福島の小児甲状腺癌について、注目すべき「病理」および「臨床」の二論点

cyborg001(@cyborg0012)さんの連続ツイートをまとめました。 福島の小児甲状腺癌は、原発事故と関係があると考えるべきなのかどうか。 病理と臨床の2つの観点から、チェルノブイリ原発事故後の研究と比較しながら、丁寧に分かりやすく整理なさっています。
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cyborg001 @cyborg0012

以下図は、91-95年のウクライナの小児甲状腺癌発症率、および地域別の平均甲状腺被曝線量の相関図である。86-90年と同じく、見事な相関関係を見ることが出来る。 http://t.co/3eYHTXVnJH

2013-11-10 15:46:03
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cyborg001 @cyborg0012

このように、チェルノブイリ原発事故後すぐに発生したケース、および5-10年後のケースでは、両者ともに量・反応関係が存在する。事故後すぐに生まれた癌も被曝由来であると考えることが出来る。福島で「潜伏期間が短い」という言い訳は通用しない。 http://t.co/rFwAGv8nCY

2013-11-10 15:48:52
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cyborg001 @cyborg0012

今までは、高線量、低線量という二項区分で議論してきた。ウクライナでは甲状腺被曝量平均14-35mSvの地域は「中線量地域」と区分されている(以下図)。この地域に少し注目してみたい(おそらく関東の子どもの被曝量に等しい地域)。 http://t.co/HPYaLk2SBg

2013-11-10 15:52:17
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cyborg001 @cyborg0012

以下図は、ウクライナ中線量地域(14-35mSv)における86-90年および91-95年の小児甲状腺癌発生率の比較である。11州中8州で患者が増加していることが見て取れる(これは重要である)。 http://t.co/hkEQTpArEk

2013-11-10 15:54:58
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cyborg001 @cyborg0012

山下俊一氏らの長崎大学系の医学者は、35mGy以上のウクライナ「高線量地域」に注目して甲状腺癌の発症率の有意差を確認している(以下図)。しかし、35mGy以下の「中線量地域」でも、多くの地域で甲状腺癌の発症率は増大しているのである。 http://t.co/VjsE6kz0kJ

2013-11-10 15:59:31
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cyborg001 @cyborg0012

ウクライナ内分泌代謝研究所のデータにあるように、ウクライナの甲状腺癌のおよそ36%は50mGy以下の被曝量で生まれている(Tronko et al. 1999)。低・中線量地域でも甲状腺癌のリスクは存在するのである。 http://t.co/0hvjqSVzZa

2013-11-10 16:02:11
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cyborg001 @cyborg0012

改めて、35mSv以下の中線量地域でも86-90年と比較して91-95年では多くの地域で小児甲状腺癌が増大している。35mGy以下であっても「危険水域」であることを確認する必要がある。 http://t.co/4FVot0DIsO

2013-11-10 16:04:49
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cyborg001 @cyborg0012

また、ウクライナ86-90年、91-95年ともに被曝量と発症率の間に量・反応関係が存在しており、被曝からすぐに生まれた甲状腺癌も原発事故が原因であることが理解される(以下図)。 http://t.co/MC7fYEhyyy

2013-11-10 16:06:40
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cyborg001 @cyborg0012

(1)被曝由来の甲状腺癌は乳頭癌の形態をとる、(2)子どもの甲状腺癌には事実上潜伏期間が存在しない(3)低中線量でも甲状腺癌は生まれる、これらはチェルノブイリで放射線生物学者が学んだことだ。。しかし、福島ではこの教訓が無視されている。 http://t.co/6oe3SvR3wt

2013-11-10 16:12:09
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cyborg001 @cyborg0012

これらの議論を踏まえ、次にチェルノブイリ地域で比較的短期間(事故から平均6年)で生まれた「第一の波」の甲状腺癌について、その病理、臨床、分子レベルでの特徴を議論したい。これからの福島、東日本にとっても重要となる。 http://t.co/LBHY1Jw7K2

2013-11-10 16:15:05
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