【分業化社会から】分業化社会と民主主義と報道とSNSとニコ生を貫通するお話【ネット中継まで】

高度に分業化が進んだ社会では、個々の専門家は、自分の専門外の分野については疎くなる。 それを補助するのが報道なんだけど、報道は分業化が進みすぎた社会に対応しきれなくなる。 ネットの普及は報道の能力的限界を露呈させ、その信頼性を損なわせた。 ネットでは「ニュースの速報性」に関してはスマホの普及とネットへの常時接続の保証によって、個人撮影の事件写真、動画が行われるようになった 続きを読む
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加藤AZUKI @azukiglg

【分業化社会のアレ-1】 1「高度に発展した民主主義は分業化(雇用と機会と役割の分担)が進む」 2「高度に分業化が進むと専門性が高まるが、同時に大量の門外漢が発生する」 3「門外漢は専門外については暗いので正しい判断は常にできない」 4(続

2015-06-13 15:36:17
加藤AZUKI @azukiglg

【分業化社会のアレ-2】 4)「民主主義は正しい判断ができない門外漢に、全体についての意見を述べる機会を約束(思想と発言と報道の自由)するので、門外漢による不確かな判断は拡大再生産されて拡散する」 5)「結果として高度に発達した民主主義は、正確な判断ができない」

2015-06-13 15:36:42
加藤AZUKI @azukiglg

(2)の「分業化が進むと専門性が高まる」のは、専門家が他の分野に時間を割かなくても済むようになり、専門分野の深化に注力できるため、細かく分かれたそれぞれの専門分野がより一層深められるため。 「家で自炊する手間をコンビニ弁当で解決でき、空いた時間をやりたい事に傾注」とか。

2015-06-13 15:39:00
加藤AZUKI @azukiglg

そうすると、深化を進めた専門家が画期的な発見や発明に辿り着いたり、従来誰も思いつかなかった仕組みなどを作り出したりし、その成果物の恩恵を「専門的な深化に関わらなかった人」も受けられるようになる。 僕らはスマホとネットの発明に全然関与してないけど、その恩恵は受けてる、みたいなもん。

2015-06-13 15:40:40
加藤AZUKI @azukiglg

一部の専門家に専門分野の深化を委ねて、そこから得られた成果の恩恵を「門外漢」も広く受けることによって、社会全体が大きく進化する。これが分業化社会の恩恵の部分。

2015-06-13 15:41:44
加藤AZUKI @azukiglg

ただ、そうすると「他の事は一切切り捨ててひとつの分野だけに傾注する専門家」は、自分の専門外についての知識が著しく低くなる可能性がある。もちろん中には複数分野について網羅できる人は出てくるけど、「全ての分野について満遍なく専門知識を持つ」というのは不可能。

2015-06-13 15:42:46
加藤AZUKI @azukiglg

「音楽で著しい才能を発揮し、大きな成果や他者への影響を残した人」が、「原子力発電の仕組みとその運用」というまったく畑違いの、専門知識を全く持たない分野について、著しく間違った(誤解の多い)理解をしてしまう、ということはままあること。

2015-06-13 15:44:11
加藤AZUKI @azukiglg

これは「【専門分野A】の専門家は、自分の専門外である【専門分野B】についての知識をまったく持たないか、専門分野Bの専門家に比べて遙かに低いものしか持ち得ない」というような話であると思う。

2015-06-13 15:45:33
加藤AZUKI @azukiglg

例えば10人の社会に「10個の専門分野」があり、それぞれ全員がそれぞれの分野の専門家だとする。自分の専門以外の9分野については知らないか分からないかハンパな理解しかできない。 そこで、「10人の社会全体に関わる問題は全員で話し合って多数決で決めよう!」っていうのが民主主義社会。

2015-06-13 15:46:55
加藤AZUKI @azukiglg

専門分野Aについて、その分野の専門家が残りの門外漢9人に説明し、説明が理解されて門外漢9人が専門分野Aの専門家と同等程度の知識を持てば、専門分野Aについての懸念は正しく判断され、解決に向かう。

2015-06-13 15:48:04
加藤AZUKI @azukiglg

でも、実際には「門外漢9人」が専門外の専門分野Aについて正しく理解するのは困難で、かつ「その時間があったら自分の専門分野に時間と金を割くわ」ってなる。なので、9人の門外漢は【よく分からないまま、専門外である専門分野Aについての判断を下す】ということになる。

2015-06-13 15:49:18
加藤AZUKI @azukiglg

言うなれば彼らは素人wなので、ほぼ間違える。選択が2択なら確率論的に半分は間違える。9人のうち5人が間違えると、意見は対立して決まらない。9人のうち5人が正しく、専門家の意見もそれに足せれば6人が正しい判断をすることになるので、【辛うじて】専門的には正しい選択がされる。

2015-06-13 15:50:38
加藤AZUKI @azukiglg

でも、門外漢によく分からないまま判断を委ねるっていうのはそういうことなわけで、「常にバクチ」になってしまう可能性がある。

2015-06-13 15:51:04
加藤AZUKI @azukiglg

なので、「高度に分業化が進んだ、しかしピュアな(何も手を加えない)民主主義は、放っておいたら常に間違える。運が良ければ間違えない」というものになってしまう。

2015-06-13 15:51:53
加藤AZUKI @azukiglg

この「常に間違える」を補正するために、教育、啓発などがあり、それを担うのが報道。 門外漢9人は、専門外である分野Aについて、まったく知識がなければ必ず間違えるか確率論的に間違える可能性が高くなるが、教育、啓発を受けることで、間違う可能性を下げられる。

2015-06-13 15:53:15
加藤AZUKI @azukiglg

正しい(正確な)知識を持つことで、専門家のスペックに残り9人の門外漢が近づければ、見当違いの間違いを避けることはできるようになる。(ある程度は) 一番いいのは残りの9人が専門分野Aの専門家になることだけど、それは不可能なので……(社会全員が同じ分野の専門家である必要はないので)

2015-06-13 15:54:34
加藤AZUKI @azukiglg

まあ、それでも「報道」がある程度【正確】に機能するなら、門外漢が間違えるリスクは下がる。そのくらいには「分業化が進んだ民主主義社会」にあっては報道は重要な役割を持ってるんだけど、分業化が高度に進み過ぎると、今度はこの報道に負担が掛かりすぎてくる。

2015-06-13 15:56:09
加藤AZUKI @azukiglg

高度に進んだ分業化社会で、報道だけが「全ての分野の専門家」であることを求められるようになるため。報道はある分野だけに特化した宣伝機関になってしまっては意味がない(判断材料aとbの両方を正確かつ詳しく知ることができなければ、aとbのどちらがいいのかの判断ができない)。

2015-06-13 15:57:24
加藤AZUKI @azukiglg

そうは言うても、報道が「あらゆる分野の専門家」になるのは、能力的にも時間的にも不可能。先の「10人の社会」で言えば、二人目の専門家が報道を担ってるんだとして、彼は「残りの9分野全てについて詳しく正確に理解し、個々の門外漢に詳しく説明して諭す」という役割を持たねばならない。

2015-06-13 15:58:41
加藤AZUKI @azukiglg

つまり、「報道」を担うものだけが、全ての専門家を統合した上位存在、ということになってしまう。だけど、実際には報道だってそこまで専門的に全てを網羅できるわけではない。(できてたらやってるし、分業化による専門分野の深化に逆行する)

2015-06-13 15:59:53
スイカ羊 @suika_sheep

@azukiglg ホッブズが現代の有り様を見てリヴァイアサンを改定するなら、この絵の巨人が複数体居て、小柄な巨人もいて、国家・進撃の巨人論みたいな面白い物が出来そうですね。 (@ ´ ▽ ` )ノ pic.twitter.com/QFtwdHJkAu

2015-06-13 16:00:40
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加藤AZUKI @azukiglg

なので、「報道も割と間違える」ということが起きてくる。 報道することによって「報道者自身に都合のいいこと」をチョイスするので、判断にも偏りが出てくる。だけど、その他の門外漢は報道者のチョイスは「常に正しいもの」とし受け取るしかなくなるから、報道者が間違えると全員間違える。

2015-06-13 16:00:55
加藤AZUKI @azukiglg

ネットの発達というのは何をもたらしたかというと、「報道者」というクッションを置かずに、「専門分野Aの専門家が、残り8人(報道を除くw)の門外漢に、専門的情報を直接リリースすることができるようになった、という点。

2015-06-13 16:02:21
加藤AZUKI @azukiglg

これは商業流通では著しくて、かつて「メーカー」と「消費者」の間には卸と小売店があった。まあ、今もあるけどw、ネットの発達は卸と小売店をすっ飛ばして、メーカーが消費者に直売するルートを作り出した。結果、中間搾取分がなくなるので消費者は安く購入でき、メーカーは収益が上がった。

2015-06-13 16:03:49
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