた木靴が脳裏をよぎったけれど。振り払う。

2013-08-21 04:26:47
『   』 @Ssace_sin

傲慢は、笑みを崩さなかった。進み出た一人がこちらを向いて武器を取り出し、名を、『座』を名告るその声を聞いても、その表情の一分として崩れる事はなかった。 ただ、一つだけ、 「——残念だなぁ」 その一言だけは、粘つくように響いて。 足を踏み出す。銀紫の髪を、一度、ゆっくり撫でた。

2013-08-21 04:31:48
『   』 @Ssace_sin

「さて……」 片手に持っていた文箱の留め金を外す。上着から駒を二つ。手は割れている、構う事はない。『染まらなければ壊すだけ』、紅には知れた事。 「最期くらいは飾ってあげないとね」 呟く。花の舞台なんて良い趣味だ、血の臭いも多少は紛れてくれるだろう。『蛇』を足下へ、『狼』を、手に。

2013-08-21 04:31:49
『   』 @Ssace_sin

「『狭間(ぶたい)』の下手も上手もこれで決まった。同数なら恨みもないだろうからね」 背に『怠惰』を。盾にする気もまして守れと言う気もない。黒を、見据えて。 「お相手願うよ、『黒の強欲(Gier)』『黒の怠惰(Trägheit)』。……土壌は豊かな方が良いからね」 嗤って、言った。

2013-08-21 04:31:50
リズ @soujyu00_sin

「――『ヒィ』!」 揺らぎぼやけながらも、確かに見えた緑の瞳の青年へと4つ目の名を呼ぶ。 間違える訳ない。記憶が蘇る。 「ねえイーシェ!見えるかしら!ヒィが…あの緑の瞳のひとが、黒の、あたしと同じ座(強欲)ね?」 あの時は片鱗だった。今は違う。『強欲』という罪の色の強い――緑の瞳

2013-08-21 04:41:18
リコリス @actAcedie

「――……ああ、」 吐息のような声が漏れた。風は確かに暖かいのに、内側がとても冷え切っている。脳内の喧騒も気にならないくらい、頭の芯が冷え切って。撫でる手に、縋るように。 「ねえ、オルグイユ」 ぎゅうと柄を握り、口籠もる。――ああ、こんな時ですら、ぼくは上手に言葉を形作れない。

2013-08-21 04:48:57
リコリス @actAcedie

「――『    』」 ぽつり、呟く。そうしてから、頭を振って。 「『黒の強欲(Gier)』じゃ、……だめ?」 言葉足らずの問いはきちんと傲慢に届いただろうか。見ている、と言ったから。脳内で喚き立てる錠をひとつ、落として。虚ろな眼で、黒の強欲の緑の目を、ただ見据えた。

2013-08-21 04:49:32
リコリス @actAcedie

「だって、」 虚ろな目のまま、何かに突き動かされるままに言葉を放つ。 「『ぼくの大好きな紅の強欲(アヴァリス)』が、もう、いない」 頭を振る。 「ううん、ぬりつぶさなきゃ、いけないんだよね。なら、」 ハンマーを構えて、ゆらり、と。一歩、踏み出して。 「ぼくに、おねがい、やらせて」

2013-08-21 05:04:40
――― @sin_gomokumame

改めて、『紅の二人』を見据える。戻ってきた、『強欲』に。 「僕の『罪科』は時間がかかる。だから悪いけど、ギーア」 時間稼ぎ、よろしく。言外に伝えて。 「出来る限り、サポートはするから。なるべく、僕に近づけさせないで」 願いに従ってくれるかは、彼の自由だけれど。信じている。

2013-08-21 05:17:22
『   』 @Ssace_sin

「……ごめんね、『紅の怠惰(アセディ)』」 『傲慢』には、『その気持ち』が分からない。座は受け継がれるものだから、いつか変わる事が必然だから、『唯一絶対の座』など信じられようが無い。でも。 「『ギーア』は『アヴァリス』ではないよ」 もう二度、それを経てしまっているから。だから、

2013-08-21 05:28:33
『   』 @Ssace_sin

『欠けた』事に憶える感傷などは、もう、残っていない。——残っていたら、もう。 吐息で、思考を遮って。『怠惰』の申し出には、頷いた。 「……無理はしなくていい。君が強欲をなら、僕は」 君の対岸を。言って、文箱の中から白紙の紙を二枚、抜き取る。『蛇』は草の下を這って足下へ向かわせて。

2013-08-21 05:28:35
『   』 @Ssace_sin

視線は『黒』を見据えたそのまま、二枚に僅かに折り目をつけて。 「『鳥』」 口に出せば瞬く間に翼を持つ姿になった二つが、強欲を大きく左右に逸れて、もう一つの『黒』へと向かう。即席の人形、材質が何であれ、肉を切り裂く程度はできる——

2013-08-21 05:28:36
リコリス @actAcedie

「ん、」 頷き一つ。魔力を指先まで行き渡らせながら、しかと柄を握り直して。 傲慢の鳥と同時に、黒の強欲に向かって勢いよく駆け出す。――ハンマーを引き摺り、地に咲く花の花弁を散らしながら。

2013-08-21 05:58:42
エッシェ @ikjkr_sin

顔は『紅』を向けたまま、話しかけてくる彼女の方へ視線を投げ。 「そう、分かった。任せろとは言えないけど手は尽くすよ」 正直長期戦は得意じゃない。けれど、彼女が後衛に回ってくれるなら。 ――やるしか、ない。 「『把握』は頼んだ」 そう言って目線を正面へ戻すと、相手が一斉に動く。

2013-08-21 06:14:54
エッシェ @ikjkr_sin

傲慢の手の内から、自分の方を逸れてトレークハイトの元へと飛んでいく『鳥』。 それを射ち落そうと、手に持っていたナイフを左右に飛ぶ鳥へと投げる。 「僕らの最期を飾ってくれるって?それは君たちの血で、かな」 彩り?なんて言いつつも、その声はいつもよりも一段低く。違う調子で、言い放つ。

2013-08-21 06:16:22
エッシェ @ikjkr_sin

信じて任せてくれていると解るから。彼女の近くには、行かせたくない。 自然と口角が上がり、 「『強欲(ぼく)』から簡単に何かを奪えるなんて、思ってないよね?」 不敵な笑みを浮かべる。その先には迫りくる『紅』の『怠惰』。 「『   』」 地を蹴ると同時に呟いた言葉は、誰にも届かない。

2013-08-21 06:34:57
――― @sin_gomokumame

初めて『狭間』で出会った時、あの『傲慢』は幼い少年の姿をしていた。だが、今は。その『座』に相応しく、傲慢な、青年の姿。 姿は違えど、あの時と同じ。白紙は2羽の鳥となって優雅に舞う。咲き乱れる花の上を舞う白いその姿は、戦場であるのに、悲しいほどに美しく。→

2013-08-21 06:41:20
――― @sin_gomokumame

ひらり、左右に分かれて飛んでくる。ひとつはギーアのナイフに貫かれて破れたものの、もうひとつは、その攻撃をかいくぐって羽ばたいた。 合計10の画面が自身にはあった。だが、避けなかった。『傀儡』は頬を切り裂き、再び羽ばたいてゆく。 頬の傷は浅くないが深くもなく。血は、一滴も、零れず。

2013-08-21 06:41:30
『   』 @Ssace_sin

『怠惰』が駆ける、それを止める事もなく。 片方が墜ちたのを視界の端に、新たに取り出した三枚はやはり翼を象って飛翔する。一人を無視してもう一人へ。それを見送る合間に、『別の糸』を、指先で引いて、同時に群生する花が揺れる。 草の合間から飛び上がった三匹の蛇は、青年の片腕と両脚に牙を。

2013-08-21 22:31:56
エッシェ @ikjkr_sin

蛇の発現には気づかなくて、片腕と両脚の痛みに顔を顰めた。 くそ、と小さく吐き捨ててから、蛇をそのままに片脚に力を入れ思い切り地を蹴って。 紅の怠惰の眼前で高く跳び、 「転移」 呟く。僕の体は彼女の後方へ、振り返りざまに針を飛ばす。上手く当たれば、塗ってある麻痺毒で動きが止まる筈。

2013-08-21 23:13:46
リコリス @actAcedie

目の前から青年の姿が掻き消える。怠惰は地を踏み締め、右足を軸に無理矢理振り返る。勢いの付いたハンマーが地面を抉った。 放たれた針は左肩に刺さる。しかし動きは止まることなく。一歩踏み出し、ハンマーを上段から下段へ、振り下ろす。 「わす、れろ」 かなり大振りな、しかし勢いのある一撃。

2013-08-21 23:27:28
――― @sin_gomokumame

頬を裂いた紙の鳥に追随して、3羽が舞い上がる。紙という材質がわかっていれば、『把握』は容易い。一番手近なスクリーンのひとつの中に、飛び回る鳥を収める。 「お前たちは『要らない』」 画面内から逃れられなければ、鳥は引き裂かれて地に落ちるだろう。→

2013-08-22 02:07:51
――― @sin_gomokumame

『解析』に、集中する。ずっと『強欲』に前線を任せきりにするわけにはいかぬから。9つのスクリーンは文字列を流して、『傲慢』を、『怠惰』を、『大罪』を知ろうと力を働かせ続ける。 『強欲』と同じ緑の瞳だけは、敵の動きを逃すまいと見開いたまま。

2013-08-22 10:14:16
『   』 @Ssace_sin

やはり、捉えられる。簡易な人形はどう足掻いても即席の域は出ない。だが、数が『増えた』のなら。 左手を伸ばす。何かに切り裂かれた破片を中空に、握れば即座に氷柱の如く刃を備えて。 「『貫き、崩せ』」 命じると共に操る。『把握』をもたらすそれへ。そうあれと繰り、同時に『狼』を、放った。

2013-08-22 20:37:17
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