オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー 08
二か月ぶりくらいになりますが、そろそろはじめます 平成ライダーカプセルトイ二次創作シリーズ 「オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー」 08:「追いかけっこと後藤の帰還と準特急地獄行き戦車」
2014-01-07 22:01:49一つ! 日本に到着した映司一行は、街の変わり果てた様相に唖然、鴻上らがクスクシエ地下に作られた牢獄に囚われていることを知る!
2014-01-07 22:05:23二つ!オーズ/火野映司は、鴻上や囚われた人々を救うため、 牢獄の番人にしてアポロショッカー幹部ドラゴンオルフェノクと対決!
2014-01-07 22:06:08三つ! 救出された鴻上と、同じ牢に囚われていた比奈によってもたらされたメダルによって、オーズは「赤のハイパーパワー・コンボ」へと変身を遂げ、見事敵幹部を撃破した!
2014-01-07 22:07:03カウント・ザ・メダルズ! 現在、オーズの使えるメダルは―― ◎ヘッド:クウガ・コア、リュウキ・コア ◎アーム:ブレイド・コア、ヒビキ・コア ◎レッグ:キバ・コア
2014-01-07 22:09:09都内某所のとある建物。 仮面ライダーオーズが龍のオルフェノクを倒したのと時を同じくし、ツタンカーメンのマスクにライオン頭の不気味な怪人が、『アポロガイスト』の名を呼び、建物の中を走り回っていた。
2014-01-07 22:10:08やがて彼は窓のない暗がりに大型のマッサージチェアが置かれた部屋を見付け、そこに首領・アポロガイストの姿を見込む。怪人は呼びかけと共に暗がりの中に足を踏み入れた。
2014-01-07 22:10:27「何なのだ『デッドライオン』、そんなに慌てて」 悪の組織・アポロショッカーを束ねる壮年の男は、マッサージの邪魔をされたのが気に入らないらしく、怪人・デッドライオンと顔を合わせず、不機嫌そうな声で答える。
2014-01-07 22:11:35「大変申し訳ございません。しかし、早急にお耳に入れたいことが」 「ふむ……」アポロガイストはチェアのモードを『揉み』から『叩き』に変える。「宜しい、申してみよ」
2014-01-07 22:13:16「我らが同志・ドラゴンオルフェノクの小僧が『仮面ライダー』に敗北。捕らえていた多数の囚人共が脱走した、と」 「ライダー……。ディケイドの事だな。他にそんなことが出来るライダーは残っていまい」アポロガイストは欠伸と共にマッサージの強度を二段階上げる。「して、他には?」
2014-01-07 22:14:51「と、言いますと?」デッドライオンは言葉に詰まりオウム返しをする。それが彼の機嫌を損ねたのか、アポロガイストの語気がやや強まる。 「馬鹿者。他に報告すべきことはあるのか? 奴らが他に何か、我らの不利益になることを仕出かしたのかと聞いている」
2014-01-07 22:17:40「いいえ。それだけ……でございます」 「それだけ、か……」 アポロガイストはマッサージチェアを回転させてデッドライオンの方を向き、険しい顔つきで向かい合う。獣頭の怪人は下手を打ったのではないかと狼狽え、額に汗を溜めて瞬きもせず、ただじっと彼の顔を見続ける。
2014-01-07 22:19:11その様子が面白かったからか、アポロガイストは満足した様子で再びチェアを壁の方に向け、「ところで」と話を振る。 「”ガンガンライナー”は何処に居る? 北の方を攻めさせていた筈だが……」 「はッ。奴なら北海道に上陸し、札幌の街をセルメダルに変えている最中かと」
2014-01-07 22:23:41「札幌、か……」アポロガイストは顎の下に指を乗せて考える。「操縦士の怪魔ロボットに通達せよ。北海道制圧は後回し。急ぎ東京に戻り、邪魔者共を排除しろとな」 「はッ、直ちに!ライナーの移動速度ならば……三十分もあればこの街に到着するかと」
2014-01-07 22:25:40「遅いな……」アポロガイストは不満げな声を漏らす。「二十五分で到着するよう急がせよ。何を突っ立っておる、早く行けィ」 「は……ははぁッ!」
2014-01-07 22:27:05デッドライオンは慌てた様子で敬礼をした後、そそくさと部屋を出ていく。アポロガイストはそれを横目に見つつ、マッサージチェアの強度を一つ下げた。 「やはりこの世界にやって来たかディケイド。しかしこちらとしても好都合よ。我が野望成就の為にもな……」
2014-01-07 22:28:53「おぉ……あった、あった」 オーズは龍のオルフェノクの死骸、大量のセルメダルの山から奪われたブレイドメダルを探し出して変身を解くと、速足で士たちの方へと戻る。
2014-01-07 22:30:41「ヒヤヒヤさせやがって。ライダーの力を借りてんだ、もっとスマートに勝てないのか」 「すみません。かなり手強かったですし、そう容易くは……」 「まぁ、勝ったのならそれで良い。次はもう少し余裕で仕留めろよ」 「……ありがとうございます」
2014-01-07 22:32:28士の嫌味にわざわざ頭を下げる映司。そこに戦いを見守っていた泉比奈が駆け寄って来た。 「比奈ちゃん。無事で良かった! どうしてあんなところに」 「そんなことより映司くん、いいんですか? 確かもう一枚、道路脇に墜ちたメダルがあったんじゃ……」 「メダルって……あっ、あぁ!」
2014-01-07 22:35:12失念していた。少年は赤い龍騎のメダルの他に金色のメダルを所持していたが、士に撃ち抜かれていたんだったか。 映司は急いで探さなくてはと必死に辺りを見回すが、士は落ち着けよと宥めすかす。
2014-01-07 22:36:58「落ちている場所は分かっているんだ、ゆっくり拾えば……」 メダルが落ちていると思しき場所に顔を向けた士は、予想外の展開に目を見開いた。少年が落とした金色のメダルは、偶然通りかかったアポロショッカーの戦闘員によって拾われてしまったのだ。
2014-01-07 22:39:05組織の下っ端である彼らにメダルの価値は分からない。しかし、士たちの視線に気付いたその戦闘員は、恐怖に駆られて逃げ出した。 「野郎待て、待ちやがれッ!」その様子を見た士は、目を血走らせて戦闘員を追う。 「……焦らなくても良かったんじゃないんですか?」映司は呆れ顔でその後に続く。
2014-01-07 22:40:56