【情報過多】「ボクの彼女は発達障害」と「マスコミの情報処理能力の劣化」の接点【選択肢の簡易化】

くらげさんの「ボクの彼女は発達障害」を読んで、なんでか「マスコミはなぜ間違えるのか?」に関するインスピレーションを得たので、なんとなく考えてみた。 色々なものが混ざっていました。
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第一勧業シャイロック @azukiglg

例えば、記者以外に僕らみたいな作家・物書きの類も、「分からない人に分かるように懇切丁寧に言葉を尽くす」のが商売ではあるけど、そういうのの専門職ではない一次ソースの人が、例えば2時間みっちり凄く分かりやすく説明してくれたとしても、多忙で不勉強な人はそれをかみ砕けない。

2013-09-13 03:03:05

情報過多にどう対応したらいいのか?(´・ω・`)

第一勧業シャイロック @azukiglg

ここでさっきの発達障害の人に起きる「選択肢を減らす」話とかと繋がってくる。多忙で不勉強な人も、実は無意識のうちに選択肢を減らそうとしてるんじゃないかなー、と。多忙で不勉強というのをここまでの文脈では記者・取材者をさして使ってたけど、「読者・視聴者」である僕らも同じだよね。

2013-09-13 03:04:12
第一勧業シャイロック @azukiglg

仕事やら趣味やら家庭やら毎日入るニュースやらを次々に処理するので手一杯になっていて、「新しいニュース」「まだ勉強していない知識を前提とした判断を迫られる場面」では、「丁寧だけど曖昧な文章」から要点を拾い出して理解する、ということが極力難しくなる。

2013-09-13 03:05:17
第一勧業シャイロック @azukiglg

「ボクの彼女は発達障害」の中に、発達障害者のそうした状況の解説として、「ネオンやライトがぎらぎらちかちか、カラオケボックスのように騒がしい場所で、攻略本のないクソゲー渡されて、やっと攻略法がわかってきたと思ったら、いきなりリセットされるような感じ」という描写があった。秀逸だと思う

2013-09-13 03:06:35
第一勧業シャイロック @azukiglg

発達障害者は、そういう「80年代のディスコ」みたいに眩しくて騒がしい世界に生きていて(聴覚視覚触覚などが過敏であるらしい)、そういう状況下で何かを選択しろ、と強いられたら確かに脳味噌のほうが「情報を選別して判断する」ことが難しくなる、というのは凄くよく理解できる。腑に落ちる。

2013-09-13 03:07:42
第一勧業シャイロック @azukiglg

ここでまたぎゅっと、「情報過多に晒され続ける我々読者・視聴者」と「多忙と不勉強の状態で複雑な一次ソースに晒される取材者・記者」に視点を置き換えると、実は発達障害の人が置かれている「不愉快な騒音で判断を強いられる」と、同じなんじゃないかなあ、と思えてきた。

2013-09-13 03:08:58
第一勧業シャイロック @azukiglg

結局僕らは「正しく(justice)」理解するために「正確(precise)」な理解を必要とする。そのためにより詳しい情報を求めると、詳しい情報を消化しきれなくなってしまい、単純化された要点だけを欲するようになる。門外漢がYESかNOかの二択を求めがちなのも、たぶんそれなんだろう

2013-09-13 03:10:40

箇条書きと図解だけの「要約新聞」が欲しい(´・ω・`)

第一勧業シャイロック @azukiglg

で。一次ソースになる機会が多い政治家、官僚、科学者などの人々が、そうした「情報量の飽和で判断力を失っている人」に、丁寧な説明をしても通じやしないのはちゃんと理屈があった、ということになるわけだが……。今後もたぶん、「丁寧に会見したのに誤解される」てことは増える気がする。

2013-09-13 03:13:29
第一勧業シャイロック @azukiglg

ので、報道関係者に何かを説明するときは、口頭や文章じゃなくて、「箇条書きと図」がいいんだと思う。分量は常に「全ての要点をA4一枚にまとめる」で、そして最も重要な事柄は最初から「そのまま使えるキャッチコピー/見出し」として付ける。

2013-09-13 03:14:38
第一勧業シャイロック @azukiglg

で、記者配布したマスターと同じものをWebで公開。細かい情報の公開ももちろんすべきなんだろうけど、それ以上に「要点を箇条書きしたもの」「要点を図で説明したもの」が重要な気がする。「記者だってバカじゃないんだし、噛み砕いて読者に説明してくれるだろう」は、もう通じないし。

2013-09-13 03:15:55
第一勧業シャイロック @azukiglg

だけど、作家でもない記者でもない人が、「自分が言いたいことの要点を要約して箇条書きする」っていうのは、恐らく訓練しないとできないし、テンプレがないとどうしていいかわからんのではないか、という気がする。

2013-09-13 03:16:41
第一勧業シャイロック @azukiglg

この「要点を箇条書きして意志疎通する」というのは、「ボクの彼女は発達障害」の中でも有効な手法として紹介されていた。発達障害の人の置かれている「不愉快な状況」と「情報過多の中で判断を強いられる状況」の類似性からして、この手法はこっちでも使える気はする。

2013-09-13 03:17:54
第一勧業シャイロック @azukiglg

何年か前から思ってたんだけど、「箇条書きと図解とグラフだけの新聞」ってあればいいのになー、という気がする。記者の願望が入る余地がなく、「今ナニがどうなってるのか」だけを短時間で把握できるようなニュースソースね。より細かい情報は「続きはネットで」とかやりゃいいw

2013-09-13 03:19:25
第一勧業シャイロック @azukiglg

もしくは、「前提」と「要点」と「選択肢」と「展望」だけを1項目30字以内で入力すると、箇条書きになって出力されるCGIフォームとかあればいいのに、とも思う。「自分自身の思考を要約する」っていう情報のアーカイブ化と再展開ってのに、PCは対応できてても人体はなかなか対応せん。

2013-09-13 03:21:45
第一勧業シャイロック @azukiglg

「情報を要約する方法」「要約した情報を再掲示する方法」てのが、ある程度テンプレ化とかシステム化とかできたら便利なのになー、と思うので、誰か作って下さいヽ(´∇`)ノ

2013-09-13 03:23:29
ひっそりさん🇯🇵🗼 @tanayo_jpn

.@azukiglg 要約ではありませんが、何故かこれを思ひ出しました「天声人語風メーカー 朝日新聞社説簡単生成!」http://t.co/HuEQlqZsoN

2013-09-13 03:25:00

実話怪談の事例(・ω・)

第一勧業シャイロック @azukiglg

この「一次ソースが要領を得ない」「それがうまく伝わらないことを一番もどかしく思うのは一次ソースである」という話に、なんで僕が執着しているのかというと、それは【実話怪談を取材する現場】では非常によくある珍しくもなんともない話だからかもしれない。

2013-09-13 03:24:26
第一勧業シャイロック @azukiglg

怪談作家は取材した話を時間軸や状況説明、人間関係、起きていることそのものの描写などを整理して語り直す。だから怪談はある種の理路整然さを持っているし、それ故に「読みもの」として成立している。

2013-09-13 03:25:29
第一勧業シャイロック @azukiglg

語りの怪談というのは(話芸としては)もちろん存在しているけど、一次ソース……つまり何らかの恐怖体験をした人が、話芸としてではなく体験談を語ろうとすると、これはもう「懇切丁寧なんだけど凄く曖昧模糊としたもの」になることが多い。

2013-09-13 03:26:29
第一勧業シャイロック @azukiglg

全てを語れるが、どこから語っていいかわからない、自分が語ることのどこが重要な話で、体験談を怪談に起こすのにナニが不可欠なのかは、体験者当人にはわかりにくいことが実は多い。だから、丁寧に説明されることに要諦が含まれてなかったりすることもある(^^;)<実際よくある

2013-09-13 03:27:39
第一勧業シャイロック @azukiglg

「自分の体験した話のどこが重要なのか説明しがたいが、この際全部語るので、そこからうまく整理してくれ!」というのを付託されて形にするのが実話怪談作家ということになる。その意味では、これも一種のインタビュアー&文章整理の技術職なのでしょうな。

2013-09-13 03:28:45
第一勧業シャイロック @azukiglg

今でも「話がある」と言われれば行って聞いてメモったりテープやカメラを回してくるんだけど、それと別にここ何年かは「怪談を投稿するフォーム」とか作った。 これ http://t.co/XIBqJfa51H や、これ http://t.co/FwDcnwHpMI なんかがそう。

2013-09-13 03:30:07