オーズ・ディケイド・平成ライダー 火を噴け!十二人ライダー 08
「いや……だから何なんだよ。コイツに跨って飛べとでも?」 「そうじゃないんです。ほら、こうして——」 映司は持っていたセルメダルのうち一枚を自販機に投入し、中央の一番大きなボタンを押し込む。瞬間自販機は大型の二輪車に形を変えた。
2014-01-07 23:34:27「うおっ、自販機がバイクになりやがった! どういう仕組みしてんだコイツ」 「後で説明します。それよりも、後は後藤さんに任せて、俺たちも動きましょうよ」 気にはなるが仕方がない。仕組みのことはとりあえず放ってライドベンダーに跨り、後藤が電車を引きずり降ろし、動きを止めるのを待つ。
2014-01-07 23:36:45「ずいぶんと物騒な電車だが、駅で利用客が待ってるんだ。停車してもらう!」 ――クレーン・アーム ――ドリル・アーム
2014-01-07 23:39:31後藤はバックルに二枚のセルメダルを挿入し、ハンドルレバーを回す。同時に右腕全体にワイヤー付きのクレーンが、その先端にドリルがセットされた。後藤は先端にドリルの付いたクレーンを電車の二両目に叩き込んだ。
2014-01-07 23:39:39空に架かる線路が大きく逸れたが、勢いは止まらない。仮面ライダーに十両編成の重武装列車を止めることなど出来ないのか。
2014-01-07 23:42:19「そうさ、俺には止められない。けどな、これなら……どうだッ!」 後藤は電車を止めようとしてアームを放ったのではない。彼が行く手を変えた先には、セルメダルの山と化したビルがそびえ立っている。電車はそれ以上進路を変えることが出来ずに、メダルの山に激突して強引に『停車』した。
2014-01-07 23:42:51電車はすぐさま体勢を立て直し、再び動き出そうとするが、そうは問屋が卸さない。車輪と車輪の間にセルメダルが挟まって、エンジンが空回っているのだ。
2014-01-07 23:45:22「今のうちだ、二人とも、行けーッ」 「おうよ、助かったぜ後藤とやら」 「ありがとうございます、後藤さん!」 ――KAMEN RIDE 「DECADE」 ――リュウキ! ブレイド! キバ!
2014-01-07 23:47:27二人は仮面ライダーに変身し、停まったままの電車に乗車券も無しに押し入る。 ハイジャックならぬ、トレイン・ジャックの始まりだ。
2014-01-07 23:48:25「追いかけっこと後藤の帰還と準特急地獄行き戦車」終わり 09:「戦車強盗と電王メダルとアポロショッカー最強の戦士」に、続く
2014-01-07 23:51:15本日はこれまで。 文章的にはアレですが、小説家になろうで書いていた当時はこのくだりを書いている時が一番楽しかったです
2014-01-07 23:52:24