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第二大罪大戦《一の狭間》【戦闘フェイズ2】

紅(ルージュ)は傲慢、オルグイユ(@Ssace_sin) 同じく怠惰、アセディ(@skbztter_sin) 同じく元黒強欲、イル(@ikjkr_sin) 黒(ノワール)は怠惰、トレークハイト(@sin_gomokumame) 続きを読む
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エッシェ @ikjkr_sin

紅の怠惰の一撃は避けたものの風圧で吹き飛ぶ。 数メートル先の地面に叩きつけられる。ぐ、と呻き急ぎ体を起こして。 「麻痺して、いない……?」 ぽつりと零す。即効性が機能してないのか、はたまた効かないのか。 噛みついたままだった蛇を強引に引き剥がしながら、思案。相手の出方を伺う。

2013-08-22 22:20:40
エッシェ @ikjkr_sin

アセディを捉えていた視界の隅、傲慢がトレークハイトへ刃と狼を嗾けるのが見えた。 まずい、と針を狼と刃へ向けて投擲する。しかし、転移を使っても届くかどうかは怪しくて。 「っトレークハイト!」 届け、あるいは避けて、と願いながら。僕らの怠惰へと向かって叫んだ。

2013-08-22 22:21:03
――― @sin_gomokumame

「――ッ!」 自らの視覚で捉えたものと、強欲の叫びに右手を振る。自身の周囲を取り巻く画面の一部、4枚が回転、密着し正面に盾となって迫る狼の前にそびえたつ。 刃が狙うは己か、画面か。どちらにせよ、強欲の針がすべてを弾き落とさぬ限り、刃を防ぐ術は彼女には、ない。

2013-08-22 23:21:23
リコリス @actAcedie

「……つぎは、」 あてる。小さく告げて。 無茶な動きによって脇腹の傷は開き、濃紺のドレスに新しい染みを作った。 無茶な方向転換で動きの鈍くなった足を魔力で補強して。 そうしてまた一つ、錠が落ちた。――濁った緑の眼が『    』をせせら笑う。 怠惰は目を見開き、苦しげに息を吐いた。

2013-08-23 06:56:35
リコリス @actAcedie

「ちがう」 頭を振ってよろめき、足元の花弁を散らして喘ぐ。ちがう。あれはぼくじゃない。あれは『    』。ぼくはアセディ。 最奥の錠が、一際大きな音を立てた。 柄を握り直し、黒の強欲をしかと見据えて。体勢を崩した今が好機、と、無理矢理に足を動かして、距離を詰めようと――駆ける。

2013-08-23 08:08:15
リズ @soujyu00_sin

「『ギーア(黒の強欲)』…そう、今は、ギーアっていうのね。…ヒィ」 『大罪』としての、己と座を奪うべきであった名前を心に刻むように呟く。 あの瞳の色は間違いなく彼だと思うものの、真相は彼しかわからないし、 自分が死んだ今彼が『唯一の強欲』だ。それに対して思う事は――

2013-08-24 00:31:14
『   』 @Ssace_sin

刃が降り注ぐ、雨のように見境無く。狼は幾つかの画面を切り裂いて反転、駆けて距離を取って。 ——は、と息を漏らす。左手を握る。血が滲む。感覚がぶれる。糸を繰る。重なる。白い糸が揺れて。 一度許容を超えた影響が残っている、即席の人形を操るだけが負担になるほどとは。眼は、敵を見据えて。

2013-08-24 19:13:47
エッシェ @ikjkr_sin

視線を正面へ戻せば紅の怠惰が迫っていて。 喉からせり上がる血を吐き出して、彼女へ向かって走り出す。 喉だけでなく、右脚や背中の傷も開いてきている。ぶり返す痛みに顔を歪めた。 針で攻撃を続けるのはリスクが高いと判断し、肉薄しながら両手にナイフを取る。彼女の腕に、突き立てようと。

2013-08-24 21:56:24
――― @sin_gomokumame

降り注ぐ刃、引き裂かれるスクリーンは3つ。刃は全身を裂いて細かな傷を無数に作り、とどめとばかりに画面を物理的に壊される激痛が身体の芯を貫いた。 「…くぅっ…!」 自然と身体はくの字に折れて、しかし緑の瞳は激情に燃え上がり敵を睨めつける。琥珀の瞳と、ぴたり、視線を合わせるように。→

2013-08-24 23:37:44
――― @sin_gomokumame

刃に裂かれた右手を傲慢に向けて突き出す。盾にした4つのうち、ひとつだけ生き残ったスクリーンを構えて。 「『削ぎ落とせ』!」 視界と画面、双方に捉えるのは『傲慢』。距離からして力が届くかわからないが、半ば自棄気味に力を、放つ。

2013-08-24 23:37:57
『   』 @Ssace_sin

こちらに、何かが向かってくる。 それだけを認識するのが限界で、認識すると同時右肩に弾ける衝撃、刹那燃えるような痛みにそこを押さえてよろめいた。文箱が落ちる、風に白紙と、肩の肉と共に断ち切られた白い髪が舞って。 苦悶を押し殺して顔を上げる。白紙の全てに、糸を繋いで、

2013-08-25 00:14:04
『   』 @Ssace_sin

――それでも繋がれない糸が残される。求めるように揺れるそれを、今は見ず、 「『集え』」 命じる。貫く為の刃を創る。感覚が飽和する。膝をつく事も許さない矜恃が己を急き立てる。『このままではいけない』、『異なる色の』『あの二人を』、『早く』、 「今すぐに――『殺せ』!!」

2013-08-25 00:14:13
――― @sin_gomokumame

『削落』は傲慢の右肩の一部を削ぎ落として、落ちた文箱から白が舞う。白紙が刃に形を変えて、向かうのは自分たち『黒』。 「ッギーア!」 悠長に『把握』などしている暇はない、対岸の怠惰と相対する強欲に、刃の襲来を伝えるように叫ぶ。 対岸の怠惰が気にならないわけではない、けれど。→

2013-08-25 00:46:26
――― @sin_gomokumame

――この、胸騒ぎは、何。 欠けてしまうのとはまた違う、何か、知らなければならない、けれど、知ってしまってはいけないものが、目の前に在るような。 傲慢の放つ白の刃は強欲だけでなく、自身にも向いている。迫り来るそれを迎え撃つように、駆け出す。→

2013-08-25 00:46:38
――― @sin_gomokumame

6つの画面はその場に置き去りに、手元にあった1枚にさらに1枚を呼び出し重ねて、右手に。走って近づく間に刃は欠けた左肩と、右の脇腹を深く深く抉る。痛みに喘いで、それでも、足は止めなかった。→

2013-08-25 00:46:47
――― @sin_gomokumame

左腕を『削落』した時に、『出血』も削ぎ落としていた。邪魔だったから。けれど痛みまでも削いだわけではない、身体の力は確実に衰えている。それでも、目の前の『紅』に屈するわけにはいかないから。 2枚重ねた薄青色のスクリーンを、直接傲慢に叩きつけようと振りかぶった。

2013-08-25 00:46:57
リコリス @actAcedie

脇腹の傷から溢れ出た血が、濃紺のドレスに更に大きな染みを作る。包帯で隠れて見えぬ指先は元々限界を越えていた。 嘲笑が、頭の中でこだました。汚らわしいモノを見るような緑の目が、ぼくを、見ているような、――ぼく、を? 「あ、」 呪詛を呟く事も忘れて怯えるような表情を浮かべる。そして、

2013-08-25 05:56:33
リコリス @actAcedie

――最奥の錠が、落ちた。 一番強固だった錠が落ちた事で雪崩のように次々と錠が落ちて行く。苦しみ悲哀痛みその全てを思い出し、声にならぬ悲鳴を上げかけた。 突如戻ってきた痛覚に、久々の痛みに、ハンマーを落とし掛ける。躓きかけた足に叱咤し自らを奮い立たせ。――これできっと、最後だから。

2013-08-25 05:56:43
リコリス @actAcedie

痛みで悲鳴を上げる全身に魔力を通し、傷口から血が流れる事にも構わず、柄をしかと握り直す。指先の感覚はとうに死んでいた。 「『リコリス』では、在れないの」 泣き出しそうな表情。ギリと奥歯を噛み締め、ナイフを構えて迫ってくる黒の強欲を目前に迎え討とうと足を止める。 「――ごめんね、」

2013-08-25 05:56:53
リコリス @actAcedie

――それは、『誰』に向けての言葉か。 痛みと記憶で『アセディ』が、完全に、壊れて崩れてしまう、その前に。 地を踏み、花を散らし、刺される事も厭わず、渾身の力で、ハンマーを横に薙ぐ。 「――わすれろ」 呟く。泣き出しそうな、表情のまま。

2013-08-25 05:57:50
エッシェ @ikjkr_sin

突き立てようと振ったナイフは届かず地に刺さる。 薙ぐような一撃に、咄嗟に腕を盾にするがそれで防げるはずもなく。腕と肩の骨が砕ける音を聞いて横に吹っ飛ぶ。 直前に見えた彼女の泣きそうな顔が頭にこびりついて。 ――彼女の口から零れた名が誰のものか、分からなかった。

2013-08-25 05:58:22
エッシェ @ikjkr_sin

自分を呼ぶ叫び声。宙を舞いながらその方向を見れば、傲慢から自分に迫る刃が目に入る。 転移、と叫ぶために口を開くけれど、それは声にならず咳が出る。そのまま、 ――腹部に、痛み。 「ッ……」 掠れた声とともに口から出る、血。受け身も取れず地に転がる。 その時、何かが切れる音を聞いた。

2013-08-25 05:58:38
エッシェ @ikjkr_sin

血を失いすぎて力が入らない体を、右手をついて起こした。緑の上に、滴る赤が広がる。 右手に針を出し傷口に刺す。痛覚を、鈍くするために。 「……だい」 刺し終わった針を捨てながら、ぽつり。動作も鈍くなった体を無理やり動かし立ち上がって。 血をぼたぼた垂らし、一歩二歩と近づく。

2013-08-25 05:58:47
エッシェ @ikjkr_sin

「『紅(きみたち)』の、命」 欲望が増大するのに比例して、血の跡から白い波紋が地面に範囲を広げていく。 「ちょうだい」 そう言葉にすれば、地面が轟音と共に割れて右手の上に『地面だった』ものが持ち上がる。 物質の重さは感じないけれど、体そのものが、重たくて。

2013-08-25 05:58:58
エッシェ @ikjkr_sin

どうしてこんなに『欲しがる』かわからない。自分の中に存在する空白に気づく。 それでも、――僕が『黒の強欲(Gier)』であるという事実。これさえあれば、今は理由足り得る。 「奪う、だけ――!」 紅の怠惰に放り投げる動作をして、転移、と掠れる声で叫んだ。 転移した先は、彼女の真上。

2013-08-25 06:00:00
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